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屑のような時間から生まれるもの。
何から書けばいいかわからない。
そんな気持ちのまま、気づけばもう一月の終わりが見えようとしている。
新たな年を迎えたにもかかわらず、今年の見通しとか、予想図とか、そんなものが一瞬でぐにゃりと歪んだ年始だった。
明るい兆しを浮かべれば浮かべるほど、嘘臭く、空虚に見えてしまう。
それでも、誰にも変わらず、毎日は巡ってくる。
こういう時、いつも思う。
自分の手には実に無力なものしか備わっていないのだ
filtered words
最近、違う国の言葉を勉強している。
といっても、勉強というよりは、知らない言葉をぽろぽろと調べては照らし合わせてなるほどと思う。
そんな感じに近い。
聞いたことのない響きは、自分の国の言葉についあてはめて、すこし面白く感じたりもする。
はじめて触れる言葉というのはこんなふうだったかと、とても新鮮な心持ち。
新しい言葉に触れるうち、同じような言葉や言い回し、よく見かける単語があることに気づく。
nonfiction to fiction
共有されずに放置された記憶というのは、時間が経つと、本当にあったのかどうかすら、わからなくなることがある。
たとえば友人と、あの時あんなことがあったよね、そうそう、というやり取りが、数年に一度でも続いていたとしよう。
するとその記憶は、名はなくとも、たしかにあったこととして、二人の間に残っていく。
けれど、仮に片方だけが覚えていたとして、それが本当にあったことなのか、どうやって証明できるのだろ
あと半分への手土産。
これだけギラリとした暑さが続いているというのに、このところどうにも夏が過ぎたあとのことばかり考えてしまう。
何事も、半分過ぎるともう終わりの気配が漂ってくる。
仕事なら昼休み、一週間なら水曜日、四季なら夏、といった具合に。
同じ時間が残されていたとしても、流れゆく速度はやけに速く感じて。
あれよあれよという間に、ついこの前脱いだはずのダウンジャケットをもう羽織っていたりするのだから恐ろしい。
曇りの日とチューニング。
昔からFMラジオが好きで、一日数時間は聴いている。
アナログの代表みたいだったラジオですら、今やアプリに乗る時代。
聴き逃したものまで追いかけてくれたり、遠く離れた土地の音まで聴けたりするのだから、便利になったものだ。
かつてはアンテナ線を窓辺で右へ左へと動かしながら、ノイズが最も少ない場所を探したものだった。
あぁここだ、というところで手を離すと、ふたたび雑音にかき消されてしまう。
しかたなく