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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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2023年7月の記事一覧

三浦権太夫の思い

三浦権太夫の思い

本日は、二本松落城の日です。
ツイッターの私の周辺では、鎮魂・哀悼のツイートで溢れておりまして、私も何か書こうと思っていました。
昨年は、短歌を詠んでいましたね。

ちょうど、この歌を詠んだ頃は「直違の紋~」の第三章を書いていた気がします。

で、話は冒頭に戻ります。
新作である「鬼と天狗」も再び二本松藩の話ですが、実は「直違の紋~」を書いていた頃に、どうしても理解できなかった人物がいました。

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岡倉天心飯

岡倉天心飯

芙蓉蛋、つまりかに玉をご飯の上に乗っけた料理を天津丼或いは天津販といいます。中国の地名がついているものの、実は日本生まれの中華料理。浅草又は大阪の中華料理店が最初に提供したという説あり。
ふと食べたくなり、料理しながら同じテンシンという雅号を持つ人物を妄想した記録。

卵        3個
葱        白い所と青い所を3センチ位づつ
カニカマ     好きなだけ
オイスターソース 大匙1

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私は、村上海賊の末裔かもしれない

私は、村上海賊の末裔かもしれない

5年ほど前になりますが、読書家の弟から「村上海賊の娘」という本を借りました。

知っている地名と頭の片隅の風景が結び付き、夢中になって全四巻を読みました。

掠奪するような悪者のイメージがある海賊ですが、当時は瀬戸内海を守る役割をしていたと知り、まるで海上保安官だなと思ったり。
残虐ではあるものの圧倒的な強さに惹かれて、かっこいいとすら思ったり。
完全に海賊に憧れてしまっている自分に驚きました。

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将軍になる気ある?【足利尊氏・願文】

将軍になる気ある?【足利尊氏・願文】

尊氏「ありません」

(2000文字ほどの記事です)

はじめに 相変わらずちびちびと古文書を読む勉強をしています。

 勉強してるからには自分が読んだ一次史料から記事を書きたいという思いもあり、noteの投稿は時代が近い江戸末期・明治の記事のものが多いです。

 たった150年ほど前の古文書で四苦八苦しているのに、700年も前の南北朝時代のものなんて読めるわけない・・・と思いながら、この前なんの

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幻の「大坂幕府」構想

幻の「大坂幕府」構想

それは綱渡りの勝利だった。

徳川秀忠隊3万8000余の遅参により、関ケ原における東軍の前線部隊3万強のうち、徳川の主力部隊は6000余人しかいなかった。

結果的には勝ったのだからよかったではないかと言われると、そうではない。戦後処理において西軍の諸大名から没収した632万石のうち、実に80%強にあたる520万石を関ケ原で活躍した豊臣系大名に与えなければならなかったのである。例えば福島正則には安

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[謎歴史]Oh 能!😮(723文字)

[謎歴史]Oh 能!😮(723文字)

映画『笛吹童子(ふえふきどうじ)』の主題歌の最初の部分をご存知でしょうか?こんな感じです。

ヒャラリ ヒャラリコ ヒャリコ ヒャラレロ…………、笛ってそんな擬音でしたっけ?ピーヒャラとかじゃなくて?当時の子どもたちは、疑問に思わず歌ってたの?ヾ(´ー`)ノ。

さて、それはさておき。

織田正吉氏の「ジョークとトリック」という本に書いてありました。

能の「翁」の始まりの言葉は、以下の不思議なも

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四天王寺から法隆寺、そして飛鳥京へ。大和川が結ぶ聖徳太子の思惑。

