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オリーブオイルに溺れ、シチリアの海に沈む

オリーブオイルに溺れ、シチリアの海に沈む

イタリア料理はオリーブオイルをたくさん使います。

なので、イタリア料理=オリーブオイルというイメージを持っている人も少なくないと思います。

パンに付けたり、カルパッチョにかけたり、ドレッシングに使ったり。

料理人風のタレントさんが、オリーブオイルの瓶を高く持ち上げて、ドバドバとフライパンに注いでいる姿は、もはやお馴染みの光景ですね。

もちろん、パスタを作る時もオリーブオイルをたくさん使いま

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年に一度の栗づくしDAY

年に一度の栗づくしDAY

今日のお題は#ご当地グルメ。

うちでは毎年、焼き栗の販売時期に合わせて栗づくしピクニックを行います。好きな栗製品を、好きなだけ食べる日。

行き先は長野県小布施町。栗のまちとして有名で、桜井甘精堂、竹風堂、小布施堂、栗庵風味堂など、名店が軒を連ねます。それぞれ特徴ある商品があるので、食べ比べもおすすめ。

今年はうかつにもSNSチェックを怠ってしまい、桜井甘精堂のTwitterを10月7日にチェ

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肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!

肉を焼くときは強火で何度も裏返せ!

今回はステーキの焼き方を考察します。インターネットで牛肉の焼き方を検索すると数え切れないほどの方法がでてきますが、目指すのは表面がカリッとして、なかはジューシー。噛みしめるごとに濃い肉の味がじんわりとする仕上がりです。

ビーフステーキ(一皿分)

牛肉 180g(2cm厚)
塩  適量(肉の重量の0.5%が目安)
胡椒 適量

まずはステーキ用として売られている肉を購入します。

なぜ、ステーキ

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イタリアのアレをかけたら卵かけごはんが最高においしくなる

イタリアのアレをかけたら卵かけごはんが最高においしくなる

たまごって、本当に不思議な食材。

世界中の共通点として「卵」の存在を知らない人はいないと言えるだろう。子供の頃からずっとそばにいてくれ、スイーツから色々な料理までいつも守ってくれた。

たまごの魅力的な理由は深く考えず、割るだけで最高の食事になる。野菜、お肉のミンチ、チーズを入れて卵焼き、目玉焼きにベーコンとチーズ、パニーニからカルボナーラまで数えきれないほど料理のレシピがたくさんある。

たく

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特技は同じものを続けて食べられること

特技は同じものを続けて食べられること

ヨーロッパをうろうろしていた1年間、食事はほとんどパンかパスタだった。
1か月か2か月に1度、拠点としていたフランスに戻って1ヶ月くらい暮らすのだが、そのときはご飯を炊いた。

カリフォルニア米が一番日本人の口には合うという話を聞いたが、値段が高い。
フランス米?かどうかわからないが、ヨーロッパ大陸のコメなら3分の1の値段で買えたから、迷わずそっちにした。
タイなどのアジアのお米は、味的にも、値段

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大人になったから楽しみ方がわかったフルーツケーキ 〈菓子四季録 vol.8〉

大人になったから楽しみ方がわかったフルーツケーキ 〈菓子四季録 vol.8〉

フルーツケーキ、お好きですか? わたしは苦手で、でも好きになりました。それはフルーツケーキの楽しみ方を知ったから。そんなお話。

noteでの連載「菓子四季録」では、毎月ひとつ、季節の素材を使ったレシピを紹介している。今回紹介する「ラム酒漬けフルーツのクグロフケーキ」は、簡単にいえばクグロフ型で焼いたフルーツケーキだ。クグロフ型、という言葉を初めて耳にする方に形状を説明をすると、ドーナツ型やシフォ

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インド料理は辛い料理なわけではない vol.3 〜スパイスの現実〜

インド料理は辛い料理なわけではない vol.3 〜スパイスの現実〜

子供の頃から大人になるまで、僕にとって日本料理といえば寿司や刺身、天ぷらやラーメンのイメージが非常に強くて、それを食べられない日本人はいないと勝手に思っていた。日本人ならほぼ毎日食べているのだろうと勘違いしていて、初来日の時に現実を見て驚くことが多かった。「寿司が好きではない」「天ぷらはほとんど食べない」「刺身が苦手」な人もいると知って、目が覚めた。

