マガジンのカバー画像

病院コミュニケーション

48
病院の広報やプロモーション、患者・その家族・地域住民あるいは病院職員・求職者とどのようにコミュニケーションを図ったらよいか、のヒントになるものを集めています。
運営しているクリエイター

#医療

「デザイン×医療」はなぜピンとこないのか?デザインは医療になにができる?

「デザイン×医療」はなぜピンとこないのか?デザインは医療になにができる?

こんにちは、株式会社CureAppデザイナーの小林です。精神科の医師ですがデザインが好きすぎてデザイナーとして働いています。

「デザイン×医療」。なんとなくこの二つを組み合わせることで立派なことができそうに思えますし、過去に多くの取り組みがなされていそうに思えます。
しかし「これこそがデザインと医療を組み合わせた成果物」というものをパッと想像できるでしょうか?意外と出てきそうで出てきません。今回

もっとみる
ヘルスケアとデザインをつなぐ、いくつかの本

ヘルスケアとデザインをつなぐ、いくつかの本

まえがき看護師からデザインやエンジニアリングの領域に飛び込み、さらには学問として学びを深めていこうと思ったときに、一番苦労したのは「言葉」を持っていないことでした。

同じ日本語を使っている故になかなか気付きにくいですが、医療もデザインも専門的な当たり前が数多く隠れている、互いにコンテクストフルな領域です。医療とデザインのコラボレーションをしていく場合には、お互いの価値やゴールラインの捉え方などが

もっとみる
なぜ私はP&Gを辞めて、「がん検診のマーケティング会社」をつくったのか?

なぜ私はP&Gを辞めて、「がん検診のマーケティング会社」をつくったのか?

「この仕事って、意味があるんだろうか?」

「もっと世の中に貢献できる仕事があるんじゃないか?」

そう思ったことはないでしょうか?

私にはあります。

それはちょうど、P&Gに入社して3年目。どんどん仕事を任せてもらえるようになったころでした。

私は毎日、徹夜も厭わず、がむしゃらに働いていました。「どうすれば競合他社に勝てるのか?」「どうすればこの洗剤がより売れるのか?」……そればかり考えて

もっとみる
ユーザーとサービスを近づけるブランディング

ユーザーとサービスを近づけるブランディング

こんにちは。BXデザイン1チームの李コウンです。
昨年から、コロナウイルスの影響で私たちの環境は大きく変わり、コミュニケーションのとり方も変わりました。Zoomを使った飲み会やミーティング、オンラインカンファレンスなど、私たちの生活において、可能な限り非対面でコミュニケーションをとる方法が模索されています。
LINEヘルスケアでは、クリニックや病院に直接行かずにLINEでお医者さんの診察を受ける事

もっとみる
病院広報記:広報を任されたらまずは「カメラの人」を目指せ!

病院広報記:広報を任されたらまずは「カメラの人」を目指せ!

私は医療のことなどほとんど知らずに病院へ転職したので、最初は本当に右も左もわからない状態からのスタートでした。

そこでまずは広報の存在を売り込みつつ病院がどのようなものかを知るために、院内のグループウェア掲示板で研修会などの開催を調べて担当者に写真を撮りに行って良いかと尋ね回りました。

定期的にある研修会に何度か顔を出してSNSなどで外部に紹介していると、担当者から「今度イベントをやるので良か

もっとみる
「分断」された医療をつなぎ直すデザイン

「分断」された医療をつなぎ直すデザイン

これは何?2020年4月28日に行われた「ReDesigner Online Meetup 医療に携わるデザイナーができること」での登壇内容の書き起こしです。

はじめにUbieのデザイナーのはたけです。

Ubieでは、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」というミッションのもと、国内外の医療機関向け(toB)・生活者向け(toC)両プロダクトのデザイン全般を担当しています。

医療分野の

もっとみる
医療現場をインターネットで変える、患者様を中心としたDXとは?

医療現場をインターネットで変える、患者様を中心としたDXとは?

音声でインターネットにつながる世界観
何度も書いてしまって恐縮ですが、BONXはInternet of Voiceのプラットフォームになることに挑戦しています。
音声のインターネット(Internet of Voice)とは何かという話ですが、何かをしながら耳に装着しているイヤホンマイクの音声デバイスを通じてインターネットに繋がって、インターネットの先にある様々なサービスと繋がって便益を受けるとい

もっとみる
患者の意思決定を支援する「俯瞰型」リーフレットの制作

患者の意思決定を支援する「俯瞰型」リーフレットの制作

東海大学デザイン学課程の仙田です。

卒業研究で、医療分野におけるデザインの実践を行いました。
そこでやってみてわかったことについて記してみたいと思います。

みなさん、病院でお医者さんに治療の説明をされる時って、話がよく分からなくても、なんとなくとりあえず頷いてしまうことってありませんでしたか?(僕はそうでした)
しかし本来は患者がきちんと説明内容を理解して、自分の意思で同意することが求められて

もっとみる
病院の建築的「余白」を考える

病院の建築的「余白」を考える

「先生、新患来るから、救急外来集合で!」

「〇〇さん、検査らしいから、よかったら、見に行ってみて」

「先生、出張申請に、管理課まで来てください」

 研修医はよく呼ばれる。PHSで呼び出されて、病院の隅から隅までいくことが多い。研修医は、1−3ヶ月ごとに救急科、小児科、麻酔科といった具合に診療科が変わるので、それぞれ病棟の場所が違うし、救急外来も行くし、患者さんを連れて検査に行くためにそれぞれ

もっとみる