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屑のような時間から生まれるもの。
何から書けばいいかわからない。
そんな気持ちのまま、気づけばもう一月の終わりが見えようとしている。
新たな年を迎えたにもかかわらず、今年の見通しとか、予想図とか、そんなものが一瞬でぐにゃりと歪んだ年始だった。
明るい兆しを浮かべれば浮かべるほど、嘘臭く、空虚に見えてしまう。
それでも、誰にも変わらず、毎日は巡ってくる。
こういう時、いつも思う。
自分の手には実に無力なものしか備わっていないのだ
blurred night hike
久しぶりに夜道を歩いた。
といっても、二十分ほどの距離を往復するだけ。
けれども、なにぶん視力のせいか夜目がきかない。
といって、メガネをかけるほど見知らぬ道でもない。
すべてが闇夜にぼやけ、すれ違う人は皆、すりガラスの向こうにいるようだ。
時折、通り過ぎるのは外国人ばかり。
耳慣れない言葉が、すれ違う瞬間だけ音量を増す。
以前はよく通ったアーケード街。
すっかりシャッターが下りた店ばかりになっ