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【3分要約・読書メモ】武器になる哲学 第4章 「思考」に関するキーコンセプト

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今回は「武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50」の「第4章 「思考」に関するキーコンセプト」についての記事となります。


■著者

山口 周
1970年、東京都生まれ。独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。電通、ボストン・コンサルティンググループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発・風土改革等に従事した後、株式会社ライプニッツ設立。現在、同社代表。株式会社中川政七商店、株式会社モバイルファクトリー社外取締役。著書の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』は2018年ビジネス書大賞準大賞受賞。慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科修士課程修了。

■第4章 「思考」に関するキーコンセプト

よくある「思考の落とし穴」に落ちないために

・無知の知:学びは「もう知っているから」と思った瞬間に停滞する

無知の知とは、平たく言えば、「知らないということを知っている」ということです。なぜこれが重要かというと、そもそも「自分は知らないのだ」という認識を持てないと学習がスタートしないからです。「僕はわかっているもんね」と考えている人は知的に怠惰になってしまう。「自分はわかっていない」と思うから調べたり、人に話を聞いたりという努力が駆動される。

容易に「わかる」ことは、過去の近くの枠組みを累積的に補強するだけの効果しかありません。本当の自分が変わり、成長するためには、容易に「わかった」と思うことを、もう少し戒めてみてもいいかもしれません。

・シニフィアンとシニフィエ:言葉の豊かさは思考の豊かさに直結する

ある言葉が概念として示す範囲が、文化圏によって幅が違う。日本では、「蝶」と「蛾」は二種類の虫がもともとあって名付けられたと考えていますが、フランスでは、その二つは「Papillon(パピオン)」という一つの言葉で表現されます。つまり、日本では、2つの言葉で分けているが、フランスでは、1つの範囲のもの、「大きな幅」として整理されている。フランス人には、「蝶」という概念も「蛾」という概念もない。両者を同じ集合としてとらえる 「Papillon」という別の概念を用いている。逆に、「Papillon」に対応する概念は、日本語にはない。

私たちは、自分が依拠している言語の枠組みによってしか、世界を把握することはできない。そして、より精密に、細かいメスシリンダーを用いて計量するように世界を把握することを試みるのであれば、言葉の限界も知りながら、より多くの言葉=シニフィアンを組み合わせることで、精密に概念=シニフィエを描き出す努力が必要である。

・エポケー:「客観的事実」をいったん保留する

エポケーをは「あなたが客観的事実だと考えているものを、一度保留してみなさい」ということです。そうすることで、対話できる余地が広がる。他者との間に相互理解が成立していないとき、自分に見えている世界像と相手に見えている世界像には大きな齟齬がある可能性があります。自分の見えている世界像が客観的事実であり、疑いようのないものだと考えることは危険であり、また倫理的にも問題があるでしょう。

私たちが持っている「客観的な世界像」は、そもそも主観的なものでしかありえない、その世界像を確信するのでもなく、捨て去るのでもなく、いわば中途半端な経過措置として、いったん「カッコに入れる」という中庸の姿勢=エポケーの考え方は、このような時代だからこそ求められている知的態度なのではないでしょうか。

・ブリコラージュ:何の役に立つのかよくわからないけど、なんかある気がする

「何の役に立つのかよくわからないけど、作ってみたら後で莫大な価値を生み出すことになった」という発明は、蓄音機や航空機のほかにも枚挙に暇がありません。

現在のグローバル企業においては、「それは何の役に立つの?」という経営陣の問いかけに応えられないアイディアは、資金提供を得られないことが多い。しかし、先述したこれらの事例のよれば、世界を変えるような巨大なイノベーションの多くは「何となく、これすごい気がする」という直感に導かれて実現しているのだということを、我々は決して忘れてはいけません。

・脱構築:「二項対立」に縛られていないか?

脱構築というのは、簡単に言えば二項対立を崩す、ということです。

二項対立の枠組みはとても便利なので、企業経営や実社会の問題を整理する際によく用いられます。よくあるのは「強みと弱み」や「機会と脅威」や「デザインとコスト」などですが、しかし、これらの枠組みを設定することによって、返って思考の広がりが制約を受けてしまうということがあります。そのような時には、二項対立の枠組みそのものを換骨奪胎してみる「脱構造」を考える。

最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。

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