3つのSNSの比較 ~その起源と想いとカラー~
SNSの投球術・選球眼に『松本スコープ』を!
松本 淳 さんが描かれた図を、
トップの画像に引用しております。
私は(あくまで勝手に)これを
「松本スコープ」と呼んでいる。
野球で有名な「野村スコープ」は、
今は亡き野村克也監督が
野球中継の解説で取り入れた手法です。
「ID野球」とも呼ばれる
「考える野球」を提唱したのが野村さん。
ストライクゾーンを表示した画面で
ゾーンを9分割、コースと球種を表示。
その配球について予測・解説しました。
…同様に『松本スコープ』においては、
LinkedIn、X(旧Twitter)、Facebookが
分割されて配置され、それぞれの特徴が
明確に目に見えて分かる。
…詳細は記事の下部にリンクを貼った
記事を読んでいただきたいのですが、
この「松本スコープ」により
SNSユーザーは考える野球ならぬ
「考えるSNS」の運用ができます。
言わば、シンキング・エスエヌエス!
どちらが上でどちらが下では、ない。
それぞれに特徴があり、得意と苦手がある。
野球の投手や打者が
「内角高めの直球が得意」など
球種・コースの得意/苦手があるように、
それぞれのユーザーに合ったSNSがある…。
投げ分け、打ち分け、使い分けこそが大事。
本記事では、さらにこの3つの
SNSの特徴を深掘りするため、
各SNSの起源、歴史を比較してみます。
さあ、読者の皆様は次の3つのSNSの
創設者をご存じでしょうか?
(注:複数による共同開設ではありますが
本記事では代表的な中心人物のみ)
…Facebookは、2010年の映画
『ソーシャル・ネットワーク』
(原題: The Social Network)でも
題材にされたので知っている方も多いかと。
そう、マーク・ザッカーバークさん。
先に答えを言いますと、
LinkedInはリード・ホフマンさん、
旧Twitterはジャック・ドーシーさんです。
会社がその創設者の性格や
起業動機によって「社風」が変わるように、
SNSもまたその創設者の性格や
起業動機によってカラーが変わる…。
まず、LinkedInから行きましょう。
ホフマンさんは1993年に
「哲学」の博士号を取るべく
オックスフォード大学に進学した方です。
最初は「哲学者」志望。
しかし徐々に学者ではなく、
「起業家」のほうがより世界に
影響を及ぼすことができる、と思った。
『本当に重要なのはレンズを通して
社会に「私たちは何者なのか?」
「個人として、そして社会として
どうあるべきか?」と問いかけることだ』
1994年にアップルに入社。初期のSNS
「eWorld」の開設担当者になります。
その後Fujitsuで働いた後、
SNSの「SocialNet」を共同開設。
『同じような趣味を持つ人』を
リンクさせるサービスだったそうです。
さらにその後、Paypal(ペイパル)の
最高執行責任者を経て、
2003年に「LinkedIn」を共同開設。
様々なキャリア・会社を経験してからの開設!
次に、X(旧Twitter)について。
ドーシーさんは14歳の頃に
「自動車の交通システム」に興味を持ち、
タクシー会社のソフトウェアを開発します。
ミズーリ工科大学からニューヨーク大学へ。
そこでTwitterのアイディアを思いつく。
2000年には、ウェブ上で
タクシーや救急サービスを派遣する
サービスの会社を起業しました。
彼が重視したのは「リアルタイム」性。
ひとところに留まらず刻々と動く車や人が、
どこにいようと自分の状況を知らせ、
逆に、他人の状況を把握できるような
サービスの可能性に気付いたのです。
(まさに「○○なう」ですね!)
オデオという会社のCEOに履歴書をメールし、
この会社にてTwitterを形にしていく。
2006年にObvious社(後のTwitter社)設立!
彼による初めてのツイートは2006年、
『just setting up my twttr』でした。
最後に、Facebookについて。
ハーバード大学へと進学した
ザッカーバーグさんは、
女子学生の身分証明写真を
インターネット上に公開、
公開した女子学生の顔を比べて
勝ち抜き投票させる「フェイスマッシュ」
というゲームを考案しました。
…けっこう際どいアクションですよね。
事実、大学内で問題になってしまい、
半年間の保護観察処分を受けます。
2004年になると、今度は
ハーバード大学の学生同士で
交流を図ることを目的とした
「Thefacebook」を開始。
数日後、他の大学から
「同じようなサイトが欲しい!」という
声が上がり、ネットワークを広げる。
最初は閉鎖的・内輪的なSNSでしたが、
2006年に一般に開放していったのです。
さてここまで、各SNSが生み出された
起源の一端を書きました。
まとめてみましょう。
…この創業者の「想い」が、
各SNSのカラーに大きく関わっている、
と思われるのです。
LinkedInではプロフィールを非常に詳しく
書くことができます。
「自分は何を目指すのか、何者なのか?」
そういったことを表明していく。
対して旧Twitterは匿名のユーザーが多い。
求められるのはリアルタイム。即時性!
「いま」どう思ったか。どう動くか?
脊髄反射的なポストもまた多い。
Facebookは、原則「知り合い同士」。
元々は学生同士のツール。
内輪ネタも見知った者同士ならOKですよね。
いわば「同窓会」の絆を深める発信…。
最後にまとめましょう。
本記事では「松本スコープ」を突破口に、
対照的な3つのSNSの起源、歴史を探り、
対照的に取捨選択して書きました。
繰り返しになりますが、
SNS間の価値の序列は無い、と思います。
それぞれの特徴があるだけ。
使い手が意味づけをしていくものです。
…ただ、ユーザーは千差万別ですから
「投げやすい・打ちやすい・得意/苦手」
という差があるのもまた事実。
読者の皆様はいかがでしょうか?
どんな球種・コース・SNSが好みですか?
その「投球術」「選球眼」をつけるため、
『松本スコープ』をぜひ。
下部にリンクに貼った
松本さんの記事をお読みいただき、
「あなたにとって」快適なSNSライフを
過ごすことをお勧めいたします!
※松本 淳 さんの元記事はこちら↓
※さらに元記事は ハッシュタグ#日経COMEMO (note)に
寄稿されたものだそうです↓
※Twitter(現X)の歴史、
特に日本におけるTwitterの歴史は
こちらの記事が参考になります↓
※こちらの私の記事もよろしければ↓
◆『「応援する風土」とLinkedInの特徴
~リンクとインで伸びる~』
◆『LinkedInが生まれた経緯、その歴史と地理』
合わせてぜひどうぞ!
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