かわかわ

noteは、自分への教養の種まき。主に東京国立博物館(トーハク)を散歩しています。

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日本最大級の東京国立博物館の見どころ【6月6日現在】

東京国立博物館(トーハク)は、収蔵品数が約12万件、そのうち国宝が89件で重要文化財が649件(2023年4月現在)という、日本最大級の博物館です。そんなトーハクは、毎週、平常展の展示替えがあり、いつ行っても新鮮な気持ちで見て回れる……逆に言うと「トーハクには、これが展示されているから見に行く」というのが難しいです。 ということで、ここでは「トーハクへ行ったら、今日はこれが見られる」という、過去noteで記した見どころを、(できるだけ毎週)更新していきたいと思います。 な

    • 中国・北宋の白描画家・李公麟について……講談師風の語り口で、AIに教えてもらいました。

      ちょっと唐突ですが、AIを駆使しながら何かを学びたいと考えて、今回は中国の「李公麟さん」について調べてみました。それでは始めます……。以下はAIに依頼して、講談師の口調を真似て、李公麟について語ってもらっています(前後半で口調がやや異なる点はご容赦ください)。 ■中国・北宋で白描画を確立させた李公麟 さてさて、皆様、お聞きくだされ!中国古代の肖像画には、何千年もの歴史がございまするが、その中で幾度か大きな変革があったのでございます。その中でも特筆すべき一つが、李公麟(りこ

      • 千葉市にある「加曽利貝塚遺跡」って、とんでもないところだった! 土偶の顔ばかり見てきました。

        今週末の三連休……1日目は東京国立博物館(トーハク)の月例講演会へ行き、2日目は松戸市立博物館の企画展『異形土器 縄文時代の不思議なうつわ』を見に行き、3日目には千葉市立加曽利貝塚博物館へ『市原歴史博物館×加曽利貝塚博物館2024―縄文時代の土偶の顔―』を目当てに行ってきました。(注:加曽利貝塚博物館での『縄文時代の土偶の顔』展は、すでに閉幕しています) 以下、プライベートな日記が続くので、お急ぎの方は下記「目次」から、好きなところへ飛んでいただければと思います。 この三

        • 超絶技巧の「根付」コレクション @東京国立博物館/2024年9月

          今季、東京国立博物館(トーハク)で見られる超絶技巧ばかりの値付を、さらに厳選して……と言っても、わたしの好みで選んだ逸品をnoteしていきます。ほとんどわたしのビジュアル付きのメモだという点は、ご了承ください。 まずは浮世絵がメインで展示されている部屋にある、江戸時代に作られた根付から、ちょっとだけいきます。 「鵺(ぬえ)」とは、Wikipediaによれば「頭が猿、胴が狸、手足が虎、尾が蛇という「鵺」と呼ばれる怪物」なのだそうです。歴史書や貴族の日記には、鵺(ぬえ)の出現

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        日本最大級の東京国立博物館の見どころ【6月6日現在】

        • 中国・北宋の白描画家・李公麟について……講談師風の語り口で、AIに教えてもらいました。

        • 千葉市にある「加曽利貝塚遺跡」って、とんでもないところだった! 土偶の顔ばかり見てきました。

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          藤原道長が御岳詣で登った吉野・金峯山とは……大河ドラマ『光る君へ』関連note

          先日のnoteで、東京国立博物館(トーハク)に展示されている国宝《線刻蔵王権現像》を紹介しました。 それで思い出したのですが、同館では、2024年の5月〜7月にかけて『吉野と熊野―山岳霊場の遺宝―』という特集展があったんです。その時には、noteを書くほど興味を抱けなかったのか、単に時間がなかったのか覚えていませんが、noteしませんでした(おそらく前者の理由)。 今回は「国宝《線刻蔵王権現像》が撮影可能になりました!」記念として、『吉野と熊野―山岳霊場の遺宝―』で撮って

