野口一馬

執筆やその他お仕事の相談はこちらまで↓ kzm01041923@gmail.com

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マガジン

  • 積読娯楽紀

    僕の読書体験を紀行文です。肩肘張らず楽しんでください。

  • well-being思索の記録シリーズ

    well-beingな考え方や生活ってなんだろうか。 生きるとはどう言った状態で、どうあるべきなのか。 という思索の記録です。

記事一覧

固定された記事

【12時間で24冊】スパルタブッカソンのすゝめ

なんてことだ。 今から多読の魅力を語ろうとしているのに、 偉大なるドイツの哲学者ショウペンハウエル先生に全否定されてしまった。 スパルタブッカソン(book marathonの…

野口一馬
1か月前
17

自然は意味を与えないが、人は意味を与える。

僕は長らく渋谷近辺に住んでいるが、早朝の渋谷というのはとりわけ好きである。クラブ帰りの血気盛んな若者や、おそらくワンナイトを過ごしたであろうぎこちない距離感の男…

野口一馬
2日前
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ニーチェは語らない。言語化することで失われる自己とは何か。

今回のnoteでは、 「あえて言語化しないことも大切だ。」 という主張をしてみたいと思う。言語化という営みが神聖視される現代で、そこからこぼれ落ちてしまうものの可能性…

野口一馬
7日前
17

【天衣無縫】皇族に相応しい人とはどんな人か?

本日の積読本彬子女王『赤と青のガウン』 完璧な人間一族。皇族。「友達に皇族がいます。」 僕の友達でこんな友達はいない。僕にとって天皇は教科書とニュースの中で生き…

野口一馬
4週間前
4

たった一度切りの人生を、なぜ「数学の証明」という無駄なことに割くのか。

本日の積読本サイモン・シン『フェルマーの最終定理』 数学者とは一体何をしているのか。数字や英語なのか何語なのかよくわからない記号羅列と睨めっこしている人たち。僕…

野口一馬
1か月前
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教養ブームの終焉。あるいは差別主義者にならないための処方箋。

本日の積読本三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 「教養がある人」=「知識がある人」だと思っている人、全員挙手してほしい。 お、蜘蛛の糸のように真っ…

野口一馬
1か月前
18

【負けられない戦い】多読は愚かな人間がすることだ。

前回の続きだ。 僕は今多読批判者のショーペンハウエル先生と負けられない戦いをしている。 今回は、僕がこのスパルタブッカソンで出会った本たちとの対話の様子を紹介し…

野口一馬
1か月前
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問いが溢れる読書会「ブッカソン」の様子の音声を公開

こんにちは!野口です。 こちらの記事では、 問いが溢れちゃう読書会「ブッカソン」(ブックマラソンの略) の様子を紹介します! 月1くらいの頻度で開催しています。 会場…

野口一馬
1年前
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退屈の正体の鍵はエントロピーが握っていた【ブッカソンレポート22.7.3[後編]】

こんにちは!野口です。 こちらの記事では、 問いが溢れちゃう読書会「ブッカソン」(ブックマラソンの略) の様子を紹介します! 月1くらいの頻度で開催しています。 会場…

野口一馬
1年前
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左脳派でも鈍った感性を呼び覚ませるのか【Well-being思索記vol3】

自分の感性は、しっかり耳に届いているだろうか。 well-being思索vol2では、自己表現と感情表現の違いを明らかにし、 感情表現、すなわち「心が世界をどう解釈しているか…

野口一馬
1年前
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自己表現は尊いのか【Well-being思索記vol2】

自己表現は本当に尊いのだろうか。 Well-being思索記vol1では、 「人の話を聞きたくなるのはどんな時か」というテーマで思索した。 でも今回は、人に何かを話したい時は…

