ひがし

2024年3月26日スタート。 東京都在住。 思いつくままに書いてみます。 Jazzと…

ひがし

2024年3月26日スタート。 東京都在住。 思いつくままに書いてみます。 Jazzとコーヒーが好きです。 フォロー、コメント、よろしくお願いします。

記事一覧

図書館巡り

暑さもあり、いや、多分暑いから、近くの図書館に行った。 私が住む場所は、ちょうど3つの区境が交差する付近にあるため、歩いて15分圏内に3つの区の図書館がある。 公立…

ひがし
19時間前
1

海見ゆる駅

午前9時少し前。 JR京浜東北線・鶴見駅。 まだ暑くならないうちにと思ったが、駅の離れにあるかまぼこ型に覆われたホームは、すでに澱んだ暑さが流れていた。 ホームの乗…

ひがし
1日前
4

緑の世界

こうも暑いと、なぜ道路はアスファルトなのかと、恨めしくもなる。 もしも、道路がすべて芝生のような緑だったら、環境的にも景観的にも、今より見違えるほどになると思う…

ひがし
2日前
4

小さな玉ねぎの下で

朝から暑い東京。 仕事で行った、強い日差しの中の九段坂。 見上げるだけで汗が出そうだ。 重たい鞄を下げ重たい足取りで登る。 苦あれば楽あり。 遠く緑に埋もれた玉ねぎ…

ひがし
3日前
3

意外な効力

仕事で横浜に行った。 ついでに少し遠回りして、中華街に寄って昼飯を食べた。 中華街は、平日だというのにそれなりに人はいた。 町のラーメン屋的な中華と違い、本格的な…

ひがし
4日前
4

雨の音

傘を広げる。 駅からの帰り、人通りのある道を離れ、街灯すらまばらになった仄暗い巷路を歩いた。 傘にあたる、柔らかく丸い雨の音が、耳の側で聞こえ心地よい。 誰もいな…

ひがし
5日前
4

過ぎゆく時

時間とは何か。 この答えは非常に難しい。 一例を挙げるなら、有名な蝋燭の例えがある。 蝋燭は、火を着けずそのままにしておけば、何も変化せず蝋燭のまま、時間の経過を…

ひがし
6日前
4

Shall we dance ?

はいっ、それでは、まず基本の姿勢からぁ。 『1番』でーす。 両足のかかとをくっつけて、足を180度開いてみて下さぁい。 (痛っ、イテテッ・・・) はい、そのまま膝を曲げ…

ひがし
7日前
4

新宿静動

東京・新宿中央公園の一帯外、熊野神社がある。 緩やかな坂を上がると鳥居が見え、奥に拝殿が佇んでいる。 拝殿の背景には、高層ビルが建ち並び、それが余計拝殿の厳かさを…

ひがし
8日前
9

読書感想文

読書感想文。 これほどイヤなものはなかった。 そう思う人もさぞや多かろうと思う。 仕事帰り、本屋に寄った。 「読書感想文」コーナーがあり、小学生から高校生までの課…

ひがし
9日前
7

My favorite drink 2

真っ赤なオスターのボールジャーブレンダー。 秋、冬、春と冬眠していたのを起こし、棚の奥から引っ張り出して、一度水洗いした。 キウイとパイナップルと少しの桃、それ…

ひがし
10日前
5

A house is not a home

Web-radioから流れるBill Evansのナンバー。 湿度が高いとはいえ、強めに唸りながら走る風が心地よい。 ベランダにて記す。 果たして、今の自分が本当の自分なのか。 果た…

ひがし
11日前
3

遠く瓶に入った手紙が届いたような日

横浜、日本大通。 日本初の西洋式道路ができ、こう名付けられた。 神奈川県庁での仕事帰り、日本大通交差点に向かって歩いた。 大学時代、エキストラのバイトをずいぶんや…

ひがし
12日前
5

かき氷

読み返したい本があり、本棚を漁った。 いつ買ったのか、『日本の美しいかき氷』という本を見つけた。 暑いせいもあり、せめて眺めて涼もうとパラパラとめくった。 黒をバ…

ひがし
13日前
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悲しい七夕

本屋さんで振り向きざまに急に人にぶつかりキャっと声をあげたらイケメンが大丈夫ですかと声をかけ大丈夫です・・・と答えたらなぜかよかったらお茶しませんかと言われ一緒…

ひがし
2週間前
5

夢のまた夢

普段、見てはいるのだろうが、起きると覚えていないのが、夢。 最近寝苦しいせいなのか、今朝、起きる寸前の夢を明確に覚えている。 夢を見ている夢を見ている夢、だった…