四天王寺から法隆寺、そして飛鳥京へ。大和川が結ぶ聖徳太子の思惑。

先週放送の「歴史探偵」で、聖徳太子に関して掘り下げていたのが非常に興味深かったです。

そういえば2020年にも「ブラタモリ」で法隆寺を採り上げ、聖徳太子に触れていたことも思い出されます。

両番組とも、私がハッとなったのは、外国からの来客に対して「四天王寺」と「法隆寺」を日本を代表するランドマークとして利用したという事です。

当時の都「飛鳥京」まで向かうには、船で瀬戸内海を通って大阪湾に入ると

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山鹿流に夢中

山鹿流に夢中

新作(鬼と天狗)の関係で、現在山鹿流兵法の沼にハマっています。

Twitterでもちょろっと呟いたように、二本松藩の公式兵法は、「山鹿流」。
二本松藩の藩士すべてが兵法を学んでいたかは謎ですが(原則として、二男・三男などは藩校に通わない)、少なくとも番頭であった鳴海は、間違いなく学んでいただろうとの推測に基づくものです。

「直違の紋~」のときは、剛介が子供だったということもあり、あまり二本松藩

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[読書感想]『ぼっけもん 最後の軍師 伊地知正治』著:谷津矢車(1243文字)

[読書感想]『ぼっけもん 最後の軍師 伊地知正治』著:谷津矢車(1243文字)

幕末・維新の勝ち組といえば、薩長土肥。
特に薩摩藩・長州藩があげられますが、中には薩摩藩・長州藩に属しながら、勝ち組から賊軍になってしまった人もいたしります。

例えば長州藩であれば、不平士族による「萩の乱」。
吉田松陰から人格を高く評価された前原一誠は、維新後、新政府で参議を務めるも、明治政府内の政策で対立して下野、やがて萩の乱を起こして、首謀者として処刑されます。
薩摩藩では西南戦争。西郷隆盛

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「詫」救世主のみなさんへ「寂」

「詫」救世主のみなさんへ「寂」

▼はじめに日本人とはなんでしょうか?
巷では
「日本人はすごい」、
「日本人はしょうもない」、
様々な声が溢れていますね。

しかし、
「日本人とは何か?」
この問いに応えられる方がどれほどいるでしょうか。
何かわからないのに「すごい」だとか「しょうもない」だとか言うのもどうなのでしょうね。

ズバリ言います
「日本人とは救世主」です。
その理由をこれからお伝えしていきます。
そしてこの記事であな

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かぼ茶屋四郎次郎

かぼ茶屋四郎次郎

戦国時代の最終勝者となった徳川家康。その天下取りを支えたのは犬のように忠実と呼ばれた三河武士だけではなく、武士以外の様々な人々が家康の周囲には集まっていました。
商人というのも重要な役割を果たした。その代表というべき人物を妄想しながら、これから美味しくなる南瓜を料理した記録。

南瓜      1個
玉葱      半分
生姜      1欠け
大蒜      1欠け
バター     20グラム

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時は奈良時代 先頭に立って指揮をとったのは・・・

時は奈良時代 先頭に立って指揮をとったのは・・・

時は奈良時代 都より遠く離れた土地に
川をはさんで二つの村がありました。

川幅はとても広く向う岸が霞む程です。
水深はそれほどでもないけれど歩いて渡るには
人の背丈より深い所もあって命の危険さえあります。

ましてや重い荷物を背負ったまま 渡る事など到底できません。
この川は魔物が住んでいるので
決して歩いて渡ってはいけない。
との言い伝えがあります。

しかし夜中にこっそり渡ろうとした若者が

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家康、「たぬきおやじ」覚醒

家康、「たぬきおやじ」覚醒

「信長を殺す」

家康が家臣たちに告げた胸のうちは、あまりにも唐突でサラリと言い放ったものでした。

というか、急に穏やかになった家康にどうにも違和感は大アリだったのですが、最後にオチましたね。

数々の辛酸を舐めてきたきた家康は、とうに堪忍袋の緒は切れて、心の奥底には真の怒りが煮えたぎっていたのでしょう。

それでも表情には一切見せない。
そんな芸当を会得したのはこのあたりからなのか。

ここに

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