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いいなあ!とか、おもしろい!!と思った記事を集めてます。書いてくださったnoterさんに感謝。
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#創作大賞2024

満月の夜話(10) - 満月カレー -

満月の夜話(10) - 満月カレー -

今夜は満月ですよ、カレーにしませんか?

クツクツとカレーが煮込まれる鍋を見て、
私は何歳の自分を思い出していたでしょうか。
カレーという料理はそれほど大きくは変わらないものですが・・・・・・

まず私は、25歳の頃のカレーを思い出しました。嫁入り道具の1つとして持たされた花模様が描かれたホーロー製の小さな鍋で煮込まれたカレー。
慣れ親しんだ名字は、EXPO'70大阪万博があった年に主人の名字に変

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人気も実力のうち

人気も実力のうち

もう今後就職活動などはしないつもりでいるけれど、企業が若い人を取りたがる気持ちはよくわかる。実際若い人と一緒に仕事をしていると、自分が何か月もかけて覚えた仕事を1、2週間で覚えてしまったりして…やるせなくなる時がある。若い人は仕事覚えるのも早いし、職場の雰囲気が明るくなるし、若さは実力の一つだと思う。

人気もやはり能力の一つだと思う。そんな、芸能人じゃあるまいし…と思うかもしれないが、一般社会人

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三年間。no+eの街の路地裏で「なんのはなしですか」と叫んでいた。

三年間。no+eの街の路地裏で「なんのはなしですか」と叫んでいた。

皆様ご存知の通りnoteの街の世界には、このような言葉があります。

だれもが創作をはじめ、
続けられるようにする。

この言葉を真摯に受け止め、且つ真面目に本気で力の限り三年間かけて、ありとあらゆる方法でこれを実践した話を書きます。

真実か嘘かの言及も致しません。強いて言うならば「なんのはなしですか」と感じていただければと願います。

はじまりは一つの言葉でした。「なんのはなしですか」という言

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「telecine」

「telecine」

 十年前、わたしは恋をしていた。
 16㎜フィルムの荒い粒子の向こう側、白くぼやぼやとした世界のなかで、わたしはきみを追いかけていた。
 きみと過ごしたのはせいぜい一年と少しで、そのうちの半分はわたしの片思いだったのに、わたしにはそれが、何よりも長く濃い一年だったような、そんな気がします。それはきみと過ごしたからというのはもちろん、わたしがまだ本気でカメラをやっていたからです。あの頃、わたしは夢を

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「おはよう、私」②(短編連作小説 & 音楽)第2話

「おはよう、私」②(短編連作小説 & 音楽)第2話

前回のお話しはこちら ↓

第2話・葵

 朝。
 アラームの音が意識に届く。

 細く開いたカーテンの隙間から、細い光がこぼれている。
 ああよかった今日はいい天気なんだなと、まだ半分眠りの中にいる頭で反射的に考える。

* * * *

 昨日の朝は雨だった。

 雨の日は、子どもを保育園に送るのにいつもより時間がかかる。
 レインコートを着こみ、自転車の後ろに乗せた子どもに椅子ごとすっぽり

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癒しの琉球音階

癒しの琉球音階

少し早い夏休みを取って沖縄に行ってきたのである。昼は海で泳ぎ、夜は沖縄料理を肴に泡盛を飲む、そして夜が明けたらまたその繰り返し、という背徳の日々。心身共にリフレッシュしたのである。特に三線歌いの女の子と話をしたのが心に残ったのである。こうして、「である調」で書くとあまり楽しそうだった感じがしないかもしれないが、浦島太郎なみに楽しかったのである。

三線(さんしん=沖縄の三味線)の聴けるお店には何回

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銀行窓口のあの娘は毛量が凄かった

銀行窓口のあの娘は毛量が凄かった

先日、仕事帰りに銀行に行き ATM で通帳の記帳をしていたら、印字欄が一杯になったようで、ATMから「しばらくお待ち下さい。新しい通帳を準備しています」という機械のお姉さんの声が聞こえてきた。

