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めろんだいふく
2024年3月18日 18:07
誰かの言葉によって救われ誰かの言葉によって傷つけられることがある。顔の見えない言葉でこの世界は溢れている。夜空に広がる星たちのように簡単に触れることができる。私の心を軽くした言葉も。希望を見せてくれた言葉も。涙を見せてくれた言葉も。誰かから直接受け取る言葉よりも関わりのない人から受け取る言葉にほんの少しの期待と恐怖感の両方を持ちながら私も目の前に広がる宇宙に自分の言葉を投
2024年3月7日 19:09
唯一無二の魅力、唯一無二の声、唯一無二の美しさ。誰もたどり着けないくらい自身の唯一無二な部分を探す旅を私はずっと続けている。私は容姿に恵まれたわけでも運動神経が抜群なわけでもない。輝かしいほどに綺麗な声も持ち合わせていない。それでも追求することを止めずに歩いていた。目の前に誰にも手にできないものがあることにも気づかないまま。テレビに映る容姿端麗なあの人もステージ上で思いのま
2024年2月23日 21:14
淡い夕陽がいつもの帰り道を照らし出した夕方のこと。大好きなあの人が少し後ろから走ってきて私に声をかける。お昼の授業のこと。学校での噂のこと。気になっている謎のAさんのこと。それから毎日一緒に帰ることになる未来は少し先だということを2人はまだ知らないでいる。小さな頃から空を眺めること大好きだった私。空を飛ぶ飛行機の行き先と空の向こう側に広がる景色をいつか見てみたいと密かな憧れを抱
2024年2月18日 19:25
天窓から入った日差しの暑さに起こされた午前9時。輝かしい日光の隙間から彩度の高い青さがほんの少し窓の枠内に広がっている。外に出るのが億劫になるこの時期を唯一愛せる理由がある。深く、濃く、どこまでも果てのない青いキャンバスに描かれた純白のお城。暑さで歪む道路の境界線。ボトルに滴る水滴が儚く落ちる光景。死者を迎え供養するお盆。眩しいほどの生命たちの輝きや彩度と生前の思い出と
2024年2月13日 23:03
誰もいない道路の真ん中を得意気に歩いた。澄んだ空気と夜空を纏いながら。昼には人通りが多い道も180度景色が変わるのが夜のいいところだ。この道のもつ様々な表情を私は少し知った気でいる。一歩歩くたびに静かに響く私の足音を聴きながら少し先にある消えかけた街灯が点滅するのを見るのが楽しみだった。この瞬間の私は誰よりも強くて無敵でまるで夜を独り占めしたかのようなそんな気分に襲われている
2024年2月1日 02:32
3年振りくらいに心が悲鳴をあげた。たくさん浴びせられた言葉たちを受け止め切れず、閉ざされていたはずの心の扉は無理矢理に開かれた。そして、心の調子が悪くなり様々な感情が溢れ出してくる瞬間にこの世のものではない何かがやってくることがある。私は俗に言うこの世に存在しない何かが日常的に見える存在ではない。いや、見えなくなったと言うのが正しい表現かもしれない。幼い頃は視覚的にも見える
2023年7月27日 04:00
まとわりつくように全身に絡みつく熱さが私を呼んだ。窓の隙間から微かに漏れる風の音絶えず刻み続ける秒針。私の意識が遠のいてる瞬間も止むことのないものたちの鼓動が静かに響いている。カーテン越しに入り込む午前2:00の月明かりが反射し淡く天井に触れていて白く照らされた天井と私はにらめっこをしている。あと数時間で夜が明ける。たまに呼ばれて目が覚めるこの瞬間は決まっていつも過
2021年11月20日 00:45
ふう。と1つ、ため息をついた。いつものように見る街並み。いつものように歩く歩道。いつものように青い空。なにひとつと言っていいほどに私の周りにあるそれらは変わらずにそこにある。ひとつ、またひとつと私の心は重くなったり軽くなったりを繰り返しているのに。過去を思えば悔やむこと未来を思えばほんの少しの希望と目の前にある不安とが入り混じった景色が常に私の中でぐるぐると回り続けて
2021年7月12日 02:37
夏がはじまり迎えた7月。眩しげな日差しと共に歩き出した。雨が降る前の湿気を纏いながら大都会のど真ん中へと進んでいく。今この瞬間に見えたこと。ずっと前から持ち続けている感情のこと。誰かから受け取った気持ちのこと。正解のないとても複雑でそれでいてはっきりとそこに在るものをこの手でしっかり握りしめながら過ごしている。いつからなんてわからない。気づいたその瞬間から無自覚に私の