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人生の転機を迎えた人がよく言う台詞、「もういいや」

人生の転機を迎えた人がよく言う台詞、「もういいや」

最近、「人生の転機」について考えていたんですよ。

まず、「人生の転機」についての定義から入りたいんですけど、これはですね、「いつの間にか、知らない風に乗って、明らかに崖を飛び越えてしまった体験」だと僕は思っているんです。あとで説明するように、転機には「嵐や強風の性質」はやっぱりあるんですね。

そして、「人生の転機」はやはりそこまで生易しいものではなくて、実際に転機を迎えても、「ピンチ」の面を感

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7月の牡牛座フォローアップ「改革・改善運動」

7月の牡牛座フォローアップ「改革・改善運動」

7月も半ばを過ぎましたが、いかがお過ごしでしょうか。

本当に色々ありますよね。2022年のこれまでの星回りというのは、「ある種の嵐の中での、掃除」みたいな感じがあったりするのです。「どこから手を付けたら良いのかわからない」とか「気持ちの置き所をどうすれば良いのかわからない」と感じてしまう人も多いと思います。「楽しみもある。でも、本当に色々なことを真剣に考え、そして、変えていかなければいけない」と

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価値観の共有

価値観の共有

100円ショップ

今から10年ほど前ある企業のコンサルティングをしていましたが、デザインの研修をかねて選ばれたメンバー5名で製品開発をすることになりました。そこでわたしがまずしなければいけないと思ったのが、メンバーそれぞれの「価値観を共有する事」でした。

日頃の部署が違い年齢も性別も異なる中でなにを「良い」と感じ、なにをそうではないと思うのか、そのベースになっている各人の価値観をみんなで知る事

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悪意のかわし方

悪意のかわし方

今まで占いでお客さんに会ってきて、すごく興味深かったことのひとつに、この世の中には「悪意をまったく受け取っていない人」というのがいらっしゃったのです。けっこう苛烈な性格な方もいたし、ハッキリと自分の意見を言うので「この人に泣かされた人も多いだろう」とこちらは思ってしまったりしたけど、本人はけっこうケロリとしている。「まぁ、私のこと嫌いな人も多いでしょうね」と笑いながら言ってたりもしました。

その

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4月5月

4月5月

夕立の涼しい風、青い時間、青い部屋で4月5月を振り返る

 ひとつ前の投稿では、だいぶダメかもな感じだったけど、最近は割と調子良く過ごせてる。

大学
 順調に課題やスクーリングを受けることができてる。思っていたよりのんびりはできてない。ひとつ済んだら次が迫ってくるという感じ。でも専門学校に比べたら格段に余裕がある。デザインの勉強は楽しいし、自分のペースで活動できている。「できること」、「できるか

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連作「chaotic civil servants」

連作「chaotic civil servants」

この中の誰かが今に暴れても撮り鉄はかっこよく撮ってくれ

幸先のいいスタート(の爆発)にラッキーカラー(のコード) 赤・青

幻獣図 襟足の出来を見るときに合わせ鏡が必要になる

お茶を買う頻度で大丈夫か分かるから大丈夫 SHIBUYAMELTDOWN

寝そべって書いた短歌でまたきみが花か何かに喩えられてる

青の絵はGoogle Earthにはつなつのプールサイドを額縁として

〈見る麻薬〉〈

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新刊は、詩文集『なんだか眠いのです』です。

もうすぐ、新刊がでます。
タイトルは、『なんだか眠いのです』(七月堂)です。

「なんだか眠いのです、ありますか」
「なんだか眠いのです、は、どこですか」
「なんだか眠いのです、です」
といったような会話が本屋さんでくりひろげられるのかとおもうと、くすっと笑ってしまいます。
5冊ぐらい『なんだか眠いのです』が積まれていたら、どれだけ眠いのでしょうか、ちょっとシュールな光景です。

