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読書感想

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#note

【読書感想】失敗にどう向き合うか?

【読書感想】失敗にどう向き合うか?

こんにちは、Yukiです。

今回は、畑村洋太郎さんの『やらかした時にどうするか』をご紹介します。

畑村さんは失敗学という学問の創始者です。本書では、そのエッセンスが中高生向けに書かれています。

失敗してしまったときにすべきこと人間は不完全な生き物です。そのため、僕たちの行動には常に失敗の可能性がつきまといます。どんなに完璧な人に見えたとしても、失敗したことがない、という人はいないはずです。

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【読書感想】サッカーをもう一歩深く理解するための戦術入門

【読書感想】サッカーをもう一歩深く理解するための戦術入門

こんにちは、Yukiです。

龍岡歩さんの『サッカー店長の戦術入門 「ポジショナル」vs.「ストーミング」の未来』をご紹介します。

これまで人文社会科学系の本を紹介してきましたが、ここにきて突然サッカーの本を取り上げたので、驚いているかも知れません。実は、僕は小学校3年生から中学3年生までサッカーをしていました。そして高校1年生から大学3年生までは社会人のフットサルチームでフットサルをしていまし

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【読書感想】自分の精神を自分で整える

【読書感想】自分の精神を自分で整える

お久しぶりです。Yukiです。
前回の投稿からだいぶ時間が経ってしまいました。その理由は簡単に言えば、大学院生活が始まり、記事を書く余裕と気力がなかったからです。やっと余裕を持てるようになったので、ぼちぼち書いています。投稿していなかった間の生活について、別の記事でまとめようと思います。

今回ご紹介する本は、保坂隆『精神科医が教える すりへらない心のつくり方』です。

先ほど少し書きましたが、4

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【読書感想】どんな本をいかに読むべきか?~小泉信三『読書論』~

【読書感想】どんな本をいかに読むべきか?~小泉信三『読書論』~

読書をテーマとした本は多い。その中でも、僕が読書論の古典だと考えている本が3冊ある。

ショウペンハウエルの『読書について 他二篇 改版』とM.J.アドラー・C.V.ドーレン『本を読む本』は有名どころであろう。前者が読書という行為を論じているのに対し、後者は読書の技術を説いている。

そして3冊目が今回取り上げる小泉信三の『読書論』である。

本書では、どんな本を読むべきか、いかに読むべきかという

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【読書感想】とりあえず1度で良いから読んで欲しい1冊

【読書感想】とりあえず1度で良いから読んで欲しい1冊

こんにちは、Yukiです。

今回取り上げる本は、國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』です。

つい最近、新潮社から文庫として出版されました。行きつけの書店で新刊コーナーにあった本書をなんとなく買って読んでみたら、とても面白い。夢中になって読みました。

是非とも多くの人に読んでもらいたいと思い、取り上げようと思いました。

本の内容本書のテーマは、タイトルの通り「暇」と「退屈」です。

「暇」や

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【読書感想】アメリカの音楽業界の激動を描いたノンフィクション

【読書感想】アメリカの音楽業界の激動を描いたノンフィクション

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、スティーブン・ウィットの『誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち』です。

本の内容ここ20年で音楽を取り巻く環境は、劇的に変化しました。一昔前なら、音楽を聴きたい場合CDを購入して再生する必要がありました。ところが今では、わざわざCDを手に入れなくとも、ネットで購入すればダウンロードしてすぐに聴くことができます。他にも、定額制のスト

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先生から「社会科学を学ぶなら必読です!」と言われた日に急いで買った本

先生から「社会科学を学ぶなら必読です!」と言われた日に急いで買った本

本との出会い
僕は大学で主に社会科学を学んできました。社会科学というのは、

のことで、代表的な学問分野は政治学、政策科学、経営学、法学、経済学、社会学です。

僕はこれらの中でも、政治学、経済学を中心に学んできました。(それらに加えて法学、統計学、歴史学、美術史、科学技術論、異文化コミュニケーション論、教育学など面白そうなものも手当たり次第勉強しました。)

