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山塚りきまるの『なんかメロウなやつ聴きたい』第四十二回 胃もたれ必至のアウトサイダー・ミュージック特集

山塚りきまるの『なんかメロウなやつ聴きたい』第四十二回 胃もたれ必至のアウトサイダー・ミュージック特集

これはね、ご本人の沽券に関わる大変デリケートなことですから一部イニシャルでお話しさせていただきますけど、あのね、ミュージシャンでO山田K吾さんっていらっしゃるじゃないですか。

あいつ絶対ヅラだろ!!!!!

“ヅラっぽく見えるけど実はヅラじゃないんだよ”っていう巧妙なラインを狙ったヅラだろあいつ!!!!!!!

ウチのお母さんは、ことヅラを見抜くことに関しては超一流といっていい審美眼を持ってるん

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あなたの知らない現代UKソウルの世界 - 伝統と進化を併せ持つ最高のアーティストたち

あなたの知らない現代UKソウルの世界 - 伝統と進化を併せ持つ最高のアーティストたち

今のUKソウルは良いぞ。古典の土臭さは残しつつ現代風に昇華されていて、その洗練された音は耳を通して心を幸せにしてくれる。
ただ自分は音楽を聴く際にUKソウルに拘って聴いている訳では決して無い。あまり縛りを入れて取捨選択をしてしまうと良いものを聴き逃してしまうので先入観を持たず色々と聴いているのだが、何故か聴いて「良いな」と思うものの多くがイギリス産なのだ。耳がUK寄りなのか、UKが俺の耳寄りなのか

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ラナ・デル・レイ「Norman Fucking Rockwell」感想 ”孤高の女王”は真の実力を理解されるまでになぜ5枚のアルバムを要したのか

ラナ・デル・レイ「Norman Fucking Rockwell」感想 ”孤高の女王”は真の実力を理解されるまでになぜ5枚のアルバムを要したのか

どうも。

いやあ、こないだも言いましたけど、このアルバムがすごく大好評ですね。もちろん、これです!

ラナ・デル・レイのニュー・アルバム、「Norman Fucking Rockwell」、これが彼女の5枚目のアルバムにして、これまで以上の評価で歓迎されています。僕もこれは一聴したときからもうずっと入り込んで聞いてますね。今の時代、いろんなジャンルに才能あふれる女性アーティストはいて、一種ブーム

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映画『ジーザス・イズ・キング』 IMAXゴスペル礼拝体験

映画『ジーザス・イズ・キング』 IMAXゴスペル礼拝体験

池袋グランドシネマサンシャインにて12/6-8、12/13-15公開

これは俺に関するフィルムじゃない。礼拝の映画──ユニバーサルなものだ - カニエ・ウェスト

同名アルバムにあわせた40分程度のIMAXムービー。カニエ・ファンはもちろん、新しいかたちの「劇場体験」を求める人にもオススメしたいのですが、個人的に最も観てもらいたい相手はキリスト教礼拝に通っていた経験を持つ人かもしれません。とにか

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CCR-Midnight Special と背景

CCR-Midnight Special と背景

CCRのMidnight Special はアメリカ南部の収監された人々の間で生まれた伝統的なフォーク。旅客列車のミッドナイトスペシャルと、その「絶えず生きる光」を指している。
そして、この収監された人々の観点から、カントリーブルースのパターンで、多くのアーティスト演奏された。

ミッドナイトスペシャル(The Midnight Special)、それは夜行の旅客列車だが、その一瞬のライトの光を意

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カニエ・ウェストと宗教、そして神:ゴスペル・アルバム『JESUS IS KING』へ至る道 (Udiscover.jp)

カニエ・ウェストと宗教、そして神:ゴスペル・アルバム『JESUS IS KING』へ至る道 (Udiscover.jp)

https://www.udiscovermusic.jp/columns/kanye-west-meets-god-and-gospel-album-jesus-is-king 

『JesusIsKing』リリース記念、カニエウェストとキリスト教の軌跡を7つ振り返りました。デビュー曲もサンデーサービスも「病院」がきっかけという運命。信仰表現でも後続ラッパーに絶大な影響、のちに後悔する神宣言『Y

