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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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2019年3月の記事一覧

自分を決定づける特異点。

自分を決定づける特異点。

今年度最終日が、あと一時間で終わる。
新しいサービスの紹介ページを作るのに夢中で、ブログのことを忘れたまま、こんな時間になってしまった。

しかも、書くことがちっとも思いつかない。
仕方がないので、相変わらずハマっているこの本の響く箇所を引用することにした。

ひきこもりでも、解離症状でも、罪悪感でも、問題の生成プロセスは一人ひとり、みんな全然違うわけじゃないですか。ひどい親だ、ひどい先生だ、ひど

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いまこそわかれめ。

いまこそわかれめ。

今日は、児童館の今年度の運営最終日。
そしてそれは、ある高校三年生にとって、児童館に来られる最後の日でもあった。

彼は、毎日児童館に来ていた。
毎日「のように」ではなく、本当に毎日。

病気をしたり、特別な用事があったりしなければ必ずいたから、僕たちにとっては、職員同士よりも顔を合わせる存在だった。

彼にとって、児童館は文字通り「居場所」だった。
逆に言えば、児童館以外に居場所がなかった。

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未知と so good

未知と so good

この本が、面白い。

内田樹さんと精神科医の春日武彦さんの対談本。
2005年の本だけれど、いまでも十分に通用する。

いろんな箇所に「よくぞ言ってくれた」という快感があって、こういう読書は本当に楽しい。

中でも、今日紹介したいのは、ここ。

創造の根本にあるのは、この「自分がなぜこんなものを創り出したのか、その起源も生成プロセスも私は言えない」という創造についての無知なんですよ。人間は自分に

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美容室・愛。

美容室・愛。

今日、美容室に行ってきた。
春になったし、気分も変えたくて。

僕は美容室がすきだ。とても。
世界にはいろんな仕事があるけれど、美容師さんは、上から指折り数えるくらい素晴らしい仕事だと思っている。

なぜか。
そりゃあ、なんたって気持ちいいから。

お客さんはただ座ってるだけでよくて、そのあいだに髪を洗ってくれたり、話しかけてくれたり(僕はあんまり話しかけられたくない方だけれど)、マッサージまでし

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正しい王の崇め方。

正しい王の崇め方。

僕はずっと、上下関係が苦手だった。
上の人ともっとうまくやれたら、人生ちがっただろうな、と思う。

権威的な立場の人といると、どう接したらいいか分からない。
敬語を一生懸命つかって「敬意」を表そうとするけれど、必要以上に恐れが入って、ぎこちなくなる。

その人がいい人だとわかると、安心して幸せな気持ちになる。
尊敬できる点を見つけるとうれしくなって、その人を崇めようとする。

でも、どういうわけか

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かまってほしい。

かまってほしい。

児童館の子たちと関わっていると「ああ、かまってほしいんだな」とひんぱんに思う。

直接そう言ってくるわけではない。
でも、こちらの視線を、意識を、関心を引くためだけに、子どもたちは近づいたり、話しかけてきたりしているのがわかる。

僕は作業や話し合いの最中には集中したい方だが、そんなことお構いなし。彼らは容赦なく、こちらが手を留め、関心を向けることを求めてくる。正直、困ることも多いけれど、切実さは

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やりたいことの育て方。

やりたいことの育て方。

The opposite of success is not failure. It’s not trying.
成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないことである。

「やりたいことをやろう」
という言葉は、本にも、人の発言の中にもよく出てくる常套句だ。

でも、それができない人は驚くほど多い。
できない人が多いから、こんなに言われるのだと思う。

やりたいことをやるのがいい。
そう分かっていても、

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ファミコンとスイッチ。

ファミコンとスイッチ。

先日、名古屋市の西念寺さんで、友人と「ファミコンやばいぜ。」と称したゲーム会をひらいた。

きっかけは、フェイスブックにこんな投稿をしたこと。

お茶会じゃなくて、ゲーム会やりたい。
ファミコンクラシック買って「ぐあー!エキサイトバイク!アイスクライマー!」とか言いながら騒ぎたい。いっそ無言でもいい。
(しかし、惜しいかな。うちにはテレビがない。)

これに友人が「うちでやります?」と声をかけてく

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遠回りすることでしか。

遠回りすることでしか。

The long and winding road
that leads to your door
Will never disappear,    
I've seen that road before,
It always leads me here,
lead me to your door.

君の扉へと続く、長く曲がりくねった道は
決して消えることはない。
前に見覚えのあるこの道は

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イチローーーーーーー!!!

イチローーーーーーー!!!

僕は一度だけ、イチローの試合を観たことがある。

アメリカでだ。
いま調べたら、2004年8月1日。いまから15年も前で、僕は26歳。

当時、僕は会社の仕事で三ヶ月間、ロサンゼルスに赴任していた。
仕事はぜんぜんうまくいかず、周りのスタッフの人たちともうまくコミュニケーションができず(英語だったし)、大きな部屋に住ませてもらっていたけれど、隅っこにうずくまってニンテンドーDSをやっているような日

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傷を隠さないでいいよ。

傷を隠さないでいいよ。

いや、昨年の B’z の30周年ライブ『HINOTORI』のDVDを買って観てたんですがね、これがもう泣かずには観られない。

僕はライブそのものより裏側を追ったドキュメンタリーの方が好きなんだけど、今回のドキュメンタリーには ”伝説” と呼ばれた9月1日のヤフオクドームでの公演の模様も入っていた。

最初の二曲で声がボロボロになって、歌えなくなる稲葉さん。
なんとか振り絞ろうとするも、三曲目『ミ

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脱獄希望。

脱獄希望。

友人が「自分を責めること」について、こんなことを書いていた。

自分を責めていると、その責め(自分が作ってるんだけど)からどう身を守るかばかりに頭がいってしまい、結局大事なところは思考停止になって「これからどうしたらいいか」に全く頭がいかなくなる。

さらに関係してる人がみんな自分を責めてくるような妄想に取り憑かれて、自分からはなかなかその話題にさわれなくなったり、相談したりとか、どうしてこうとい

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協力者求ム。

協力者求ム。

2015年11月にはじまった自営業も三年をすぎ、活動が多岐にわたってきた。

ワークショップの中身も「聞くこと」だったり「支援」だったり「作曲」だったり『魂うた®︎』だったり「ファミコン」だったり(笑)様々。

文章を書いたり歌をつくったりする量も増えた。
それ自体は楽しいことなのだけれど、一方で手がまわらない「こうできたらいいのにな」リストが長くなっている。

そこで「いまやれていないけれど、あ

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さんまさんとジミーちゃん。

さんまさんとジミーちゃん。

あのな、この世に笑えへんようなことなんか、なんぼでもあんねや。

でも、それ全部おもろい思うて、笑うたったら、笑った者の勝ちになんねやて! そういうふうに出来とんねん!

Netflix の ドラマ『Jimmy』を見終わった。
思っていたより、ずっとよかった。

人間というより動物に近いジミーちゃんが、天才・明石家さんまと出会い、芸人になり、やがて世界的な画家として独り立ちするまでの物語。

「ア

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