社長が交代しても、トヨタは変革できない
豊田章男氏が社長を退任し、会長職に就任。佐藤氏が新社長として就任された。佐藤氏は初代プリウスの設計に携わったり、レクサスLCの開発を手掛けたりと技術屋の方のようである。
章男氏は、『私は考え方がちょっと古い』と仰っており、世の中の流れを踏まえ、社長を退くことに決められたのだろう。
個人的には、新社長でトヨタが劇的に変革するとは思えない。相変わらず、世界が着手しない水素自動車やガソリン車にそれなりに注力し、EVに関しては『副業』扱いを予想。
大株主の比率を見ても、誰かが独裁的に経営できる状況ではなさそうだ。従来どおり、株主には2.7%程の配当利回りを与え、何となく経営していくような感じがする。
社長交代のニュースに対してマーケットは、トヨタの株価が大きく上がることもなければ、大きく下落することもなく、ほぼ横ばいで推移していた。
要は、マーケットが新社長に期待していない表れであろう。今までの株価を見ても、豊田章男社長にも期待していなかったような動きだったから、特に気にするような存在でもなかったのだろう。寂しいよな。
トヨタは、日本の時価総額ランキングで長年ナンバーワンに君臨していたエクセレントカンパニー。日本を象徴する企業のトップが交代しても、マーケットに変化がないのは寂しい限りである。
トヨタにイノベーションを起こさせるためには、イーロンマスクがTwitterを買収したように、誰かがトヨタ株式をほとんど買い取り、経営権を牛耳るしかないだろう。
トヨタはあまりにもデカいし、部署も多い。変わろうとしても変われないほど、会社自体が物凄く『重い』状態になっている。
トヨタが時価総額100兆円に達するには、まず蜘蛛の巣のようなディーラー網をすべてバイアウトする。おそらく中国企業などが魅力に感じて買付けてくれそうな感はある。そしてバイアウトした資金と手元資金を活用して、『EV生産』と『ロケット開発』にフルコミットするのだ。
『EV化』は間違いなく日本車潰し。一気に巻き返すために、強烈に資金をつぎ込む。そして『ロケット開発』は、これから安全保障上、重要な輸送手段になってくる。今後、衛星の需要が高まってくるので、それを打ち上げるロケットが必要だ。堀江氏が創業したインターステラテクノロジーと共同開発し、スペースX目掛けて、一気に突き進む。
ロケット開発だけでなく、衛星も開発し、『衛星コンステレーション』を構築。地球の低軌道に無数の衛星が覆い、どこにいてもインターネットが使えるようにする。そうすると、開発したEV車と開発した衛星をコネクトし、新たなサービスを構築。
トヨタの現預金は約6兆円程ある。東芝を3社買収できるぐらいの資金がある。トヨタが『トヨタ銀行』といわれる所以はここにある。この軍資金も戦略的に使い、トヨタの未来を大きく変えていくことになる。
まぁ、今述べた内容はそう簡単に起こることではない。というかほぼないに等しい笑。ただ現在は何が起こるかわからない。そういったことも踏まえ、トヨタがこれからどのように変革していくのが注目していく。
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