          藤原道長が御岳詣で登った吉野・金峯山とは……大河ドラマ『光る君へ』関連note

          すごすぎる! 人間国宝・平田郷陽による、血が通っているかのような人形…@トーハク

          東京国立博物館(トーハク)では、2024年7月17日 ~ 9月1日まで、『人間国宝・平田郷陽の人形』という特集が、本館の1室で組まれていました。その展示室に入って人形を見た途端に……「あっ、この人形……あの人の作品だろうな」とピンッときました。 いや…人形なんて詳しくありません……というか全く知りません。でも、前回の新収蔵品点で「なにこの超絶技巧は!」って、かなり驚いたので、「上手な人形=あの人の作品」と、わたしの記憶細胞さんに刻み込まれたんです。 あの人っていうのは、二

          すごすぎる! 人間国宝・平田郷陽による、血が通っているかのような人形…@トーハク

          ぷらっと寄った法隆寺宝物館で、国宝!《灌頂幡(かんじょうばん)》がヤバいことに気がつきました…@トーハク

          この前の週末に東京国立博物館(トーハク)へ行ってきました。実は月例講演会の開催日と勘違いして行ったのですが……開催は今度の土曜日でした……。ということで、そのまま帰ろうかとも思いましたが、せっかく来たので、なにか見ていこうと思い、しばし本館1階の近代絵画の部屋のソファに座って、10分くらい半ばボ〜っとしながら、人の流れや高村光雲さんのお猿さんや、河鍋暁斎さんの地獄絵などを眺めて過ごしました。 たまたま《老猿(ろうえん)》の横にあったソファに座りました。教科書にも載っているこ

          ぷらっと寄った法隆寺宝物館で、国宝!《灌頂幡(かんじょうばん)》がヤバいことに気がつきました…@トーハク

          檜図屏風

          今朝、起きてから一人で朝食をとりながら、トーハクの「今週の展示替え」のWebページを開きました。クセみたいなもので、今日、東京国立博物館(トーハク)へ行こうなんて予定はなかったんです。それでも開いてみたら、狩野永徳(伝…ですけどね)の《檜図屏風》の展示が始まっていました。 おっ、と思いましたし見たいとも思いましたが、今すぐに見たいというほどでもありませんでした。この絵を前にして感動している自分も想像できませんからね。でも朝食をとり続けていたので、暇つぶしという感じで「檜図屏

          クライマックスに感動! トーハクで観られる橋本雅邦の《瀟湘八景》

          東京国立博物館(トーハク)に通っていると、いろんな絵師や画家が描いている、共通の画題がいくつかあります。「四季山水図」や「寒山拾得」、「白衣観音」などが代表例ですが、今回noteしたいのは「瀟湘八景(しょうしょうはっけい)」です。 「瀟湘八景(しょうしょうはっけい)」は、トーハクの本館であれば日本人によるものが……東洋館では中国人が描いたものが……時折展示されていますよね。そして今季は、本館の近代絵画の部屋で、主に明治から大正時代に活躍した橋本雅邦さんの《瀟湘八景》が見られ

          クライマックスに感動! トーハクで観られる橋本雅邦の《瀟湘八景》

          ほっこり白描画…トーハクの《理趣経曼荼羅》と《釈教三十六歌仙》

          以前から白い紙に細い墨線でサッサッと人物などが描かれている「白描画」っていいなぁと思っていました。初めてそう感じたのは、東京国立博物館(トーハク)で見た、紫式部や小野小町などが描かれている《為家本の時代不同歌合絵》だったのですが、その後に同館の東洋館で見た《五百羅漢図巻》にもワオッ! となり、白描画が自分の好みにピッタリということが分かって、注目するようになりました。 それで先日の特別展『神護寺』は、ここだけの話ですが(ヒソヒソ……)、国宝の《両界曼荼羅(高雄曼荼羅)》より

          ほっこり白描画…トーハクの《理趣経曼荼羅》と《釈教三十六歌仙》

          トーハク散歩のススメ……自分基準の“美しい”を探しに……

          東京国立博物館(トーハク)ですが……1,000円という破格の入場料で、国宝や重要文化財の指定品を含む、日本トップクラスのお宝を一日見放題ということで、最近ではどの曜日のどの時間帯に行っても、むちゃくちゃに混んでいます(金曜と土曜の18時〜20時の各2時間は除く)。 前回も、そんな混み具合だったので、できるだけ誰からも見向きもされていない、じっくりと見られる展示品を、飛び石のように伝って見ていきました。こうして見ていくと、いつもとは異なるジャンルの展示品を見ていくことにもなり

