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【閑話休題#48】映画「ダメージ」

こんにちは、三太です。

先日、久しぶりに映画館で映画を鑑賞しました。
吉田修一さん原作の「湖の女たち」を見に行きました。
普段映画はDVDを使い、家で見ることが多く、それはそれで悪くはないのですが、やはり映画館は迫力があっていいですね。
これから吉田修一さんの作品の映画化がもう少し続くので、また見に行きたいです。
それ以外にも気になる映画もまた見に行こうと思いました。

さて、以前、作家論のマガジンで、酒井信さんの『吉田修一論』を取り上げました。

『吉田修一論』を読んだときに、酒井さんがいくつか参考にされている資料(雑誌)がありました。
その一つが『文藝』(2005・冬号)です。

この号では「吉田修一特集」が行われています。
その中で「Q&A」があり、小池真理子さんが吉田さんに「何度観てもいいと思える好きな映画を三本あげてください。」(p.74)という質問をされていて、それに対し吉田さんは「ダメージ、欲望の法則、太陽がいっぱい」をあげておられました。
これは見るしかないなとなりますよね。
実は「太陽がいっぱい」はすでに作品内に出てきていて、取り上げています。

「欲望の法則」は見たかったのですが、ちょっと手に入れるのが難しく、すぐには見られなさそうでした。
「ダメージ」はすぐに借りられたので、今回見てまとめてみました。


基本情報

監督:ルイ・マル
出演者:スティーヴン・フレミング(ジェレミー・アイアンズ)
    アンナ・バートン(ジュリエット・ビノシュ)
    イングリッド・フレミング(ミランダ・リチャードソン)
    マーティン・フレミング(ルパート・グレイヴス)
上映時間:1時間50分
公開:1992年

あらすじ

イギリスを舞台にして描かれる不倫の物語
首相の右腕として活躍するスティーブン
仕事の面では申し分のない働きをして、政府中枢でもどんどん出世をしています。
また、家庭には妻と二人の子どもがいます。
表面的には公私ともに順風満帆に見えるスティーブン。
その目の前に現れたのが、黒髪・短髪の美しい女性、アンナです。
アンナは実はスティーブンの息子、マーティンの彼女でした。
スティーブン、アンナともにお互いに惹かれ合い、不倫関係となります。
そんな折、スティーブンの耳にある知らせが届きます。
マーティンとアンナが婚約したというのです。
これまでの関係を続けることはできないと頭では分かっているスティーブン。
しかし、二人は求め合わずにはいられないのでした。
衝撃の結末が二人を待ち受けています。

設定

・不倫
・イギリスの上流階級
・修羅場

感想

スティーブンの不倫相手であるアンナはとても美しく、その魅力が逆に恐ろしかったです。
アンナが周りを狂わせていく元凶になっているようでした。(本人にはそんなつもりはないと思いますが・・・)
実際にアンナの兄は自殺した設定となっているのですが、それはアンナに男ができていたことを嫉妬しての行動でした。
スティーブンとの不倫についても、婚約後に会えるように仕向けたのはアンナですし、(もちろんスティーブンにも会いたい気持ちはありますが)、スティーブンに向かって「あなたと会えるから彼と結婚するのよ」ということも言います。

アンナ以外の女性のしぐさも面白かったです。
スティーブンの不倫(あるいはなんらかの怪しさ)に気づいている感じが演技の中にありました。
妻のイングリッド、娘のサリー、職場の秘書らしき女性、そして極めつけはアンナの母親。
アンナの母親はスティーブンとアンナの関係に気づき、スティーブンにやめるようにわざわざ言ってきます。

二人の性的な演技はかなり激し目でした。
求め合う気持ち・マーティンなど子どもたちには見せなかった情熱がそこにあるようでした。

朝焼けの息子の女狂気あり

その他

・ルイ・マルは『死刑台のエレベーター』の監督でもある。

以上で、「ダメージ」については終わります。
2005年時点ではありますが、吉田さんの好きな映画を見ることができて良かったです。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

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