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生きてる

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2019年4月の記事一覧

からっぽな君たちへ

からっぽな君たちへ

海外に来ただけで、「すごいね」と言われることが増えた

私は何も変わらなくて、
ドイツ語もたいしてできなくて
英語もぜんぜんじょうずじゃなくて
ただ無鉄砲で無計画なだけなのに

お金もないし常識もないし
ただ逃げてきただけなのに

話を聞いてもらえるようになった

ついこの間までは、
「バカな女がなんか言ってるよ」
くらいに扱われてたのに

中身なんてからっぽで、
ただのワガママで頑固なメンヘラの

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かわいそうを利用する

かわいそうを利用する

かわいそうだなんて言われたくないし思われたくないし、私は自分のことをかわいそうなんかじゃないと思っているけれど、恵まれていない部分もあるにはあって(もちろん恵まれている部分もそこそこあるのは自覚しているよ)、だからかわいそうといえばかわいそうなのかもしれない。
下手な同情や慰めは気持ち悪いし、それらを利用してるつもりもない。したくもない。

でも、私がかわいそうに見えるから優しくしてくれている人も

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ほんとうは誰にも見せたくない、2週間

ほんとうは誰にも見せたくない、2週間

スイスに来た

当初の予定は、イースターホリデーの1週間だけだった。
でも、2週間いることになった。

私の社会適応力の低さ故に、ドイツでの生活がまたバタバタしてしまって、住む場所がなくなったから。

まあなんとかなるだろうと思いつつ、家を探してくださいと知り合いに丸投げし、
職もなにも決まっていない状態で、先週ドイツから夜行バスに乗った。

結果からいうと、なんとかなっている。
家もいい感じの環

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加害者性をみつめ続けるということ

加害者性をみつめ続けるということ

「男であることがつらい」と言う男の友達
もし自分が男だったら、今の世の中は耐え難いんじゃないかなあと、よく思う。
自分は何も悪いことをしてなくて、品行方正に振る舞っていても、男というだけで警戒されて、電車でちょっとぶつかっただけで痴漢って言われるかもしれなくて、隣に立っただけで嫌な顔されたりなんてして。

もちろんもちろんもちろん、女性が女性であるだけで、それだけ自分を守らなきゃって敏感になる環境

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さよなら助手席、さよならあの人の私

さよなら助手席、さよならあの人の私

「次の元号に生まれた子たちが成人するころにはさ」

「うん?」

「きっと自動運転が当たり前になってるよね」

「たしかに、そうかもねえ」

「そしたらさ、その子たちに『え、昔は人間が車を運転してたの?それってやばくない?めっちゃ危ないじゃん』とか言われるのかな」

「はは、エリコが『え、昔はスマホなかったの?やばくない?なにもできないじゃん』とか言うのと同じだね」

「だってスマホなかったらほ

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日本から出るなんて、人ごとだと思ってた

日本から出るなんて、人ごとだと思ってた

なんで私はドイツにいるんだろう

ずっとずっと、小学生の頃からずっとずっとずっとずっとスイスに憧れていて、
いつか行くんだろうなと思いつつ、留学だとか旅行だとか、全然頭になかった。

海外なんて、人ごとだった

小学生の時にはカナダに行ったし、中学生になってからはハワイとアメリカにも行った
それでもあれらは全く自分の意思とは関係なくて、どれもいい思い出じゃないっていうのもあるけど、
それ抜きで考え

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