前置きが長くなってしまいましたが、あ

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タイトルでずっと避けていた本を読んでみたら実はかなり面白かった

タイトルでずっと避けていた本を読んでみたら実はかなり面白かった

僕にはずっと避けていた本がありました。
それは、ピエール・バイヤールの『読んでいない本について堂々と語る方法』です。

この本を読まないでいた理由はとてもシンプルです。僕の読書に対する考え方とこの本の主張が全く異なるからです。僕は、ある本について語る場合には、その本の内容を理解しなければならないと考えていました。内容を完璧には理解できなくとも、最低限一度は読むべきであり、でなければ正確にその本につ

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【読書感想】天才すぎて「人間のフリをした悪魔」と呼ばれた男の生涯

【読書感想】天才すぎて「人間のフリをした悪魔」と呼ばれた男の生涯

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、高橋昌一郎(著)『フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔』です。

本題に入る前に「ジョン・フォン・ノイマン」という人物をご存じでしょうか?彼は一言で言えば、超天才なのですが、それとは裏腹に日本ではあまり聞きなじみのない名前かもしれません。

かくいう僕も、この本を読むまで、彼の存在は知りませんでした。

しかし、彼は日本と関係の深い人物でも

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【読書感想】読書は必ずしなければならないものか?

【読書感想】読書は必ずしなければならないものか?

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、齋藤孝(著)『読書力』です。

齋藤先生はこれまで、数々の本を出版され、読書に触れたものも多いです。
そのため、齋藤先生の本を一度は読んだことがあるのではないかと思います。

今回はその中でも、今から約20年前に出版されたこちらの本を取り上げたいと思います。

齋藤先生の読書に対する考え方が非常に明確に表れています。
今回は、「読書力とは何か?」「

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【読書感想】『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』

【読書感想】『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、漆原直行(著)『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』です。

なかなか刺激的なタイトルで思わず二度見してしまいます。

著者の主張を一言でまとめると、タイトルになるわけですが、さすがに呆気ないので、少し中身を見てみましょう。

本の内容本書は、ビジネス書を読者からの視点だけではなく、出版社の視点からそれぞれ分析していきます。

今回は出版社の

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【読書感想】被害者なら何をしても許されるのか?

【読書感想】被害者なら何をしても許されるのか?

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、貫井徳郎(著)『悪の芽』です。

久しぶりに小説を紹介してみたいと思います。この小説はミステリー小説に位置づけられるようですが、それよりも読んで考えさせられることが多かったです。

それも簡単には結論が出ない、とても難しい問いでした。
ぜひこの本を読んだ際は、この本が投げかけてくる問いに向き合ってみてください。

本の紹介小説なので、内容紹介はあら

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【読書感想】現代の若者は社会から強いられた貧困に直面している

【読書感想】現代の若者は社会から強いられた貧困に直面している

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、藤田孝典(著)『貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち』です。

突然ですが、あなたにとって「貧困」とは何でしょうか?
それはどのような状態を指すでしょうか?

そして日本に貧困はあると思いますか?ないと思いますか?

このnoteで、貧困を考えるきっかけになれば嬉しいです。

本の紹介-貧困と労働万能説この本は、現代の若者の貧困に焦点を当て

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【読書感想】迷い、苦しみ、壁に直面する度に読み返したい本

【読書感想】迷い、苦しみ、壁に直面する度に読み返したい本

こんにちは、Yukiです。

今回ご紹介する本は、森岡毅(著)『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』です。

ちょくちょく、「この本は良いよ!」といった評価を耳にしていたので、ずっと気になっていた本でした。

今回、タイミングが合ったので読んでみました。
口コミの通り、読んで良かったです!

この本からは、キャリアをどう考えたら良いのか、壁に

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