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野球考察

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野球について考察しています。
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記事一覧

とっさの一言、新井監督の人柄

とっさの一言、新井監督の人柄

2023年10月26日のドラフト会議において、
広島東洋カープは
青山学院大学の常廣(つねひろ)投手を
第1位で指名しました。

「つね」に「ひろ」しま。
名前からして、カープに
縁のありそうな選手です。

競合の末、新井監督が当たりくじを引く。
力強いガッツポーズ!
「菊池にスクイズのサインを
出した時よりも緊張しました」
喜びが、端々ににじみ出ていました。
1位指名を公言した上での指名権獲得。

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長編小説『凸凹バラ「ストロングリリーフ」ミシェルとランプ』連載開始のお知らせ

長編小説『凸凹バラ「ストロングリリーフ」ミシェルとランプ』連載開始のお知らせ

『凸凹バラ姉弟 ミシェルとランプ』の続編です!

LinkedInの「会社(団体)ページ」
「実用地歴提案会ヒストジオ」にて
2023年10月より連載開始します。
noteにも転載していきます。

よろしければ
ぜひお読みいただければ、です。
(この機会に
フォローまでしていただければ
とても嬉しいです…)

日々、少しずつ投稿していきます。
全6章の構成なのですが、
第5章までを一般公開します。

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水島新司さん:クリエイター・バーサーカー伝説

水島新司さん:クリエイター・バーサーカー伝説

2022年の1月、水島新司さんが亡くなりました。
82歳でした。

代表作は『ドカベン』『野球狂の詩』など。
…野球狂!
まさに、水島さんの生涯を表現するのに、
この言葉ほどふさわしいものはありません。

野球漫画を描く人は数多くいらっしゃいますが、
名作を連発できる人は、少ない。
水島さんは、そのお一人でした。

本記事では、水島新司さんを紹介します。

彼の作品は『ドカベン』だけではありません

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『秘める』と『見せる』

『秘める』と『見せる』

野球漫画『ドカベン』の山田と岩鬼は
実に対照的な二人でした。

山田太郎は凄まじいスラッガーで
高校時代は七割、八割に届くかと
言われるほどの打棒!
しかし、セリフには重みがあり、
余計なことは(あまり)話さない。

まさに『無言実行』です。

対して岩鬼正美は物凄いパワーで
当たれば打球がすっ飛んでいくものの、
「悪球打ち」で、ど真ん中直球が打てない。
三振がすごく多い。
セリフだらけ、というキ

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ビッグブリッヂの死闘 ~土浦日大VS専大松戸~

ビッグブリッヂの死闘 ~土浦日大VS専大松戸~

2023年夏、甲子園大会の三回戦!
茨城県代表の「土浦日大」VS
千葉県代表の「専大松戸」のカードが
行われることになっております。

様々な因縁と背景を持つ戦い、なんです。
単純に「日大VS専大」ではない。

本記事ではこのカードについて
背景を紐解いていこう、と思います。

まずは地理的な話からいきます。
茨城県と千葉県は隣県です。
「利根川」を挟んで、隣同士!

土浦市は、霞ヶ浦のほとりにあ

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滅私奉公と我慢と送りバントと日本人と

滅私奉公と我慢と送りバントと日本人と

めっしほうこう。滅私奉公。
「私」を「滅して」、「公」に「奉ずる」。

良い意味で言えば、
「わがままにならない。和を乱さない。
みんなのために自己犠牲で頑張る」
という、尊いフォアザチームの精神!

悪い意味で言えば、
「思考停止。言われるがままで主体性なし。
『みんなのために』が言い訳の奴隷根性」
という、言いなりの木偶人形!

…読者の皆様は、滅私奉公と聞いて、
どちらのイメージが思い浮かび

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野球の応援、ブラバンと甲子園

野球の応援、ブラバンと甲子園

狙いうち。サウスポー。ルパン!

このあたりが定番の
甲子園大会での野球の応援ですが、
各校様々、はやりすたりはあるものでして、

本記事は様々な野球の応援、
特にブラバンに着目して
書いてみたいと思います。

「狙いうち」は1973年にリリースされた、
山本リンダさんの楽曲です。
タイトルや歌詞がまさにジャストミート、
野球の打撃に対する応援にはぴったり、
なのでしょう。

「サウスポー」は19

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えっ、盛り上がりが足りない…?!