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グラミー賞2020    リゾもしくはビリー・アイリッシュは、クリストファー・クロスやノラ・ジョーンズの足跡を継ぐのか

グラミー賞2020    リゾもしくはビリー・アイリッシュは、クリストファー・クロスやノラ・ジョーンズの足跡を継ぐのか

どうも。

グラミー賞のノミネーション、発表になりましたね。

今年は

このように、発表がオシャレになってることもあってか、例年より注目度高い気がしましたね。

主要4部門、軽く見ておきましょう。

<最優秀アルバム>
i i/Bon Iver
Norman Fucking Rockwell/Lana Del Rey
When We All Fall Asleep Where Do We Go/

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特集・1969年(第5回) ”ロック黄金の年”を25の動画で一挙紹介!

特集・1969年(第5回) ”ロック黄金の年”を25の動画で一挙紹介!

どうも。

では、今回はいよいよ、1969年のロック、これにスポットを当てましょう。

この年のロックの伝説として語られることが多いんですけど、まずは色々言う前に、ヒットチャートにおいてロックで何がこの当時流行っていたか。まず、これから見てみましょう。

まずはアメリカから。

若い人、目が点になっちゃうかもしれませんね(笑)。でも、彼ら、実際、アメリカのチャートですごく売れてた人です。アイアン・

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語られ続ける伝説のフェス『ウッドストック・フェスティバル』

語られ続ける伝説のフェス『ウッドストック・フェスティバル』

どうも。神保町の音楽LOVERのGです。

まだまだ暑い日は続きますが、早いものでもう9月。

今年は台風とフェスの時期が重なり、大変な思いをされた方も多いと思います。やはり、どんなに文明が進歩しても人間は自然には逆らえませんね。

日本でもすっかりフェス文化が根付いてきたと実感する昨今ですが、フェスハイシーズンもひと段落し、ちょうど良いタイミングなので、今日はあの伝説のフェスに触れてみようと思い

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世界に日本の太鼓文化を発信し続ける御諏訪太鼓伝承者“山本麻琴さん”

世界に日本の太鼓文化を発信し続ける御諏訪太鼓伝承者“山本麻琴さん”

諏訪大社(長野県)の太々神楽の伝承である「御諏訪太鼓」を伝承する家に生まれ、現在は太鼓打師として日本全国、そして世界で活躍している山本麻琴さんにお話を伺いました。

山本 麻琴さんプロフィール
出身地:長野県
活動地域:長野県岡谷市を拠点に全国、そして世界の国々
経歴:1981年3月28日生。
諏訪大社の太々神楽を伝承する御諏訪太鼓の家元に生まれ、祖父・御諏訪太鼓宗家・初代 小口大八、父・御諏訪太

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なぜ70年代のレコードは音がいいのか?『スタジオの音が聴こえる』より、イントロを公開。電子書籍配信中!

なぜ70年代のレコードは音がいいのか?『スタジオの音が聴こえる』より、イントロを公開。電子書籍配信中!

 音楽とは時間の芸術である。音という空間を伝う波が、絶え間ない今という瞬間の上で、もつれてはほどけていく。かつて音楽はその全てがライブであり、その場限りの一回性のものだった。しかし、19世紀後半、レコードという記録媒体が発明されたのを機に、それまでもっぱら家で演奏して楽しむための楽譜の購入といった、ささやかなものだった大衆の音楽消費が、レコードを買い、そこに録音された音楽を再生し鑑賞するというスタ

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権利を奪われた者たちが生んだ偉大なるアートフォーム~『ギャングスター・ラップの歴史』より「まえがき」をためし読み公開

権利を奪われた者たちが生んだ偉大なるアートフォーム~『ギャングスター・ラップの歴史』より「まえがき」をためし読み公開

 過酷な社会環境に屈しないハングリー精神、リアルな言葉、優れたビジネス感覚でアメリカを制した“ストリートの詩人”=ギャングスター・ラップの歴史をたどる一大音楽絵巻『ギャングスター・ラップの歴史 スクーリー・Dからケンドリック・ラマーまで』(ソーレン・ベイカー著、塚田桂子訳・解説)が好評発売中です。今回は本書より「まえがき」全文をためし読み公開します。ぜひご一読ください。



『ギャングスター・

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