(おお、わざわざ昼間に窓口に行かなくていいのか。ATMで準備してくれるのは便利でいいな)

機械の中から聞こえている「ジー・ジー・ジー」という記帳の音が止むと、機械の声のお姉さんは「通帳は、二冊でます」と

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【雑記】20人をきった大多喜町の新生児、急速な少子化と2050年の無居住地化の懸念

【雑記】20人をきった大多喜町の新生児、急速な少子化と2050年の無居住地化の懸念

 この2か月ほどの私は、第二の故郷「行徳」各地で行われた祭礼行事への参加やお神輿担ぎ手のお手伝いに始まり、地元小学校へゲストティーチャーとして行徳神輿(行徳揉み妙典流)の説明に何度か伺ったり、はたまた仕事関係で丁々発止スッタモンダしてたり、寒い中お神輿を担いで大声出してたせいか風邪をひき、これまた長引いたりしてバタバタしており、すっかりこのnoteアカウントの本題「大多喜無敵探検隊」の執筆(誰も期

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満員電車でカッコつけたいオレ様

満員電車でカッコつけたいオレ様

その日、私は満員電車で運良く座席を確保し、スマートフォンでニュース記事を読んでいた。

ふと私の左に座っていた中年男性が、パタッと読んでいた文庫本を閉じた。
そして、立ち上がりながら、彼の目の前に立っていた女性に対し、渋いバリトンボイスでこう言った。

「これは失礼しました……。気付きませんで」
ふと顔を上げると立っていた女性の鞄には、マタニティーマークが付いていた。
なるほど、妊婦さんが立ってい

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「魔法の文学館」に行ってきました

「魔法の文学館」に行ってきました

今月ついにオープンした、角野栄子さんの「魔法の文学館」。
計画を耳にした時から、ずっと楽しみに待っていたので、ワクワクしながら足を運びました。

ちなみに、建築家の隈研吾さんが手がけたこの建物は、いくつもの小さな家が、白い花びらのように寄り集まっているような構造になっているそうです。

中に入ると、一面に広がる鮮やかな「いちご色」の世界。
角野栄子さんのお気に入りの色だとか。

また、あちこちに小

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スマラン、世界の静かな中心

スマラン、世界の静かな中心



前編

Pamplona、SPAIN 2018-2019.
過去



 その日、旧市街のEL GAUCHOでLuisとRita夫妻と出会い、遅くまで真冬のテラス席で一緒にお酒を飲んだ

それはわたしの人生のなかでも、おそらくは最も不思議な夜だった
特別な夜だったと言い換えてもよい

わたしのことを「息子」と感じている老齢のRitaと、そのRitaを福岡の実母にそっくりだと感じているわたし自

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しなびた大葉が大活躍!「大葉とチーズのパリパリ」電子レンジで超簡単

しなびた大葉が大活躍!「大葉とチーズのパリパリ」電子レンジで超簡単

こんにちは、脱サラ料理家 ふらおです^^
暑い日が続いていますが、フォロワーの皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私は最近、早朝にランニングするようになりました。
朝5時頃から30分かけて5km走っています。
朝の清々しい空気を吸い、美しい朝焼けを見ながら走る時間は、頭と心をリフレッシュさせてくれます^^
しっかり動いて、しっかり食べて、この夏を元気に乗り切りたいと思います!

さて、今回は夏野菜

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Floating Forever│あるがままを生きる

Floating Forever│あるがままを生きる

7th Jul.2023

note を ひらく。『 今日のあなたに 』から、知らない誰かの文章を読むたびに、顔も知らないその人が、とても素敵な 文章を書く人なのだと知る。

その数を考えたことがなかったけれど、note で 文章を書いている人は、どうやら たくさんいるらしい。なかには、きっと一度も出会うことがない人もいるだろう。

その 広大な海のなかで、文章を書くことで偶然出会うことができると

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