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ミドルエイジのキャリア継続のためのtips

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30代・40代のキャリアとライフイベントとの関係、キャリアストレッチ、転職、キャリアビジョン再構築などのヒントについてご紹介しています。
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#組織開発

受粉と種まきのリーダーシップスタイル

受粉と種まきのリーダーシップスタイル

先日読んだ論文の中で印象的だった言葉に、「リーダーシップ・コレクティブ」という言葉があります。
リーダーシップを発揮するプロセスの中で、メンバーに栄養を与えて根を張り巡らし、花へ受粉するように多様な人と人との交流を促す。そして、影響を広げていくために種をまいていくというものです。

メンバーの成長や行動変容のための場を提供し、言葉や行動で育てていくということでしょうか。「種をまいて拡大していく」と

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コミュニティ活用と強み獲得

コミュニティ活用と強み獲得

8月に参加したプロティアンフォーラム2023。メンバーと一緒に取り組んだ公開ピッチイベントでは、夜遅くまでミーティングで議論を重ねたり、当日朝までプレゼンテーションの微調整をしたりと、熱い日々が続きました。

本業の仕事を持ちながら、他社のメンバーとの協業を勧められたのは「参加したい理由」がポイントだったと振返って感じます。

何のために参加するのか、何を獲得したいのか、という目的です。

挑戦さ

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越境学習とミドルのキャリア開発

越境学習とミドルのキャリア開発

法政大学の石山先生によると、越境学習とは「自分にとってのホームとアウェイを行き来することによる学び」とされています。実際に越境学習を実践する場として、社内兼業や社外での副業やプロボノ、ボランティアなどがあります。

実際に越境学習を支援するワークショップや、個人の方向けのキャリア相談では、30代後半以降のミドル世代の参加が増えていると実感しています。

社会人経験も長くなり、組織内では中堅層として

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個人と組織のより良い関係の本音

個人と組織のより良い関係の本音

キャリア自律研修で多い質問に、「個人が自律したら会社を辞めてしまうのではないか」「個人が自律したら、会社が従業員を統率できないのではないか」というものがあります。

「律」という時には、自分で判断するという意味があり、キャリア自律は「自分の価値観やビジョンも理解した上でキャリアを切り拓く、キャリア開発を行う」等の意味で使われます。

ただし、「自分のやりたいことだけやる」という意味ではありません。

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内部労働市場と外部労働市場、市場価値の考え方

内部労働市場と外部労働市場、市場価値の考え方

書籍「人材投資のジレンマ」では、内部労働市場だけでなく外部労働市場まで広げた市場価値の考え方について述べられています。

つまり、従来の終身雇用前提の時代であれば、“社内での市場価値がどれだけ高いか”が重要視されてたけれども、現在は社外も含めた市場価値の高さが重視されているというものです。
その背景として転職が一般化され、人材流動によって他社で同じ職種がどれほどの価値があるかが見える化されてきたこ

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論文とプレゼンで綴る、研修講師への道

論文とプレゼンで綴る、研修講師への道

最近、研修講師として仕事を始めたいというご相談をよく受けます。

確かに、キャリアコンサルタント等の資格を取得して周囲へ発信しても、いきなり研修講師として仕事が舞い込むというわけではありません。
企業の人事部等で実践を積んだり、研修会社や学校法人などの面接を受けてトレーニング後にデビューするなど、様々な経験を経て生業としている方が一般的です。

講演であれば専門性を活かして話をすることで成り立ちま

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40代からの健康とキャリア自律

40代からの健康とキャリア自律

40代以降には、ホルモンバランスの変化が起こることが知られるようになりました。変化に伴うめまいや、頭痛などの症状がおこることは「更年期障害」と言われています。加齢に伴う体調の変化は常にあるものの、大きな変化として直面する機会になると言えるでしょう。

厚生労働省:更年期障害

個別のキャリア相談では、「仕事を辞めようと思った」「就業形態を変えた」等、深刻なケースを担当することもあります。

やっか

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学びをスキルに変える、アウトプット法

学びをスキルに変える、アウトプット法

世の中のリスキリングの流れもあり、「学び」に力を入れる方が増えています。DX、IT、語学等、毎日時間を確保して学び続けている方も多いことでしょう。けれども、「学び続けること」が目的になってしまうと、「まだまだ知識もスキルも不足している」と永遠に学びだけを続けてしまうリスクもあります。学ぶことである程度の達成感は得られるからです。

経済産業省によるとリスキリングとは「新しい職業に就くために、あるい

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30歳の成長感と他者の関わりの関係

30歳の成長感と他者の関わりの関係

書籍「リフレクティブ・マネージャー」の中では、20代後半から30代前半の会社員が成長感を感じる項目として、「自己理解の促進」「部門間調整力の向上」「タフネスの向上」等の6項目が挙げられています。
そして、それらに影響を与えているものとして他者からの「内省支援」の影響が示されています。

つまり、業務指導などよりも、自身が内省を深めるような支援の影響が大きいということです。例えば、自分が関わったプロ

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キャリア資産の定点観測、プロテア

キャリア資産の定点観測、プロテア

知識や能力、社会とのつながりや健康等の「キャリア資産」を測る「プロテア」。講師として担当する研修では、受講生の皆さんに受験していただくことがあります。期間を開けて測定することで、ご自身のキャリア資産の変化に気づいていただくためです。

私自身も1年前と2022年の結果を比較してみたところ、「活力資産」に変化が見られました。その背景について、思い当たるところがあります。新たなコミュニティに複数所属し

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女性のキャリアとライフイベントの関係

女性のキャリアとライフイベントの関係

キャリア研修やキャリア面談では、女性の方から「たいしたキャリアがないから」という声を聴くことがあります。家族の都合による休業や離職、アシスタント職でのご経験等で「継続して勤務している人に比べると」経験の短さや、ポジションが高くないことが気になっている方もいらっしゃいます。

一方で、社外との人脈やコミュニティへの参加の講義では、多くの方から具体例が挙がることがよくあります。

休業や離職中に出会っ

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大人世代のプレゼンへの挑戦

大人世代のプレゼンへの挑戦

仕事柄、人前でプレゼンを行うこともよくありますが、以前は苦手意識が強い業務でした。自分にはロジカルさが欠けていると思い込んでいたからです。

大人世代であっても、気づきや行動の積み重ねで、苦手意識を乗り越えていけるかもしれませんね。

そんなお話をラジオでご紹介しています。

ミドルエイジからの弟子入りのススメ

ミドルエイジからの弟子入りのススメ

新年にあるコミュニティで作成した自身のキャリア戦略に、「弟子入り」がありました。

3年後、5年後の社会情勢と自分の姿を想定した際に、不足する知識や体験がある。それらを得るために気になる方々から学びを得る、ということです。

私の場合は、インクルーシブ教育と、サステナビリティの領域です。

「弟子入り」の気持ちで、講座やイベントに参加を続けることや、発信をフォローすること、関連する知識を拡充するこ

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自分軸と社会軸の深い関係

自分軸と社会軸の深い関係

企業研修では、アイデンティティとアダプタビリティについて、事例を挙げながら説明しています。

アイデンティティとは自分の価値観や興味、能力等のこと。アダプタビリティとは周囲からの期待や市場ニーズへの適応を言います。つまり、自分軸と社会軸ということです。

もし、自分軸がなかったとしたら、周囲からの期待には応えているけれど、報酬が高い仕事に就いているけれど、「何のために働いているのだろうか」「力を発

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