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600字で綴る⑨他者からの評価を目的化するべきでない最大の理由
一昨日、自己紹介で「大学院で勉強しています」と言ったところ、「学部で就職し損ねたんですか?」と返された。来ましたこのパターン。こういうときは感情を抹消し、流れ作業での対応をオススメします。ぼくはいつも通り、長年多くの人との関わり合いの中で拵えたTomo人間関係マニュアル取り出し、「研究したいことがあり進学しました」+「満面の笑み」で返す。日本社会は今日も通常運行のようだ。世間では、「文系大学院進学
もっとみる600字で綴る③バス停
近すぎず遠すぎず、そんな間隔を保つのは難しい。人間関係ではない、バス停の話だ。国土交通省によると、現在、東京都内のバス停の間隔はおおよそ350m-400m。各バス会社はバス停の間隔200m-300mを目標に整備を進めているという。理由は、人間がストレスなく歩ける距離の限界が200mだからという。面白い。地方ではどうだろうか?場所によっては、バス停の間隔が1000m以上開いている地域もあるという。バ
もっとみる600字で綴る②筑肥線
福岡県筑肥線から眺める景色に心奪われる。盛る博多から少し離れた、今宿駅から下山門駅の間、ぼんやりとしていれば見逃してしまう束の間の贅沢がある。澄清な空と群青な博多湾、両脇の小戸と今津、奥の方には能古島の緑に溢れ、青と緑のコントラストが映える、いかにも日本らしい美しい景色が車窓いっぱいに広がる。難しい顔でスマホを覗き込む人々も皆顔をあげ、束の間のひとときを楽しんでいるようだ。▶ふと社会に視線を戻すと
もっとみる600字で綴る① 日本教育は成果主義でなく「評価主義」ってはなし
「結果を出すことが全てである」とは果たして本当だろうか?私たちは自己実現のために結果を出すことは必要なことだが、"マインドセット"の観点から言うと必ずしもそうではない。スタンダードフォード大学で心理学を教えるCarol S. Dweckは、著書"マインドセット"の中で成果主義に対して疑問を呈する。本著では、「硬直マインドセット」と「しなやかマインドセット」の2タイプの人々を取り上げ、それぞれの特徴
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