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イノベーションのヒント

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長らく産業やベンチャー企業の変遷を見てきた経験をもとに、イノベーション創出に悩む方々のヒントになればと書いたものを纏めています。
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#ビジネスエッセイ

OODAが巻き起こす新たなCAWCループ

目に、耳にすることが増えたOODAは新たなループを巻き起こしていると思う。それがCAWC(コーク)ループ(筆者の造語)だ。CAWCループ、皆さんの身の回りでも起きてはいないだろうか?
#COMEMO #NIKKEI

最近、こんな人を良く見かける。

Aさん:“今は変化が速いし、よくわからない。先が見えなくて不安なんだ。なんでもOODAっていうのがいいらしい。みんなで良く勉強して検討してみよう!

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イノベーションはどうしたら起こせるのか?

イノベーション創出に悩む企業は多い。格差問題の根っこを見ると、そのヒントがわかる。問題の根っこはいつも似ている。欧米の格差問題から日米イノベーションの「格差」を考えてみた。
#COMEMO #NIKKEI

様々な格差の問題は最終的には「情報の格差」に行き当たる。そこには「情報のアクセス」の問題が常にある。個人間の格差も企業間も国家・地域間も。経済も教育も同じだ。

そう考えたとき、GAFAのひ

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日本の経営学とITの向き合い方は似ている~舶来品珍重主義の弊害

海外の輸入・紹介に依存し、独創的な概念や理論がなぜ日本の経営学者から提供されないのか?そのことは日本企業にどのような影響を与えてきたのか?これらが語られることは少ない。ITの世界も同様だ。これらの根底には類似した傾向が窺えないだろうか?
#COMEMO #NIKKEI

野中先生の「私の履歴書」を共感しながら拝読している。先生は日本の経営学を「解釈学」としていたが、個人的には「意訳のない翻訳」と

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「一億総障がい者社会」に向けて「障害」を再定義しよう

障害を他人事と思っている人は多いが、歳を取れば誰もが障害を抱える。一億総活躍の前に一億総障害の問題がある。「障害」を再定義することで、ビジネスチャンスを広げることにも繋がるのではないだろうか?

一般に身体や知的・精神の障害を抱える人を障害者と呼ぶ。

障害者は医療的・制度的支援を受けるうえで基準がある。しかし、発達障害などいろんな障害が明らかになるにつれ、状況は複雑に、対応は難しくなっている。

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社名から「製品」と「技術」が消える日~製薬業界から考える

社名から「製品」と「技術」が消える日~製薬業界から考える

トヨタ自動車や武田薬品工業など伝統的な製造業では、作っている製品(ex.自動車、薬品)や持っている技術を社名に冠していることが多い。この社名はいつまで続けられるだろう。

テクノロジーの進化、特に情報通信技術(IT、ICT)による大きな変化、昨今でいうDX(デジタル・トランスフォーメーション)がこれまでの業界構造を、産業のあり様を大きく変えているのだから、社名変更が時間の問題になるのは避けられない

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かつてのオザケン現象にみる「異質なもの」の捉え方

かつてのオザケン現象にみる「異質なもの」の捉え方

小沢健二さんが95年に出演した番組「ニュースステーション」をYoutubeでたまたま目にした。ゲストである小沢健二さんとインタビュアーの久米宏さん、小宮悦子さんのやり取り、番組での小沢さんの取り上げられ方を見ていて、「異質なもの」に遭遇した時の人の反応、対象の捉え方を思った。

番組冒頭、小沢さんは「オザケン」「渋谷系」として紹介される。
小沢さんご本人は「渋谷系と言われてもわからない」と話す。こ

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変革期にこそ「Who am I?」

変革期にこそ「Who am I?」

元日リリースのTV CM「トヨタイムズ」が面白い。クルマに興味なく、免許すら持たない筆者でも人間には興味がある。楽しそうな章男社長に釣られてCM用の短縮版ではなく20分強のロングインタビュー版を見た。章男社長の言葉には変革時代に自問自答する人や企業へのヒントがあると思う。

近年、「100年に一度の変革期」と危機感を訴え、メディア報道では笑顔をあまり見ないように思えた章男社長がまるでやんちゃ坊主の

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「マスクファッション」から始める日本が創るニューノーマル

「マスクファッション」から始める日本が創るニューノーマル

マスクにネガティブな印象をもつ欧米でも、コロナでマスクを着けるようになった。一方、日本ではコロナを機にファッショナブルなマスクを女性たちが身に着け始めた。コロナとマスクを機に、日本企業はもっとアフターコロナのニューノーマルを世界に打ち出せるのではないかと思う。

シャープ、ミズノと異業種によるマスク製造が続くなか、ついにユニクロのマスク参入が公表された。夏が近づくにつれ、エアリズムのマスク登場を期

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Z世代とカニカマに見るアフターコロナ

Z世代とカニカマに見るアフターコロナ

テクノロジーの恩恵を一身に受け、「リープフロッグ(leapfrog:蛙飛び)」が可能なZ世代。リアルに比重がある上の世代とサイバーに比重があるZ世代がアフターコロナを共創するヒントをカニとカニカマで考えてみた。
#COMEMO #NIKKEI

上記の日経記事のなかで米国のZ世代が「2019年に最も関心が増したブランド」のランキング(米モーニング・コンサルト)が紹介されている。ドアダッシュなどの

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仕事をしてるふりのテレワークからVUCA時代への転換

仕事をしてるふりのテレワークからVUCA時代への転換

ある意味、コロナという非常時はVUCAを体感する良い機会になったはずなのに、このままでは緊急事態宣言の解除により、また元の状態に戻ってしまいそうだ。そうなってしまうのは「従来の仕事をテレワークで置き換えただけ」に留まっているからだ。今回のテレワークを意義あるものにするための進め方、考え方を提示してみたい。

①まずテレワークではなく、リモートワークと言葉を変える

電話やZOOMといったツールでは

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「カオス脳」の状態から「絵を描く」「ストーリーを創る」ということ

「カオス脳」の状態から「絵を描く」「ストーリーを創る」ということ

ぐっちゃぐっちゃな「カオス脳」になっている状態を構造的に整理する、ストーリーにする、絵を描くことが得意な方でして(^^) 最近、女性起業家の方々の相談を受けることが多いのですが、女性は男性と違って相談内容がフワッとしてることが多い。考え過ぎて何を話したらよいのかも曖昧だったり、脈絡も取り留めもなくなってしまってたりする方が多い。

相談者さんの話を即興で「その場で絵にする」癖が私にはあるのですが、

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