マガジンのカバー画像

私生活(エッセイ)

53
感じたことをテーマでまとめたエッセイです。
運営しているクリエイター

#ライター

「忙殺」され続けた私が4年越しに気づいた"歩く"という癒しの方法

「忙殺」され続けた私が4年越しに気づいた"歩く"という癒しの方法

想像できたか?

こんなにゆっくりと歩き、ぼーっとして、風の音を聞きながら、喧騒を逃れ、土を踏みしめることを。平日の真っ昼間に。

数年前、「忙殺」という言葉がぴったりだった私にとって、このような平穏はまさに信じられない事態だったと思う。例えば、4年前の自分に対して「4年後には平日の昼間に仕事もせず散歩を2〜3時間平気でやってのけるようになるんだよ、じつは」なんて言ったとしても多分信じられないって

もっとみる
年齢計算のクセがすごい

年齢計算のクセがすごい

昨日観た舞台に吹越満が出ていた。あるシーンで逆さまになってセリフを言う(5分くらいだったけど体感は15分以上だった)シーンがあって、役者魂を感じたんだけども。そういうとき、すぐに気になるのが年齢だ。

休憩中に調べたら、55歳。母と同い年。母に「同い年だけどママは逆さまになれる?」と聞いたら笑いながら無理だと言われた。

55歳。80歳で死ぬとしたらあと25年しか生きられない。生と死についてよく考

もっとみる

死ぬのが怖いって思ったことありますか?

死についてひどく考えはじめてしまったのが、今日この頃の俺だ。死ぬのが怖い。ってかなんで人間は死なないといけないのか?的な根本問題を毎日必死に考えている。

前置きするが、私は命が脅かされる病気になっているわけでもないし、余命宣告されたわけでもない。なんなら20代。そして、大事なことだが100日後にワニが死ぬ前からこのnoteの下書きをしたためていた。決してワニの流行に乗ったわけではない。志村けんの

もっとみる

甘い夢を見ていた

 ここ一ヶ月ほど仕事を休んで、好きなことをずっとしてきた。映画見たり、本読んだり、ジャンプ一気に読んで最新話まで追いついたり。朝起きることなんてほとんどなくなって十二時とかに起きるようになった。

 フリーになってから5年くらい経つが、今まで仕事が途切れたことはなかった。途切れるのが怖くていつもピリピリしていたし、言い値で「はい、やります!」って言って何でも受けていた。徹夜もいっぱいしたし、土日も

もっとみる
書籍編集者の私が自分のことを書くのが苦手な理由

書籍編集者の私が自分のことを書くのが苦手な理由

「誰かのための文章」と「自分の文章」私は職業が編集者・ライターで(ガチのやつ)、本業では書籍を作るのを生業にしているのだけど、去年あたりから「誰かのための文章」じゃなくて、「自分の文章」を書きたいと思うようになった。

それで、夫に名付けてもらった「週末ひさ子」の名でnoteも始めたり、はてなブログで日記を始めたりしたのだけど、現状、100%言いたいことが言えているのかというとそうでもない。

もっとみる
夏以降の仕事は未定

夏以降の仕事は未定

 現在今年の見込み年収は103万とかなり危険。今やっている仕事は、書籍が一冊とファッションのムック本が一冊。これらはだいたい5月くらいで終わる。それ以降の収入の見込みが立っていない。でも、仕事すると同時に起こるもろもろのストレスに対する耐性に自信がなく、今後仕事がない自分に少し安心している面もある。

 しかし、ひとは金がないと生きられない。夏以降は家賃も払えなくなりそうなのである。

 書籍のラ

もっとみる
異端

異端

2021年に、私はNetflixもアマプラもU-NEXTもDisnyプラスもある世界線にいる高校生で、自分以外の生き方が世の中に存在していることを様々な映画を観ることによって知っていて、すでに「大学に行かなくたってなんとかなる。死にゃあしない」という観念を知っているから結構な頻度で授業をサボったりもしていて。たとえスカートを短くしすぎて中年の男性教諭に怒られたとしても、屁でもないわ!という顔がすぐ

