死者による生者への励ましということを考えている。琳派で考えれば、光琳は宗達に励まされいたし、抱一は光琳に励まされていたのだと思う。光琳の中では、宗達の肉体は死んでいても、宗達の存在は死なない。それは、自らを時間の流れに接続させる感覚だ。
琳派の巨匠・酒井抱一。尾形光琳らのいわゆる京琳派を、再発見し、江戸に移植した江戸琳派の立役者。京琳派と江戸琳派の画風の違いについて、簡潔に説明すると、それまでの装飾的な画風に、「写実的な描写」を加味したことが一つ、と言えるだろうか。(よく見ると、モチーフの細部描写が細かい)