野口一馬
1年前
1

人の話を聞きたくなる時はどんな時か【Well-Being 思索記vol1】

あなたは何故人の話を聞くのだろうか。 何故僕はあなたの話を聞かないといけないのだろうか。 もしくは、 何故僕はあなたの話を聴きたくなるのだろうか。 コミュニケーシ…

野口一馬
1年前
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何故人間だけ排卵日でない日でもセックスをするのか。【ブッカソンレポート22.7.3[前編]】

こんにちは!野口です。 こちらの記事では、 問いが溢れちゃう読書会「ブッカソン」(ブックマラソンの略) の様子を紹介します! 月1くらいの頻度で開催しています。 会場…

野口一馬
1年前
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風呂敷ブランド「NUNOIMI」とコンテクストデザイン

こんにちは。 「赤信号もみんなと渡れば怖くない」と同じ理論で、 「正月もみんなで太れば怖くない」を信じてやまない野口です。 #今年は5キロは太ったかなあ さて、僕が2…

野口一馬
2年前
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NUNOIMIは西洋近代哲学と風呂敷の関係から生まれた

こんにちは、風呂敷のブランド「NUNOIMI」を立ち上げ、絶賛クラファン中の野口です! (プロジェクトページはこちらから!) 今回はNUNOIMIのコンセプトにとても大きく影…

野口一馬
2年前
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日本の伝統とか興味ないけど風呂敷ブランドを立ち上げる訳

どうも、最近ようやくピーマンが食べれるようになった野口一馬です。 #残るはパクチー 。 さて明日の11月28日11時より、風呂敷のブランド「NUNOIMI」をクラファンでリリー…

野口一馬
2年前
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【12時間で24冊】スパルタブッカソンのすゝめ

【12時間で24冊】スパルタブッカソンのすゝめ

なんてことだ。
今から多読の魅力を語ろうとしているのに、
偉大なるドイツの哲学者ショウペンハウエル先生に全否定されてしまった。

スパルタブッカソン(book marathonの略)とは、
朝8時から夜20時までの12時間。1冊30分のペースで、累計24冊本を読もうという企て。狂気を味方につけなければいけない。

1日を多読に費やす企画がスパルタブッカソンだ。

まさに僕みたいな人間をショウペンハ

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自然は意味を与えないが、人は意味を与える。

自然は意味を与えないが、人は意味を与える。

僕は長らく渋谷近辺に住んでいるが、早朝の渋谷というのはとりわけ好きである。クラブ帰りの血気盛んな若者や、おそらくワンナイトを過ごしたであろうぎこちない距離感の男女、スーツをビシッと決めたビジネスパーソン、眠そうな顔のサラリーマン、気持ちよさそうに散歩してるおばあちゃん、ゴミを処理してる清掃員。

ある人にとっては終わりの時間であり、ある人にとっては始まりの時間。多様な人がそれぞれの世界の中で生きて

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ニーチェは語らない。言語化することで失われる自己とは何か。

ニーチェは語らない。言語化することで失われる自己とは何か。

今回のnoteでは、
「あえて言語化しないことも大切だ。」
という主張をしてみたいと思う。言語化という営みが神聖視される現代で、そこからこぼれ落ちてしまうものの可能性を探していく。

フランソワ・ヌーデルマン著の『ピアノを弾く哲学者』を手引きに。

言語化を求められる現代人「言語化しろ!」
「一旦言葉にしてノートに書いてみましょう。」

昨今はこんな調子で何かと言語化が求められる。自分が何者であっ

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【天衣無縫】皇族に相応しい人とはどんな人か?

【天衣無縫】皇族に相応しい人とはどんな人か?

