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美術館・博物館レビーまとめ

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都内の美術館や博物館に行ったnoteの記事を、まとめました。
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記事一覧

『石川九曜展 状況篇』(上野の森美術館)

『石川九曜展 状況篇』(上野の森美術館)

この展覧会は、前期後期で作品が入れ替えられ、前期は古典の書、後期は前衛の書をてんじしているとのことでした。
訪れた日が、展示後期の最終日で、混雑しているかもと思いつつ美術館に行ったら、並んだりせずに普通に観覧することが出来ました。

会場には、他の絵画の展示などとも違う独特な雰囲気がありました。
絵の前で墨のついていない筆を持って、エアーで文字を書いている男性とか…
派手なTシャツを着た中国人の男

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『伊藤潤二展』(世田谷文学館)

『伊藤潤二展』(世田谷文学館)

ホラー漫画家の伊藤潤二の展示を観に行ってきました。
この漫画家さん自体は、たまに雑誌や単行本で読んでみることがあった程度の人で、そこまで思い入れは無かったのですが、気になって観に行ったのですが…
なかなか強烈なマンガでした。

ちょっと昔の少女マンガぽい雰囲気もある青年誌向けの美少女と、グロテスクなビジュアルの異形の者たち…
美少女とグロテスクな絵柄という組み合わせは、次世代の楳図かずおといった感

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『イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』& 『講演会 ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアと国際絵本原画展』(板橋区立美術館)

『イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』& 『講演会 ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアと国際絵本原画展』(板橋区立美術館)

毎年行われている絵本原画展の公募展の展示に行ってきました。
近年、わりと毎年訪れているのですが、近年、全体的なレベルが上昇しているなあと…
この展示を初めて観たのは40年近く前の小学生の頃でしたが、その時は地域ごとの特色が濃厚に反映されていて、洗練された技術で描かれているのは、先進国の作家が中心だったなあと…
中国や韓国なら水墨画ぽかったりとか、中東だとイスラム文化を反映した絵画ぽかったり…

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『黒田記念館』(上野)

『黒田記念館』(上野)

上野の森、東京藝術大学近くにある黒田清輝の作品を展示した美術館。
黒田清輝は近代日本の西洋絵画の重要人物にして後の芸大となる東京美術学校教授にして、帝国美術院院長や貴族院議員などを歴任した日本美術界の偉い人。
以前から、気になっていたので、近くに行くことがあったので入ってみることにしました。

展示スペース自体は、小学校教室2つ繋げたくらいのスペースに10数点の作品と、イーゼルなどがてんじされてい

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『FOCUS  ON STRETCH PLEATS』(21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3)

『FOCUS ON STRETCH PLEATS』(21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3)

他の展示を観に行ったら、隣でやっていたので、こちらの展示も観てみました。
ISSEY MIYAKEの細かいシワを付けることで、色んな体型の人が着られる服「STRETCH PLEATS」に関する展示を行っていました。
このギャラリーにぴったりな展示でした。

https://www.2121designsight.jp/gallery3/stretch_pleats/

『魚谷繁礼展 都市を編む』(ギャラリー間)

『魚谷繁礼展 都市を編む』(ギャラリー間)

六本木に行く用事があったので、ついでに建築系のギャラリーであるギャラリー間で開催されている『魚谷繁礼展 都市を編む』を観てきました。
古くからの家をリノベーション、あるいは大幅な改修などを行うことで、新たな価値を生み出す試みをしている建築家の展示とのことでした。
リノベーションすることで、古い木造の建物がその魅力を活かしてここまでスタイリッシュに生まれかわるんだなあと感じた展示でした。

環境保全

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『白隠フォーラム 英一蝶と白隠』(冝雲寺(一蝶寺))

『白隠フォーラム 英一蝶と白隠』(冝雲寺(一蝶寺))

先日観に行った『大吉原展』で、見掛けて気になっていた英一蝶についての講演会があるとのことで、行ってみることにしました。
開催したお寺である冝雲寺は、英一蝶が仮住まいさせてもらっていたことがあるとのことでした。
室内は50脚以上のの椅子を並べた本堂にびっちり人が入っていました。

禅宗である臨済宗の中興の祖である白隠と、三宅島に流刑になったことのある英一蝶についての講演とのこと。
臨済宗系の定例的に

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『山と木と東京展』(東京ミッドタウン デザインHUB)

