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読書感想文note【マザリング 性別を超えて 〈他者〉をケアする】

読書感想文note【マザリング 性別を超えて 〈他者〉をケアする】

8月最終日。
のろのろした台風によって予定がなくなった週末。
「そんなこともある」

昨日の朝。
揺れによって目が覚めた。
一緒に夕飯を食べた方に話してみたら、そんなことはなかったと言われた。
「そんなこともある」

「そういうこともあるだろう」
いつだってそんな風に生きることができたら素敵だな、と思う。

予定のなくなった今日は、ブラッドベリチャレンジの600日目だった。
それとは別で、「マザリ

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読書感想文note【誰のためのアクセシビリティ?】

読書感想文note【誰のためのアクセシビリティ?】

昨日から読み始めた「誰のためのアクセシビリティ」。
とても面白く、今朝読み終えた。
今やっていることの参考になるところが多く、一度アウトプットしたいと思ったので、感想文を書いてみる。

「誰のためのアクセシビリティ」を読んでアクセシビリティとは、「アクセス」と「アビリティ」を組み合わせた言葉で「アクセスできること」となる。
そのことを考えるとき、それはまず「どこへのアクセスのことなのか?」と、物事

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読書感想文note【働くということ 「能力主義を超えて」】

読書感想文note【働くということ 「能力主義を超えて」】

積まれていく本に囲まれながら、今日も一冊、新しい本のページを開く。
とても面白く、一日で読み切ることができた。
現在進行中のプロジェクトの中でも、キャリアコンサルタントとしても、今を生きる人間としても、「働く」についてはよく考える。
(最近自分が企画したプログラムのタイトルは『「はたらく」ってなに?』)
何かの確信を持てたわけではないけれど、これからも考え続けるであろう「働く」についての新しい視点

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日曜夜の読書会

日曜夜の読書会

昨日の夜、ふらりさん主催の読書会へ参加しました。

なんだかおもしろそう。
そのワクワクした気持ちに導かれて、参加を決めました。

今回の読書会は、本の指定はなく、なんでも好きな本を読める会でした。
一昨日も本屋さんへ行き、3冊の新しい本を迎え入れ、積読と読みかけの本たちがたくさんある中で、どの本を読もうか迷っていたのですが、僕は「724の世界/吉本ばなな」を選びました。
買ってからしばらく経って

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切なくて、恥ずかしくて、不安で、救われる

切なくて、恥ずかしくて、不安で、救われる

先日、木村カエラの「Blossom TOUR at Billboard Live」へ行きました。
彼女の「Cherry Blossom」という曲には、こんな歌詞があります。

何かが終わることに何の未練もない人はいるのでしょうか。
終わり。
そこには切なさ、そして救いがあるように感じます。

読み終わってから何か書きたいと思いつつ、書けなかった「わたしが誰かわからない」という本。
わたしが誰か。

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読書感想文note【〈寝た子〉なんているの?】

読書感想文note【〈寝た子〉なんているの?】

「〈寝た子〉なんているの? 見えづらい部落差別と私の日常」を読みました。
気になった文章を一部引用しながら考えたこと・感じたことを書きました。

他者を尊重するために必要なこと

その人が選ぶ「手法」と、その人が「歩みたい道」。
その人の「意見」と、その人の「人格」。
それらを分けて考えることは、お互いを尊重し、建設的な歩みを進めるために大事なことだけど、簡単なことではないとも思う。
でも、やっぱ

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読書感想文note【わかりやすさの罪】

読書感想文note【わかりやすさの罪】

「わかりやすさの罪」を読みました。
気になった文章を一部引用しながら考えたこと・感じたこと、読み終えての感想を書きました。

コミュニケーションスキル?

