マガジンのカバー画像

Sign Up Now.

147
だいたいの音楽や演劇やどうでもいいただの普段の散文。
運営しているクリエイター

#映画

そこにある場所:レコード店の映画・OTHER MUSIC

そこにある場所:レコード店の映画・OTHER MUSIC

【きっかけとなる場所】
ニューヨークのレコードショップ、Other Musicのドキュメンタリー映画。
2016年6月に閉店してしまっていて、今はもうない。

人には「集まる場所」と、「何かのきっかけとなる場所」等ものがある。
僕にとっては、生涯の友人に出会うことができたクラブやライブハウス、書店かもしれない。

ニューヨークのこのお店は映画を見る前は、単なる大型店では扱わないインディーズや海外の

もっとみる
それは進むべきなのか - 映画「グラフィティ・グラフィティ!」を世代も違う友達と見たっていう話

それは進むべきなのか - 映画「グラフィティ・グラフィティ!」を世代も違う友達と見たっていう話

それは進むべきなのか - 映画「グラフィティ・グラフィティ!」を世代も違う友達と見たっていう話

「刺さりすぎたよね」。
池袋の西口、雑多な喧騒が残るロサ会館を出た時に、2人が交わした会話だった。

もうすでに緊急事態宣言下で20時を少しばかり周り、飲食店は閉まっていて、人の波は駅に向かっている中で、僕たちは、名残惜しそうに コンビニエンスストアに向かって歩きながら、「夢って、かなえるべきだと思う

もっとみる
「誰もが居場所、あると思うし別に生きる権利あるし」 - まるで人間模様のDJミックスのようなコンプソンズの演劇を見てきて感じたことは「生きていていいのだ」ということ

「誰もが居場所、あると思うし別に生きる権利あるし」 - まるで人間模様のDJミックスのようなコンプソンズの演劇を見てきて感じたことは「生きていていいのだ」ということ

演劇をよく見ている。というか、自分がディレクターで関わらせていただいている団体もあるのだけど、相変わらず、時間さえあれば下北沢あたりの劇場をうろうろとしながら見ている。

「コンプソンズ」という劇団が大好きだ。もう、知ってから毎回友人を誘い、「今、見て欲しいから!」と一緒に観に行っている。

何より知ったきっかけの通り、チラシのデザインがかっこいい。

(最初に知ったのもあまりにかっこいいチラシの

もっとみる
映像と音楽と人間と季節と-単なる必要最低限の文化的で人間らしさをな、生活

映像と音楽と人間と季節と-単なる必要最低限の文化的で人間らしさをな、生活

映画見てる?在宅してる?友達に会ってる?

気がついたらの長月。それは9月を意味しているのだけど、相変わらずの日々です。

仕事をして、映画を見て、落語を見て、友達と遊んで、本を買って、レコードを聴いて、外食をして、運動を少しばかりして、また働いて、寝て、朝が来て、また働いて、映画に行って、ご飯を食べて。

東京という街に暮らす理由は、何かの表紙にこうした「ちょっと行こうかな」と感じた時に生まれた

もっとみる
生活に絵具を巻き散らかして、色を付けようとすること。-映画の話

生活に絵具を巻き散らかして、色を付けようとすること。-映画の話

【映画的なお話】
最近は寄席通いは一旦落ち着き、夜は映画を仕事帰りに見ています。

1つは小笠原諸島の自然とその中で暮らしているプラネティスト。

何度か予約していたものの、急な都合で3度目の正直でした。

全編、小笠原諸島の自然の光景の中で、自然の持つ因果関係と、教授する現地の方や訪れるミュージシャンの過ごしている日々を追いかけたドキュメンタリー。
自然が美しく、それを記録していくのとは違い、「

もっとみる

8月をすごく僕と14歳の僕を並べた後に。映画を見て感じる夏の始まり。

東京は相変わらずマスクの日々です。

これから書き綴られていく文章は、もう戻らない時間をどうやって過ごしていたかを映画のおかげて感じつつも明日を見つめ直そうとした自分の出来事です。

まぁ大事な人たちと心が通っているだけマシで、少しだけ息苦しく繊維で遮られているコミュニケーション。

だけど、世間が息苦しいのは別に今に始まったことではなくて、そう簡単には世の中変わらないぞと思いながらも好きな人たち

もっとみる
世の中を知ることに忙しいのであれば - 映画「はちどり」を見て感じている日々のこと。

世の中を知ることに忙しいのであれば - 映画「はちどり」を見て感じている日々のこと。

相変わらず蒸し暑い。雨もたまに降り、束の間の光が射したと思ってちたらまた空が泣いている。洗濯物参ったな。乾かないよ。

みんなに会いにいく服はまだあるけれど、地面を踏み締める大切な仲間、靴下が足りていない。

4連休に入った。

世間は、GO TOなんとかと言って、まだだいじょうぶ?という空気の中、久しぶりの観光地に赴く人たちが多いそうだ。
気持ちはわかる。普段から人間は旅がしたい。
普段とは離れ

