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掃除の会に参加して学んだこと41 ~ 主催者の立場を経験することで、会の裏側についての経験値が高まり、感謝の気持ちがより芽生える。

 月1,2回、学校や公共施設のトイレを掃除しています。
 掃除の会のメンバーが開催している所に参加することもあれば、自分が主催して、行う時もあります。
 自分が主催する場合は「世話人」となります。
 世話人は、「掃除」だけではなく、掃除にまつわる諸々の「仕事」もあります。
 例えば次の通りです。
 
・掃除する場所(施設)の許可をもらう。
・掃除する場所の下見を行う。特にどこが汚れているかを見て、また、参加人数などを確認して、場所を決める。
・当日は、開始時間の30分前には到着して、鍵を開けたり、掃除場所に掃除道具を運んだりしておく。
・掃除中は、特に時間を確認して、終了時間に間に合うように、「あと30分で便器掃除は終わりにして、壁磨きにいきましょう~」などと声をかける。
・初めて参加する方がいたら、道具の使い方や掃除の仕方などを教える、伝える。
・掃除終了後、後片付けの確認をする。
 特に施設に設置してある掃除道具やせっけんなどの備品などを確実に元に戻す。
・窓をしてたり、施錠の確認をしたりする。
・参加者にお礼を兼ねたおやつや飲み物を配付する。
・帰宅後、使った掃除道具を洗ったり、天日干ししたりする。
 特に、しっかり乾ききる前に掃除道具をしまうと、カビが生えたり、すぐに痛んでしまったりする原因となる。

等です。
 
 また、ここからは主催される方の「趣味」の問題かもしれませんが、私は、参加した人に「活動報告(当日の掃除の様子写真、掃除後の感想などの文字起こし)」をA4のプリントにまとめ、参加していただいた方に郵送しています。また、読書会や一人新聞などで関わりがある方にも送っています。情報発信と共に、継続することで、ご縁が広がり、別の機会の掃除に参加してくださる方もいます。
 
 掃除の会に参加するだけと、主催者として世話人をしながら掃除するのとでは、学びの内容もかなり違ってきます。
 どんな学びや気付きがあったか、まとめてみました。
 よかったらお付き合いください、


1 「全体を見る目」が養われる

 自分が掃除の会に参加することと、主催者として世話人になることの最大の違いは、「会(全体)の進行」を意識するかしないかになります。
 参加するだけであれば、担当することになった場所、便器などをとにかく心ゆくまで、自分が納得するまで磨き続ければOK.。むしろ、そうやってきれいになった便器を見て、達成感や清々しさを思い切り味わえます。
 
 しかし、世話人になると、そうもいきません。
 
 掃除する場所を「借りて掃除する」立場上、いろいろな手続きもあります。
 責任もあります。
 ボランティアとはいえ、掃除をして、施設の備品を壊したり、施錠をし忘れたりすると「信用」に関わります。悪くすれば、「出入り禁止」になるかもしれません。

 そうならないためにも、点検や確認する必要が出てきます。
 さらに、

 時間も決まっているので、世話人が、掃除の進み具合などを見て、声をかけて、調整していかないといけません。

 便器を磨いていると、だんだんと集中して、「我を忘れて」掃除している状態になりやすいので、時間感覚もなくなります。だからこそ、誰かが、タイムキーパーを務めないといけません。それが、世話人になります。
 
 世話人を始めた頃は、正直言って、自分が掃除に集中できなくなりますし、掃除道具の後片付け(手入れ)なども面倒くさいなあと思っていました。
 しかし、そういう

「全体を見る目」を養うことで、自分の仕事や家事などで知らない間に応用していたり、気付いて自分から調整したりできるようになっていました。

 簡単に言うと、「段取り力」がついて、「ついでに買い物」や「ちょい足し仕事」など、優先順位やどういう手順でやるとうまくいきやすいかなどを短時間で判断し、行動できるようになりました。

2 参加者に「喜んでもらう」ことを考えるようになった

 参加者の中には、2つぐらい都道府県をまたいで来られる方もいます。
 同じ県内であっても、高速道路を使って、朝早くから2時間ほどかけてこられるという方もいます。
 ボランティア、自主参加ではありますが、会を主催する立場になると、遠くから、しかも半日かけて掃除をしてもらうことになり、なんとなく申し訳ないというか、

「せっかく来てもらったからには、何かお土産を」と言うような気持も高まります。

 私にできる事には限りがありますが、「ちょっとしたお茶やおやつ」を準備したり、時に、掃除後にみんなで昼食を食べに行ったりもします。
 そこには、少しでも「参加してよかった~」という気持ちになってほしいという思いがあります。
 活動報告を書くのも「喜んでもらいたい」と言う気持ちが底流にあります。
 特に参加され方の掃除の感想発表を文字起こしして、どんなことを言っていたかをまとめています。参加された人からすると、自分の感想がプリントされて、ちょっとした承認欲求を満たすことになりますし、またいろんな方に郵送することで、他の方の勉強にもなります。
 自分がただ参加している時には感じなかった思いです。
 参加しているだけの時は、ただきれいにした、できたという「自分の満足」が心を大きくしめていました。

周りの方への事を考えるようになったのは世話人の立場を経験したからです。今となっては感謝しています。

3 イベントの裏側にいる人たちへの感謝の気持ちをもてるようになった

 「前文」にも書いたように、世話人になると、掃除以外の手続きや準備、片付けなども行うようになります。ある意味、「雑務」と言われる内容かもしれません。
 しかし、それを行う人がいないと会はうまくいきません。
 実施できません。
 目立たないかもしれれませんが、そういう裏方の仕事、裏方で動いている人がいるからこそ、成り立っているということを経験できました。
 すると、

自分が参加したり、見聞きしたりするいろんなイベントを「支えている人」について想像する機会が増えました。

 見ているだけ、参加しているだけの時は、「文句」「不平不満」も口に出ることがありました。しかし、裏方を経験して、変わりました。
 むしろ、

誰がどういうことを、このイベントの裏側で行っているのかを考えるようになりました。すると、自然と「自分が参加して楽しめるのは、この人たちのお陰なのだなあ」と感謝の気持ちが湧いてくるようにもなりました。

 神戸女学院大学名誉教授の内田樹先生が次のような言葉を書いています。

「私の仕事ではない。
 あなたの仕事ではない。
 誰の仕事でもない仕事が放置された組織は、そこから腐敗する」

 裏方を経験した人は、この「誰の仕事でもない仕事」を行っている人が多いと思います。それは、これを誰かが行わないと「仕事(組織)がうまく回らない」ことを知っているからです。
 
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです

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