内容は、以下の通

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「あしたから出版社」の文庫化がうれしい

夏葉社の島田潤一郎さんの「あしたから出版社」が文庫化されるみたいですね。

しかも解説が「カフカはなぜ自殺しなかったのか?」の頭木弘樹さんだ。うれしいな。筑摩書房さんはなんだかよくわからないけどぼくが好きな本ばっかり文庫化してくれるので最高です。就職したい。

「あしたから出版社」は二十歳ぐらいの頃にジュンク堂で買いました。読んでる間ずっと「まるでおれのために書かれたような本だ」と感動してた記憶が

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なぜ体験したことをわざわざ短歌という形で表現するのか

なぜ体験したことをわざわざ短歌という形で表現するのか

短歌を読む習慣があるひとって、そんなにいない。
普通の本屋では短歌の本をほとんど置いていないことが多い。小説や漫画はどこでもたくさん置いてある。

ではなぜ僕は自分の感じたことや体験したことを、わざわざほかでもなく短歌という形で表現しているのか。

第一に自己の適性の問題がある。これは書き手の都合の話だ。
しかし向いていないことをやってもたいてい結果は出ないし、誰かを喜ばせることも難しいだろう。

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腰の美しさに泣く女の話

腰の美しさに泣く女の話

ストリップ。
単語だけ聞くと、
エロエロアンダーグラウンドな世界だと
思う人は多いと思う。

で、そうでないと言うつもりもない。
実際、女性の裸を目にするし
それがエロでないとも思わない。
けど、あの世界は特別きれいで、
面白半分で見に行って終わり、
じゃもったいないよなあ〜
と感じる世界でもあるのだ。

私は26歳の女で、
ストリップを見にいく集団の中だと
わりと異質だと思う、ので、
これからそ

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ストリップを観てからホテルに行く百合小説③

ストリップを観てからホテルに行く百合小説③

第三話

みなとはとても優しい。
指でふれるときも、舌をつかうときも、からだのパーツではなく「わたし」を見ているのがちゃんとわかる。みなとは目を合わせるのがすきじゃないみたいだけれど、たとえ視線が合わなくても意識がちゃんとこっちを向いている。

「くすぐったいよ」

靴擦れのあとを舐めてくれるみなとはわたしと目が合うと、照れくさそうに目を細めて笑う。いつもマスクで覆われている頬は上気して、普段から

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ストリップを観てからホテルに行く百合小説②

ストリップを観てからホテルに行く百合小説②

第二話

三回目の公演を途中まで見て、千紗と一緒に劇場を出た。空はすっかり暗いのに、大きな家電量販店が集まっているから辺りは煌々とあかるい。
劇場を出てすぐに入場料と写真代を千紗に差し出すと、千紗は三千円をわたしの手に戻した。

「毎回言ってるけど、入場料はいいってば。私も楽しんでるし。スタンプカードだって持ってるんだよ?」
「でも……」
「もう、じゃあアイスおごって」

ストリップ観たあとアイス

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何かを渡すために人は人に出会う

何かを渡すために人は人に出会う

春はよく出会いと別れの季節だと言われていますが、まさに春真っただ中のこの4月に改めて「人が人と出会う意味」について考えてみました。

出会いって、すごくよくわかんないものです。

「なんでこの人と出会ったのか? 」とか「なんでこの人と時間を共にするのか」とか。

そういう「出会い」という奇跡が、ただ「ここが合わなかった」とか「いつの間かすれ違ってしまって結果として最悪だった」とか、そういう「結論」

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ストリップを観てからホテルに行く百合小説①

ストリップを観てからホテルに行く百合小説①

第一話

マスクを息苦しいと思ったことはなかった。顔を半分覆うだけで、呼吸はずっと楽になる。

「前の方、空いてるんじゃない?」

身軽な足取りで席を取りに行った千紗は、すぐに戻ってきて「荷物置いてあった」としょんぼり言った。薄いピンクのマスクに睫毛の影が落ちる。

「開演前でも結構人居るね」

辺りを見回し、後ろにある一段高くなった立ち見エリアに陣取った。ここには椅子がないけれど、体重を預けられ

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