もっとみる
"持ってる"側の人、持たざる人。フォロワー数バブルで作られる本

"持ってる"側の人、持たざる人。フォロワー数バブルで作られる本

 この前記事に書いたのですが、今あんまり仕事がない。ライターとしても編集者としても営業怠っているし、正直働く元気がない。そんななか、ありがたいことに先日仕事の依頼が来たのだけど、すごく安いギャラを提示されて、その上それで知らないタレントの本を作ってくれという。書籍に限らず、いろんな企画は所詮ビジネスだ。「役に立つ本」ではなく、「売れる本」が優先される時代で、いちばんいいのは「役に立つ本で、売れる本

もっとみる
いじわるする大人

いじわるする大人

結局は好きな人の文章を読んで、自分でも気分がのったときに文章にして気持ちを整理するという生活がいちばん性に合っているのだと思う。ライターや編集者という仕事に疲れている。人と話すこと、〆切があること、私が考えた文章や構成などのクリエイティブをおもしろい/おもしろくないと評価されること。メールを送るのにいつも以上にビクビクするには、この仕事で評価される能力が限りなく自分の精神に近いからだと思う。

もっとみる
落ち着かない

落ち着かない

今朝、帽子を忘れただけなのに誰かとすれ違うだけで怯えてしまう。自分よりも背の高い男性は私がちょうど座った目線のところに腰が来る。別に何かされたわけではないのに、何かされるのではないかという恐怖感で鳥肌が立つ。仕事は進まず、注文したアイスコーヒーのかさが減るだけで250円分の元を取れたとは言い難い。

気づいたときにはもう人と関わりたくなくなっていた。母にも幼馴染など身近な人に変わったねと言われるこ

もっとみる
スラダンもヒロアカも二作目のヒット

スラダンもヒロアカも二作目のヒット

 何年も同じ業種に就いていると、そのルーティンの中に組み込まれる感がある。「これもいつもと同じようにこなせる」と思い、こなせているうちはOK。でもある日なんだかストレスフルに感じる時が来る。

 文字を書く、本を作る。わたしはもう何年もこの仕事をやっている。一辺倒な仕事に見える。取材して、文字起こして、原稿書いて、入稿して。ここ数年「慣れてきた仕事をこなしている」感覚でいたのだけど、そうではないと

もっとみる

夫が妻の名字に変える

なんてことない平日に近所の居酒屋に飲みに行き、そこで名字の話になった。なんでだっけな、そうだ。オットのおじいちゃんは海軍でわたしのじいじは陸軍で、という話からだ。

オットのおじいちゃんは人間魚雷に乗る予定の人で、出撃の前日に終戦を迎えたそうだ。だから、オットは「そこまでして継がれてきた名字なのだから、という気持ちはその時あった」と白ホッピーを飲みながら言った。
九州の人間である。孫には女系しか生

もっとみる
他人は思い通りにならない

他人は思い通りにならない

 生きる上で大切なことを日々学んでいます。

■クライアントに仕事をなすりつけられる事件

 夜中にメール。「ひさこさん、これやっていただけませんか?」フリーランスで働く私は、毎回仕事の契約があり、決められた範囲の依頼内容をこなした対価のギャランティをもらうのだが、明らかにそれに反する後出しメールだった。
 今回仕事をしているクライアントは、お世辞にも"仕事ができるタイプ"ではなく、ハチャメチャな

もっとみる
価値観が変わってきた話

価値観が変わってきた話

 ある本を読んでいて、「自分の心の健康を作ろう」という趣旨の本なのだけど、その中で【自分の価値観を知る】という章がある。人生は限られていて、限りある自分の時間とエネルギーをどうやったら有意義に使えるか? みたいな哲学的な質問を投げかけられるのだが、その本は「生きがいのある人生とは、価値観を軸にして生きる人生」だという。
 自分の価値観に合う生き方ができれば、心がいっそう健康になる。価値観は人生の指

もっとみる