          トーハク散歩のススメ……自分基準の“美しい”を探しに……

          【画像アーカイブ】弘法大師・空海さんの一生を描いた絵巻物……『高野大師行状図絵』

          東京国立博物館(トーハク)で2024年9月8日まで開催されている『神護寺展』を契機に、改めて空海さんについて調べていました。その時に『弘法大師行状絵詞』という絵巻の存在を知りました。おそらく神護寺展にも展示されていたのだと思いますが、ごく一部しか展示されていないため、あまり記憶にも残らなかったようです。 それで改めて同絵詞の模本の画像データがないかをWebで探してみると、『弘法大師行状絵詞』は見当たりませんでしたが、ColBaseに、トーハク所蔵の『高野大師行状絵巻(模本)

          【画像アーカイブ】弘法大師・空海さんの一生を描いた絵巻物……『高野大師行状図絵』

          トーハク『神護寺展』…2人の天才、空海さんと最澄さんが出会った場所−高雄山寺−

          東京国立博物館(トーハク)では、2024年7月17日から9月8日までの会期で、特別展『神護寺…空海と真言密教のはじまり』が開催されています。そんな神護寺展について、書こう書こうと思いつつ、なかなか手を付けられず、手を付けてからも数週間が経ちますが、ちょこちょこと追記&修正を重ねつつも、あと会期が1週間しかないのにまだ完成に至っていないので、もう「えいやぁ!」とアップすることにしました。そんな感じで今回“も”ダラダラとしたnoteです。 神護寺……関東で生まれ育ったわたしには

          トーハク『神護寺展』…2人の天才、空海さんと最澄さんが出会った場所−高雄山寺−

          江戸時代の絵師が学んだ“西洋画”……@トーハク

          今季の東京国立博物館(トーハク)・本館2階の、「屏風と襖絵(7室)」から「書画の展開―安土桃山~江戸(8-2室)」の部屋の主役は……亜欧堂田善さんです。← ちなみにこれはトーハクが明言しているわけではなく、わたしがそう感じたというだけです。 この7室から8室にかけては、ざっくりといえば安土桃山時代から江戸時代にかけての日本美術を展示している部屋です。今季は、これらの部屋で日本美術が西洋からどのような影響を受けていたのかが垣間見られる展示になっています。 正直、美術品として

          江戸時代の絵師が学んだ“西洋画”……@トーハク

          ヘンテコな形の縄文土器(異形土器)が、千葉県松戸に大集合! 📷撮影可能📷

          松戸市立博物館では、9月14日から11月4日の会期で、企画展『異形土器 縄文時代の不思議なうつわ』が開催されます。 主に東日本(関東以北?)から集めた、縄文時代後期の何に使ったのかよく分からない不思議な形をした、異形土器が展示されるそうです。 全てがヘンテコな形をした縄文土器ばかりが、170点も展示されるということで、行こうと思えば行ける場所ということもあって……行ってみたいなと思っています。 ●会期:令和6年9月14日(土)~11月4日(月・祝) ●休館日:月曜日、なお

          ヘンテコな形の縄文土器(異形土器)が、千葉県松戸に大集合! 📷撮影可能📷

          トーハクの高さ2メートルの河鍋暁斎の大作《地獄極楽図》は、一見の価値あり!

          昨日noteした国宝《線刻蔵王権現》を、もう一度見に行こうと思い、今日は銀座で篠笛を習った後に、家族と別れて東京国立博物館(トーハク)へ寄ってみました。トーハクに着いたのは午後4時過ぎ。見終わって帰路につく人と、これから見に行こうという人たちが同館正門で交錯しています。 もうね……週末にゆっくりと作品を観ようなんて考えてはいけませんね。なにか作品を見ていると、男女を問わず必ず年配の方が横から顔を突き出してきて……先へ急げと言わんばかりに近づいてきます。といっても、その方がい

          トーハクの高さ2メートルの河鍋暁斎の大作《地獄極楽図》は、一見の価値あり!