本日の積読本彬子女王『赤と青のガウン』

完璧な人間一族。皇族。「友達に皇族がいます。」
僕の友達でこんな友達はいない。僕にとって天皇は教科書とニュースの中で生きている存在だ。

スマホに流れてくる天皇像は行儀よく、気品ある態度で、親しみやすい笑顔を兼ね備え、紳士的で、まさにできた人間、「象徴たるに相応しい姿」が見受けられる。

実際に、天皇は日本国民の象徴存在としての責任が生れながにして背負わさ

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たった一度切りの人生を、なぜ「数学の証明」という無駄なことに割くのか。

たった一度切りの人生を、なぜ「数学の証明」という無駄なことに割くのか。

本日の積読本サイモン・シン『フェルマーの最終定理』

数学者とは一体何をしているのか。数字や英語なのか何語なのかよくわからない記号羅列と睨めっこしている人たち。僕はそんなイメージだった。きっと賢い人たちなんだろう。

おそらく読者の中には、学生時代点Pに踊らされ、「数学」と聞くだけで蕁麻疹が出るような人もいるだろう。そんなあなたからすれば数学者など霊妙な存在に見えているかもしれない。

ところで、

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教養ブームの終焉。あるいは差別主義者にならないための処方箋。

教養ブームの終焉。あるいは差別主義者にならないための処方箋。

本日の積読本三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』

「教養がある人」=「知識がある人」だと思っている人、全員挙手してほしい。

お、蜘蛛の糸のように真っ直ぐ挙手してる人がいた。

2時間前の僕だ。2時間前の僕はなんて愚かだったのだろう。知識人に憧れ、知識によって学歴コンプレックスの克服を試みて、知識獲得に勤しんでいた。(僕は高卒だ。)

ところで、教養と言えばのこの話題。ご存知だろうか

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【負けられない戦い】多読は愚かな人間がすることだ。

【負けられない戦い】多読は愚かな人間がすることだ。

前回の続きだ。
僕は今多読批判者のショーペンハウエル先生と負けられない戦いをしている。

今回は、僕がこのスパルタブッカソンで出会った本たちとの対話の様子を紹介していく。1日で24冊読んだが、その中で厳選して8冊を紹介する。

文字数なんと11000文字。気合を入れすぎた。ハウエル先生は偉大な哲学者だ。気合いはあってもありすぎない。

そんな強敵相手にノックアウト勝ちなど狙ってない。戦略は12ラウ

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問いが溢れる読書会「ブッカソン」の様子の音声を公開

問いが溢れる読書会「ブッカソン」の様子の音声を公開

こんにちは!野口です。

こちらの記事では、
問いが溢れちゃう読書会「ブッカソン」(ブックマラソンの略)
の様子を紹介します!
月1くらいの頻度で開催しています。
会場は僕の住んでいるコミュニティハウス「アオイエ」です。

そもそもブッカソンって何?という方はこちらの記事をご覧ください!

忙しくて上の記事が読めない方のために簡単にブッカソンとは何かを説明すると、

「本をたくさん読んで、シェアし

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退屈の正体の鍵はエントロピーが握っていた【ブッカソンレポート22.7.3[後編]】

退屈の正体の鍵はエントロピーが握っていた【ブッカソンレポート22.7.3[後編]】

こんにちは!野口です。

こちらの記事では、
問いが溢れちゃう読書会「ブッカソン」(ブックマラソンの略)
の様子を紹介します!
月1くらいの頻度で開催しています。
会場は僕の住んでいるコミュニティハウス「アオイエ」です。

前編では、ブッカソンルールや、
参加者が読んで、シェアしてくれた本と内容を紹介しました。

性のテーマから、食、社会学、哲学など、幅広いテーマで選書してくれています。

後編で

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左脳派でも鈍った感性を呼び覚ませるのか【Well-being思索記vol3】

左脳派でも鈍った感性を呼び覚ませるのか【Well-being思索記vol3】

自分の感性は、しっかり耳に届いているだろうか。

well-being思索vol2では、自己表現と感情表現の違いを明らかにし、
感情表現、すなわち「心が世界をどう解釈しているかを表現すること」の尊さを検討した。

今回は、そもそも
「私は、心がどの様に世界を解釈できるかを認知できるのだろうか。そして、どの様に認知すれば良いのだろうか。」
ということを思索していきたい。

つまり、自分の感性を呼び覚

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自己表現は尊いのか【Well-being思索記vol2】