ひがし
2週間前
5
図書館巡り

図書館巡り

暑さもあり、いや、多分暑いから、近くの図書館に行った。
私が住む場所は、ちょうど3つの区境が交差する付近にあるため、歩いて15分圏内に3つの区の図書館がある。

公立図書館が故、基本的に蔵書の分類は同じ構造をしている。
それでも、市中の書店のように、イベントや特集など独自の色を出そうと、各司書さんが頑張っている様を見るのが楽しみだ。

書店も、書店ごとに、特に入り口の一等地に色が出る。
仕事で地方

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海見ゆる駅

海見ゆる駅

午前9時少し前。
JR京浜東北線・鶴見駅。
まだ暑くならないうちにと思ったが、駅の離れにあるかまぼこ型に覆われたホームは、すでに澱んだ暑さが流れていた。

ホームの乗車口に立っていると、やがて3両編成の電車が到着した。
ドアが開くと、車内から冷気がホームに放たれ、涼しさに吸い込まれるように、車内に入った。
土曜日ともあり、乗客は少ない。
電車の天井から勢いよく吐き出される冷風が、腕にあたった。

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緑の世界

緑の世界

こうも暑いと、なぜ道路はアスファルトなのかと、恨めしくもなる。
もしも、道路がすべて芝生のような緑だったら、環境的にも景観的にも、今より見違えるほどになると思う。
こんな感じのイメージ。

確かに、機能的・物理的には圧倒的にアスファルトが優れているのはわかる。
しかし、人間は、地球は、長い時間をかけて、必ず進化する。
遠い未来、このような世界になっているかもしれない。

生まれ変わったら、芝生の道

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小さな玉ねぎの下で

小さな玉ねぎの下で

朝から暑い東京。
仕事で行った、強い日差しの中の九段坂。
見上げるだけで汗が出そうだ。
重たい鞄を下げ重たい足取りで登る。

苦あれば楽あり。
遠く緑に埋もれた玉ねぎの屋根が登りきった私の視界に映え、
わずかな風が優しく通り抜けた。

自販機で買った冷たい珈琲。
一気に飲み干しながら空を見上げる。
遠い彼方へ吸い込まれそうな空。
今頃どこでどうしているものか。

左手に桜の緑樹の千鳥ヶ淵。
目的地

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意外な効力

意外な効力

仕事で横浜に行った。
ついでに少し遠回りして、中華街に寄って昼飯を食べた。
中華街は、平日だというのにそれなりに人はいた。
町のラーメン屋的な中華と違い、本格的な中華はいつも思うのだが高い。それなりの食材を使っているのだろうが、ひとりで食べるには、そんな上等なものでなくていいと思った。

結局、わざわざ中華街で食べることもないだろうに、しかも暑いくせに、チャーシュー麺を食べた。
中華のチャーシュー

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雨の音

雨の音

傘を広げる。
駅からの帰り、人通りのある道を離れ、街灯すらまばらになった仄暗い巷路を歩いた。
傘にあたる、柔らかく丸い雨の音が、耳の側で聞こえ心地よい。
誰もいない場所で、この音を鮮明に聞くために、遠回りした。

いつも傘をさす時は、左の耳からしか聞こえなかった雨音。
右の耳に、細く長い髪が、冷たい中棒とともに微かに触れた。

 ここでいい。

そう言うと、木々から落ちた大粒の雫が傘を叩いた。

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過ぎゆく時

過ぎゆく時

時間とは何か。
この答えは非常に難しい。
一例を挙げるなら、有名な蝋燭の例えがある。
蝋燭は、火を着けずそのままにしておけば、何も変化せず蝋燭のまま、時間の経過を感じない。
火を着ければ、蝋がゆっくりと溶け、蝋燭は徐々に短くなり、やがて無くなることで、時間の経過を感じる。
物が変化することで得られる時間、これが答えの一例だ。

今日、髪を切った。
東京・代々木上原にある美容室。
この地は、私が20

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Shall we dance ?

Shall we dance ?