日本に住んでいる僕が、日頃からよく聞かれる内

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パンを焼くということ

パンを焼くということ

パンはかわいい。 
なんでもすぐかわいいで済ませる系ではないわたしが断言する。
そう、パンはかわいいのだ。
生地の手触りもよいし、発酵で膨らんでくる様もよい。
焼きたての匂いだって最高だ。
全てがかわいい。

パンには色々な思い出がある。
幼い頃おつかいで姉とパン屋に行き、「6枚切りにしてください」とお願いし、機械でカットしてもらうのを見るのが楽しみだったこととか。
クリームパンをトンビに奪われて

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新しいインドへ旅に出る vol.1 〜旅の準備〜

新しいインドへ旅に出る vol.1 〜旅の準備〜

僕がイタリアにいた頃、いやおそらく今もそうだと思うけど、日本料理といえば寿司、ラーメン、刺身、天ぷらのイメージが強かった。どれもイタリア料理にはない味と調理法で人気が高く、イタリア全土に広がっている日本料理と言えるだろう。そんなポピュラーな料理以外にも定食や焼き鳥なども知名度が上がっているが、実際に日本に住んでいる僕が驚いた料理は、意外にも「カレー」だ。

カレーに使われるようなスパイスは、実はイ

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ヤマサとキッコーマンの醤油商品の事例から、食品における容器・包材の重要さについて語ろう。

ヤマサとキッコーマンの醤油商品の事例から、食品における容器・包材の重要さについて語ろう。

 醤油のパラダイムシフトが起こったヤマサとキッコーマンの事例から、食品における容器・包材の重要さについて語ろう。

 2010年に、醤油にとって大きなパラダイムシフトが起こった。
 ヤマサが発売した「鮮度の一滴」という商品の全国発売である。発売自体はその前年からエリア限定で行っていたが、評判が良くて全国展開になった。

 評判が良いのも無理はない。実際に僕も初めて食べた時はそれはもう驚いたものだ

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フィンランド人の友達と作るシナモンロールのレシピ(いつものとジンジャークッキー味)

フィンランド人の友達と作るシナモンロールのレシピ(いつものとジンジャークッキー味)

作って冷凍したシナモンロールを食べていたら、美味しすぎて、2個目。
甘すぎない、シナボンのシナモンロールとはまた違うよさのシナモンロールです。
日本でも作れるようにちょっと改変してます。

材料いつもと同じく、ml表記は間違いではないです!mlで測ってくださいませ。
測りがいらないから意外と便利。

⚫︎日本だと、カルディやIKEAなどでジンジャークッキーをよく見かけます。

つくりかた混ぜる

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[土鍋で炊き込みごはん#12]クリスマスのガーリックバターライスとローストチキン

[土鍋で炊き込みごはん#12]クリスマスのガーリックバターライスとローストチキン

Discover LIFE読者のみなさま、こんにちは。
土鍋料理研究家の塚田綾です。

1年は早いもので、もう12月ですね。
クリスマスも近いので、今回はクリスマスのごちそうに作りたくなるような炊き込みごはんはないかなぁ、と考えてみました。

クリスマスといえば、やはりチキン!

でも、ごはんにメインの鶏肉が混ざりこんでいてはあまりにごちそうとして弱いというか、チキンのメイン感が目減りする気がする

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これ以上ない休日のサングリア。

これ以上ない休日のサングリア。

もう10数年前の話になる。

妻とふたりでぶらぶらと、モントリオールの街を歩いていた。季節はたしか5月下旬。そしてモントリオールといえば当然、カナダ東部の都市だ。日本と違って肌寒いくらいなのかもな。なんて事前の予想とは裏腹に、Tシャツでも汗ばむほどの陽気だった。

陽にやられ、歩き疲れたぼくらは、適当なレストランに避難した。車道までずいずいと領土を拡張したオープンテラスのレストラン。平日だったはず

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苺のショートケーキに驚くイタリア人

苺のショートケーキに驚くイタリア人

「苺」という、見るだけで幸せになる不思議な存在。

子供の頃から大好きで、もし自分の前にあったら我慢せず、パクって食べた後にしばらく笑顔になる。ホイップクリームをトッピングしたら更に美味しくなる。チョコレートもアイスクリームも、苺は皆と仲良くしてくれる。

考えてみよう、世界中に同じようなことがあるだろうか。イタリアにいた頃もよく食べていて、いい思い出しかない。母親は切った苺に砂糖とレモンをかけて

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