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読書感想文

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読んだ本の感想です。
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#沖縄

ヨンシーと弥勒と恵みの雨

ヨンシーと弥勒と恵みの雨

臼太鼓(ウスデーク)について興味を持って調べていたら、富盛出身のHさんが、富盛字誌を読ませてくれた。分厚い冊子だけれど、富盛の文化が記されていて、とてもおもしろい。全部を読むのは難しかったので、臼太鼓に関連する箇所を読む。

(1)ヨンシー富盛(ともり)の十五夜行事では、女行列をヨンシーと呼ぶ。

もともとは、富盛地区の南(フェー)と北(ニシ)の対抗意識が強く、「クバイムン(各演目の配役や役割分担

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臼太鼓(ウスデーク)

臼太鼓(ウスデーク)

先日、波止場書房に訪れたお客さんたちが、沖縄の女踊りについて話していた。聞きなれない言葉は、聞き取れないし、覚えにくい。

それは、ウスデークだった。

ウスデークって、なんだろう。
沖縄市立図書館へ行き、調べてみることにした。

1.臼太鼓(ウスデーク)についてウスデークは、臼太鼓のこと。臼=ウス、太鼓=デーク。漢字と音が結びつくと、記憶に残りやすく、イメージしやすい。

ウスデークは、沖縄各地

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『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読みました

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読みました

やりたいことの見つけ方、知りたいですか?

なによりも、自分が「やりたいこと」を見つけたいですか?

私は、自分がやりたいことを見つけたい。
何がしたいのか分からない状態を、早く終わらせたい。

そう思っていた。

同じ気持ちのあなた。

この本でも、著者の八木仁平さんのYouTube動画でも、なんでもいい。

自分の人生をより良くしたい。

その願いを叶えるヒントが、ここにあります。

ものすご

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映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」を観ました

映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」を観ました

ぐっと涙が滲む。

なんだこれは。

悔しさだ。

なにがこの悔しさを沸き起こらせる。

暗い映画館のなかで、自問する。

私が感じていいのだろうか。
知識として知っているのと、
体験するのは、違うから。

知らないのに、込み上げてくるもの。

人民の声は、古くならない。

もう許せない。屈さない。
人民の怒りと主張。

民主主義とは何か。
人権とは何か。

正論は、時に逃げ道を奪い、
人を救わな

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「沖縄ノート」を読みました

「沖縄ノート」を読みました

「沖縄ノート」について感想を述べる事は、
私には、正直難しい。

言葉にすることで、炙り出される私の本質。
言葉にすることで、傷つける。不快にさせる。

無知からの、差別。

倫理的想像力の欠如。

配慮したつもりの差別。
配慮したつもりの無理解。

それでも、言葉にしてみます。

沖縄に対する自分の態度に迷うことがある。
発言に配慮したつもりで、失礼なことを言った事は数えきれないと思う。ただ、そ

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「沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち」を読みました

「沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち」を読みました

沖縄の売春街。

浄化作戦により、真栄原新町もコザ吉原も、なくなった。けれど、たぶんいまもどこかで売春は続いている。

真栄原新町やコザ吉原だけでなく、私が知っている地名(勝連半島など)にも、かつて売春地帯があったことが書かれていた。

特飲街や社交街と呼ばれる街の形態をとっていなくても、売春は町のなかにあった。

それは、生きるため。

「生きていくために売春することの何が悪いか」

何も悪くな

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