はいっ、それでは、まず基本の姿勢からぁ。
『1番』でーす。
両足のかかとをくっつけて、足を180度開いてみて下さぁい。

(痛っ、イテテッ・・・)

はい、そのまま膝を曲げてぇ・・・。
笑って笑ってぇ・・・。
はい『プリエ』。
はい、とってもいいですねぇ、みなさん。

(足が、つ、つりそう・・・)

知人の仕事の取材に付き合わされ、とあるクラシックバレエ団に行った。
前もって言い訳を書いておくが、

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新宿静動

新宿静動

東京・新宿中央公園の一帯外、熊野神社がある。
緩やかな坂を上がると鳥居が見え、奥に拝殿が佇んでいる。
拝殿の背景には、高層ビルが建ち並び、それが余計拝殿の厳かさを際立たせている。
公園に響く子ども達の歓声も消え、蝉の鳴く声と木々の揺れる音だけが神社を包む。

神社にとっては季節外れ、しかも陽の照る昼間。
私の他に、たった一人、3・40代の女性が拝殿に向かい頭を垂れ、身じろぎ一つせず、手を合わせ何か

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読書感想文

読書感想文

読書感想文。
これほどイヤなものはなかった。
そう思う人もさぞや多かろうと思う。

仕事帰り、本屋に寄った。
「読書感想文」コーナーがあり、小学生から高校生までの課題図書が並んでいた。
試しに手に取ってみると、本自体は、これなら読んでもいいのでは、と思う本もあった。
普段手に取らない本だけに、新鮮味を覚えた。

ただし、感想文を書くとなると、話は変わる。
確か、小学5・6年生の頃だったか。
結局、

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My favorite drink 2

My favorite drink 2

真っ赤なオスターのボールジャーブレンダー。
秋、冬、春と冬眠していたのを起こし、棚の奥から引っ張り出して、一度水洗いした。

キウイとパイナップルと少しの桃、それに氷と少しの水。
ブレンダーの半分くらいに突っ込んで、ブレードを取り付け、逆さにして本体に押し込む。
氷が砕ける振動が一気に手に伝わり、そしてすぐにおさまると、薄柳色の液体が撹拌される。
程よく滑らかになったところで、力を入れていた手を緩

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A house is not a home

A house is not a home

Web-radioから流れるBill Evansのナンバー。
湿度が高いとはいえ、強めに唸りながら走る風が心地よい。
ベランダにて記す。

果たして、今の自分が本当の自分なのか。
果たして、今の生活が本当の生活なのか。
果たして、今の現実が本当の現実なのか。
違う自分が何処かにいるのではないのか。

閉ざされた灰色の夜空を見上げながら、雲のカーテンの向こうを頭に浮かべ、ふとそう思う。

遠く瓶に入った手紙が届いたような日

遠く瓶に入った手紙が届いたような日

横浜、日本大通。
日本初の西洋式道路ができ、こう名付けられた。
神奈川県庁での仕事帰り、日本大通交差点に向かって歩いた。

大学時代、エキストラのバイトをずいぶんやった。
あわよくば芸能界入りなどと途方もない妄想を抱き、全く稼ぎにならない、思い返せばよくやったものだと、とはいえ楽しいバイトだった。
そのほとんどが超端役、例えば、学園ドラマなら多数の生徒役、刑事ドラマならカメラをパシャパシャする鑑識

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かき氷

かき氷

読み返したい本があり、本棚を漁った。
いつ買ったのか、『日本の美しいかき氷』という本を見つけた。
暑いせいもあり、せめて眺めて涼もうとパラパラとめくった。

黒をバックに、色とりどりのかき氷が、1ページに1個、ページいっぱいに載っている。
もはや、海やお祭りで売っているカップに入ったかき氷とは全く趣が違い、ひとつの芸術作品と化している。
食べたいというよりも、その美しさに見惚れてしまった。

しか

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悲しい七夕

悲しい七夕

本屋さんで振り向きざまに急に人にぶつかりキャっと声をあげたらイケメンが大丈夫ですかと声をかけ大丈夫です・・・と答えたらなぜかよかったらお茶しませんかと言われ一緒にお茶飲んで話をしてみたら大きな会社の御曹司でおわびに結婚してくださいと言われ一生生活に困らない人生を歩むことが私の願い

 んなことあるわけないだろ。

週末、試しに、プロジェクトにいる入社2〜3年目の子に聞いてみた。
なんとも非現実的で

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夢のまた夢

夢のまた夢

普段、見てはいるのだろうが、起きると覚えていないのが、夢。
最近寝苦しいせいなのか、今朝、起きる寸前の夢を明確に覚えている。

夢を見ている夢を見ている夢、だった。
つまり、夢を見ている自分がいるという夢を見ている。
その状況の夢を見ていた、という事だ。
まるで合わせ鏡の奥にいる自分を見ているような、そんな夢だった。

調べてみると、「多重夢」あるいは「明晰夢」というらしいことを初めて知った。

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