もっとみる
東京の風に少しだけ汗ばんで過ごした7月中旬のただの日常

東京の風に少しだけ汗ばんで過ごした7月中旬のただの日常

雨が降る。梅雨だから仕方がないのだけど、ただ、雨が降る。

どうも、洗濯物が乾かないのは困っていて、靴下が足りない。

では、乾燥機を買ったり、部屋干にすればいいのではないか。そう。

君が正論。
だけどね、今の部屋をそんな作りにできない理由がある。

在宅勤務で、いかんせんスペースがない。乾燥機さえ置く場所はないのだ。

僕はというと、相変わらず寄席に行き、ラーメンを食べ、キックボクシングで運動

もっとみる
風が迎えにくる夜に。それは6月の中旬の東京での出来事。

風が迎えにくる夜に。それは6月の中旬の東京での出来事。

あっという間に今年も6月の中旬。

ついこの間、記憶も薄れるような感じで時が経ってしまったけれど、
実家に飽きて、東京に戻って寄席に行き、落語三昧の正月はつい最近のようで、いつかの彼方のよう。

3月の後半に実家に戻り、そのままリモート大在宅時代に突入して、僕は少し病みかけた。とかまでいうのは大袈裟だけど、実際には、キツかった。

そもそも苦手な地元で、事情があったとはいえ、缶詰のようになり、仕事

もっとみる
立体的友情関係の見つけ方 - 映画で見る友たちの新たな魅力について

立体的友情関係の見つけ方 - 映画で見る友たちの新たな魅力について

見つけてしまったぞい。面白い友達関係。

3月末から少しずつ足音が聞こえてきた、自粛生活。

その頃、僕は「めいいっぱい楽しもう」と、「何かを変えなきゃいけない」という強迫観念なようなものに囚われていた。

今だからこそ、思い出してみて、そうだったなぁ。と思った。

今までしてきたものを無理やり持続させてみようとしたり、価値観を変えてみようと躍起になって情報集めてみたり、まるで最後の晩餐かのように

もっとみる
サブスクリプションの毎日で、自分は何かを選びながら過ごしていくのだ。

サブスクリプションの毎日で、自分は何かを選びながら過ごしていくのだ。

ずっと見ようと思いながら惜しくも劇場に行くタイミングを逃してしまった映画、「37 seconds」がNetflixにあることを知り、ようやく見ることができた。

生まれた瞬間に。37秒間呼吸ができなかったことにより、脳性麻痺となった女性の日常の出来事。

「障害がある」。と言うことで、母親からは過剰な心配と、干渉を受け、友人からは才能を搾取され、存在を隠される。
毎日が、行ったり来たりの連続。同じ

もっとみる
距離が遠く離れた分だけ君との距離は近くなることに気が付く春のある日の出来事。

距離が遠く離れた分だけ君との距離は近くなることに気が付く春のある日の出来事。

もうすでに在宅勤務という言葉が何日目になったのか思い出せなくなった。

しばらく前ん、どうしても地元の緊急時に戻らなければいけないため、万が一の封鎖とか起きてしまったら、急な帰省時に(書いての事情です)戻れなくなるため、「アレ」の症状がなかった自分は、早々に早めに地元に戻ることになった。

普段との違う環境。いくら実家とはいえ、もう巣立って22年。
もう、僕の地元はすでに東京であって、地元は「生ま

もっとみる
見るものに与える余白 - 本来の自分の気持ちを取り戻すための想像力へのきっかけ。今泉力哉監督作品「his」を見て

見るものに与える余白 - 本来の自分の気持ちを取り戻すための想像力へのきっかけ。今泉力哉監督作品「his」を見て

映画を見てきた。ぶっ飛ぶくらいの衝撃を受けた。というお話です。

ここ最近、noteの更新が少ないですねという声をいただくのですが、理由は単に、「作っている資料がたくさんあるから」です。

もともと、そんなに器用でもないですし、自分の内側に入れてきた、映画や、音楽、本などからの影響を「今やるべきこと」に分解して依頼してくれた方のあるべき姿にしていくやり方をします。

というか、それしかできません。

もっとみる