『山と木と東京展』(東京ミッドタウン デザインHUB)

技術の革新と法律の改正で、木材を遣った高層建築が可能になったのだそうです。
これから都心部を中心に、様々な木造による高層建築物が建つのだそうで、それに関する展示を行っていました。
構造的な問題をクリアして、木材を住宅に使う上で一番問題となっていた火災の問題も、現在の技術で防火時間が3時間に出来る技術が出来たりしたということで、高層建築物が実現したのだそうです。
木材ということでコンクリートや鉄を使

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『帰ってきた橋本治展』(県立神奈川近代文学館)

『帰ってきた橋本治展』(県立神奈川近代文学館)

【内容】
小説家、イラストレーター、評論家の橋本治の回顧展。

※神奈川での展示は、すでに終了しています。

【感想】
港の見える丘公園にある県立神奈川近代文学館で開催している『帰ってきた橋本治展』を観に行ってきました。
20代の頃、一時、橋本治関連の本をかなり読んでいたことがあったりして、ほぼ事前情報のない状態で入館。

展示ブースの入口を入ってすぐで、本の制作を作業をまとめた映像が流れていまし

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特別企画展「よつばと!原画展」(豊島区立 トキワ荘マンガミュージアム)

特別企画展「よつばと!原画展」(豊島区立 トキワ荘マンガミュージアム)

『よつばと!』の漫画に関する展示を観に行ってきました。
ちなみに、『よつばと!』日本に住む男性のところで暮らすことになった5歳女児よつばの日常を細やかに描いた『あずまきよひこ』による漫画作品です。
個人的に原作は、10数年前に読み始めていて、途中から全然漫画が発売されなってはいますが、作品人気はそれなりに継続しているという不思議な作品です。

今回、展示されている施設は、手塚治虫や藤子不二雄などが

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『エルマーのぼうけん展』(play!museum)

『エルマーのぼうけん展』(play!museum)

近くまで行く用事があり、立川にあるplay!museumで開催されていた『エルマーのぼうけん展』に行ってきました。
小さい頃に読んだ、というか読み聞かせて貰った『エルマーの冒険』、今の目で原画観てみるとどうなんだろうと思ってみてみたのですが…

子供の頃以来、改めてちゃんと観てみると、センスの塊のような絵だなあと感じました。
あと、とにかく原画が綺麗で繊細で驚きました。
絵本では印刷した時点で飛ん

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『イブ・サンローラン展』(新国立美術館)

『イブ・サンローラン展』(新国立美術館)

世界的なハイブランドであるイブ・サンローランの展覧会やっているとのことで、観に行くことにしました。
10時開館の15分前あたり、会場の新国立美術館へ。
一般入場件2300円と最近の展覧会の値段としてもなかなかな値段のチケットを購入して、建物内の行列に10分ほど並んでから会場入りしむした。

展示は、洋服のコレクションとデザイン画、サンローランの写真や資料の展示といった内容で、展覧会としては平均的な

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『偶然は用意のあるところに』(TOTOギャラリー・間)

『偶然は用意のあるところに』(TOTOギャラリー・間)

たまたま近くに行くことがあり、建築家の展示を行っているTOTOギャラリー・間に寄って来ました。
「京都市京セラ美術館」や「八戸市美術館」をはじめとする文化施設や美術展の会場構成など美術館関係の仕事を数多く手掛けている建築家・西澤徹夫氏の初の個展とのことでした。
このギャラリーは、割と文字など多めの展示も多いのですが、今回の展示はそれほど文字のない、展示模型を中心の展示でした。
展示模型を観ながら、

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『村上春樹ライブラリー』(早稲田大学国際文学館 早稲田大学内)

『村上春樹ライブラリー』(早稲田大学国際文学館 早稲田大学内)

早稲田にある早稲田大学構内にある『村上春樹ライブラリー』に行ってきました。
開館当初はコロナ禍で予約制だったりしましたが、コロナによる制約がなくなったとのことで、ぶらっと行ってみました。
小説家の村上春樹関連の小説や、村上春樹がやっていたジャズ喫茶にちなんだ部屋でジャズが流れていたりする部屋があったりしました。
地下には、お洒落なカフェスペースなどもありました。

おしゃれな建物と、モダンで気持ち

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