自己表現は尊いのか【Well-being思索記vol2】

自己表現は本当に尊いのだろうか。

Well-being思索記vol1では、
「人の話を聞きたくなるのはどんな時か」というテーマで思索した。

でも今回は、人に何かを話したい時はどんな感情なのか、そしてその感情は称賛されるものなのか
という切り口から、
自己表現の本質と是非に関して思索したい。

「自己表現」にネガティブな印象を抱く人は少ないだろう。
この言葉からは、アートや、マズローの自己実現欲

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人の話を聞きたくなる時はどんな時か【Well-Being 思索記vol1】

人の話を聞きたくなる時はどんな時か【Well-Being 思索記vol1】

あなたは何故人の話を聞くのだろうか。
何故僕はあなたの話を聞かないといけないのだろうか。
もしくは、
何故僕はあなたの話を聴きたくなるのだろうか。

コミュニケーションに関心がある人はどこかで必ず聞いたことがあるだろう。
「話すより聞く方が大事だ」

これには何の反論もない。
僕も数年間、話の聞き方を勉強したり、実戦でも活かそうと、意識してきた。

ところがふと思った。
「僕は本当にその人に興味が

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何故人間だけ排卵日でない日でもセックスをするのか。【ブッカソンレポート22.7.3[前編]】

何故人間だけ排卵日でない日でもセックスをするのか。【ブッカソンレポート22.7.3[前編]】

こんにちは!野口です。

こちらの記事では、
問いが溢れちゃう読書会「ブッカソン」(ブックマラソンの略)
の様子を紹介します!
月1くらいの頻度で開催しています。
会場は僕の住んでいるコミュニティハウス「アオイエ」です。

ブッカソンとは?「休日こそは知的好奇心を満タンに。」

というコンセプトの議論型読書会です。
・平日は忙しくて本が読めない人
・読んだ本について問いを深めたり、議論する相手がい

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風呂敷ブランド「NUNOIMI」とコンテクストデザイン

風呂敷ブランド「NUNOIMI」とコンテクストデザイン

こんにちは。
「赤信号もみんなと渡れば怖くない」と同じ理論で、
「正月もみんなで太れば怖くない」を信じてやまない野口です。 #今年は5キロは太ったかなあ

さて、僕が2021年に読んで「これは座右の書になるな」と感銘を受けた本があります。本というよりは概念です。

早速紹介しましょう。こちらです。

Takramのコンテクストデザイナー渡邉康太郎さんの著作「コンテクストデザイン」です。

コンテク

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NUNOIMIは西洋近代哲学と風呂敷の関係から生まれた

NUNOIMIは西洋近代哲学と風呂敷の関係から生まれた

こんにちは、風呂敷のブランド「NUNOIMI」を立ち上げ、絶賛クラファン中の野口です!

(プロジェクトページはこちらから!)

今回はNUNOIMIのコンセプトにとても大きく影響を受けた哲学者を紹介したいと思います。
「風呂敷」と聞くと、"日本文化としての風呂敷"を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
ところが、今回は一回も日本文化に関しては触れません。僕自身、日本文化を尊重して風呂敷のブ

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日本の伝統とか興味ないけど風呂敷ブランドを立ち上げる訳

日本の伝統とか興味ないけど風呂敷ブランドを立ち上げる訳

どうも、最近ようやくピーマンが食べれるようになった野口一馬です。 #残るはパクチー

さて明日の11月28日11時より、風呂敷のブランド「NUNOIMI」をクラファンでリリースいたします。
(※タイトルでちょっと日本の伝統を否定しているっぽく書いちゃいましたがそんなことはありません。「日本の伝統としての風呂敷」という文脈で広めたい、という訳ではないというだけです。)

プロジェクトページはこちら

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