えっ、盛り上がりが足りない…?!

こんな大声をみんなで出す応援が
今年の高校野球、甲子園大会の
地区予選でよく聞かれています。
おそらく、甲子園でも色んな高校が
この応援を採用することでしょう。

もっともこれは最近流行っている
応援で、中年世代である私は
初見でした。初めて聞いた時には、

と空耳して、何のこっちゃ、と
思った次第です(汗)。
フラメンコ? スペイン風味だな…と
勘違いしたりして。

後からググってみると
「ああ

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ジャイアントキリング茨城

ジャイアントキリング茨城

えっ、あの常総学院が…!?

茨城県内において常総学院と言えば
泣く子も黙る野球の強豪!
全国区の知名度もあって
「あそこに負けたのならしょうがない…」
「甲子園に行って勝てるのは常総学院!」
と称される、屈指の名門です。

ご存知「木内マジック」の名で知られる
木内幸男さん(1931~2020)の
快進撃も県民の記憶に残っている。
元巨人軍の仁志選手も輩出した強豪。
「野球=強い=常総学院」の図

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終了と開始のサイレン

終了と開始のサイレン

七月になると、全国各地で音が聞こえてきます。
打球音、走者の足音、捕球音。
ブラバン、大歓声、ため息、感動と拍手の渦。
そして、試合終了のサイレンの音…。

いわゆる夏の甲子園大会、地区予選!

ここ最近の三年間は「コロナ禍」で、
夏の大会(夏大)そのものが中止になったり、
ブラバンが禁止されて手拍子応援だけだったり、
「夏の風物詩」的な光景と音声が
失われることが多くありましたけれども、

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導火線と編曲、アレンジを燃やす力

導火線と編曲、アレンジを燃やす力

芥川龍之介は小説『神神の微笑』の中で、
日本の「造り変える力」について書きました。

「日本人の力は破壊する力ではなく、
『造り変える力』だ」と。

キリスト教に帰依するというなら、
言葉だけで「帰依する」ことは、する。
しかし同時に、仏教にも帰依している。
日本では、宗教の元の教えというよりも、
それを「アレンジ」し、風土に合う形で
取り込み、変えているのだ…と言うのです。

確かに考えてみれば

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シュアーな打撃のアジフライ

シュアーな打撃のアジフライ

とある山中の定食屋さんで、アジフライランチ!
これを、いただいたんですね。
先日のことです。

アジフライとは、文字通り、
魚の「アジ」をフライにした料理です。

さて、アジフライを読者の皆様は
どれくらいの頻度で食べるでしょうか?

…これは推測に過ぎませんが、
「月イチ」で食べるくらいでしょうか?
それとも、一週間に一回くらいですか?
一年に一回、という人もいるかもしれない。

頻度は皆様のラ

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キャッチフレーズ考 ~いなおにつけるとすれば?~

キャッチフレーズ考 ~いなおにつけるとすれば?~

自分の顔は鏡(映すもの)を使わない限り、
見られないものです。

自分の背中も、目が前向きについているので、
直接には見られない。

自分自身の「キャッチフレーズ」も脳内では
「おそらくこうだろう」と考えてつけますが、
それが他人の目からどう映るのかは
本当のところ、わからない…。

題して、私、いなおに
キャッチフレーズをつけるとすれば?
本記事は、これがテーマです。

キャッチフレーズ。
簡単

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昭和~平成~令和の野球とチームと組織

昭和~平成~令和の野球とチームと組織

2023WBCでの日本チームの優勝、しかし
そのチーム形態は、いわゆる昭和のものとは
かけ離れていたように思います。

もちろん、昭和や平成の日本のプロ野球にも
スター選手はたくさんいました。

例えば「沢村賞」の起源、沢村栄治投手。
ベーブ・ルースやルー・ゲーリックといった
メジャーリーガーをきりきり舞いにして、
全米の監督からメジャー挑戦の打診を受けたほど。
(彼は1944年に戦死しています)

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