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良い匂いのする水、あるいは高揚と陶酔を求めて
本や映画で「時間の研磨に耐えた古典さえ読んで、観ていれば良い。人生の時間は有限なのだから確実に良いもの以外を追う時間はない」という意見があるが、言いたい意図はわかるものの納得しかねる気持ちが長くあった。
現代において新たに生み出されるものは、自分が生きてきて、いま、ここにいることと世の中の混沌が交差する場所にある。
そこでしか見えない価値も生まれるはずであるのに、見る気もないと嘯く気には、どうして
パテ・ド・カンパーニュを作ってみて初めてわかったことと、隅々まで意図が巡らされたビストロについて
ビストロでは定番のパテ・ド・カンパーニュは、店によって特徴が全く違うのがおもしろくて、行くたびに頼んでしまう。なぜこんなにも違いが出るのか、材料以外にも何が違うのか知りたくてパテ・ド・カンパーニュ「だけ」集めたレシピ本を読んで、自分でも作ってみたことがある。
レバーや肩肉などを買い集めて、フードプロセッサーにかけて挽いて、というプロセスを経て、急にある確信が降ってきた。
「これは、もともと一頭をさ
立ち飲みが安いのは理由があるし、安いだけで立ち飲みに行くわけでもない
立ち飲みに馴染みがない上に、カウンターが常連で埋まっていたら詰めてもらうのも言いにくい、知らないうちに不文律を破ってしまうのも恐い。
主に「わからない」から生まれる「恐さ」から、裏なんばのあたりに飲みに行くのは気後れしていた。
それでも尚、行ってみたいところが何軒かあって、よく難波で飲んでいるというひとに案内を頼む機会にも恵まれた。
中で合流するのがOKなところもあるけど、ここはダメだから!とか、