「聞くことはスキルだ」と言ってしまったことがある。
今振り返ると、これは間違いだったと感じる。
確かに、会話の中で、相手に対し「聞いてもらえた」「聞いてもらえなかった」と感じることはあるが、その相手には「聞くスキルの高低」があるわけではなく、「

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読書感想文note【孤独の本質 つながりの力】

読書感想文note【孤独の本質 つながりの力】

「孤独の本質 つながりの力」を読みました。
「孤独」はどんな時に生まれるものなのか?
「孤独」により引き起こされるものは?
社会や一人ひとりが「孤独」「つながり」に対してできることは?
気になった文章を一部引用しながら、考えたこと・感じたことを書きました。

「社会」や「公正」とは、「プロセス」である

社会的期待。
社会とは、もうすでにあるものと見ることもできるけれど、「変容の可能性があるもの」

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読書感想文note【公正を乗りこなす】

読書感想文note【公正を乗りこなす】

「公正を乗りこなす」を読みました。
気になった文章を一部引用しながら、考えたこと・感じたことを書きました。
3500字近くなりましたが、目次を作りましたので、気になったところだけでも読んでいただけるとうれしいです。
とても面白い本でした。

僕たちはどうして協業を選ぶのか

「誰と一緒に働くか」を考える時にも覚えておきたいこと。
ニーズは一人ひとり違うもの。
それぞれのニーズに共感したり、協力し合

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奇妙にも本質主義者になっている

奇妙にも本質主義者になっている

こんばんは。
「ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと」を読み終えました。

「奇妙にも本質主義者になっている」。
面白い表現だなと思って、タイトルにしてみました。

皆さんは、本質主義者でしょうか。
それとも、構築主義者でしょうか。
imidasの説明では、「両者は対立関係にある」とありますが、僕はこれらが「二項対立を成して、決して交わらないもの」だとは思いません。

「本質的である

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言語の力、言葉の力

言語の力、言葉の力

今年の目標の一つに、「英語学習」を掲げています。
今日は、英語でフリートークを1時間しました。
先生にお勧めしていただいた勉強法、「英語で日記をつける」にも挑戦しています。
はじめたばかりで時間がかかりますが、学びになることは多いです。

「切なく感じました」と英語で書こうと思ったとき、「切ないって英語で何と言うのだろう?」と検索してみると、「painful」という単語が出てきました。
その日の日

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「自分を俯瞰してみることができる人」が好き

「自分を俯瞰してみることができる人」が好き

映画をみてから、原作も読んでみたくなった「哀れなるものたち」。
活字も素晴らしかったです。
この物語のベラは、「自分を俯瞰してみることができる人」なのだな、と思いました。

自分を俯瞰してみる。
それはどういうことなのでしょうか。

SNSには、良くも悪くも「わかりやすいもの」が溢れているものだな、と思います。
そして、「わかりやすいもの」が拡散されます。

いいと思うことを、実際に行動に移してい

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「地下鉄で隣に黒人が座ったら」を読んで

「地下鉄で隣に黒人が座ったら」を読んで

「地下鉄で隣に黒人が座ったら」、読みました。

「差別」。
皆さんにとって、どのように響いてくる言葉でしょうか。

『ここが違うから、この人は「その他の人たちだ」』と線を引く。
「ここが違うから」の「ここ」の部分。
それが、見た目とか使っている言語を基準にしたものだと、わかりやすく「差別」と感じるのではないかと思います。
でも、たとえば『価値観が違うから、この人は「その他の人たちだ」』と線が引かれ

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愛すべきバカたちと歌謡曲を聞きたい

愛すべきバカたちと歌謡曲を聞きたい

読み終えた時、物語の3人と一緒に歌謡曲を聞きたい気持ちになりました。

lover・wife・husband
3者の視点で物語は進みます。
3人、それぞれタイプの違う「愛すべきバカ」みたいなキャラクターだと思いました。
バカの一人であるhusband・沢口太郎はこんなことを口にします。

愛すべきバカというのは、したたかさを兼ね備えている人のことでもあると思います。
物語のloverは自由で、wi

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