adams fragrance family

ワークショップデザイナー・フレグランスデザイナー。心のハナレ、大人の自己変容、美しい化…

adams fragrance family

ワークショップデザイナー・フレグランスデザイナー。心のハナレ、大人の自己変容、美しい化学反応をテーマにadams fragrance family主宰。「貴方のスキと貴方のモデレート」創香/「もう一人の素敵な自分発見」名香水モニタリング/「香るあり方」歴史に学ぶサロン秀麗凛華/

マガジン

  • adamsfragrancefamilyのサロンについて

    心のハナレ、大人の自己変容、美しい化学反応。adams fragrance familyについてのNOTEです。サロンで大切にしている「ときめく会話」「目から鱗の刺激」「おだやかな風」「エレガントな尊重」のことなど、折々につづっています。

  • 星座・干支と香水について

    星座や干支と香水を関連付けたNOTEです。

  • 香りの歴史、人物と香りの物語

    歴史に名を残す人物たちと香りの物語

  • 週刊お題note

    • 25本

    みんなでお題を出し合い、週1ペースで書いてみようという試みです! ☆毎週日曜にお題を発表、土曜締め切り。 ☆2000字以内(目安) ☆noteへの投稿であれば表現方法はなんでもOK! ☆#週刊お題noteと#(その週のお題)のハッシュタグを付けてね。Twitterでもシェアしてくれるとなお嬉しい。 ☆誰でも参加可能。お題はオンラインサロン「コルクラボ」のメンバーで考えてます。 ☆できない週があっても自分を責めないこと!

最近の記事

TrueLove 5月7日〜365日の香水

真実とは不変 真実、純粋、深い・・・愛という言葉にはいろいろな形容詞がつく。 結婚の誓いで用いられるのは真実の愛(TRUE LOVE)が一般的なようだ。 19世紀くらいからなのか、政治経済上の理由ではなく”愛情”から結婚相手を選ぶということが始まったと聞いたことがある。そして、愛に基づく結婚の方が政治経済上の結婚に勝るという大衆心理から「真実の愛」という誓いが結婚式で取りざたされるようになったそうだ。 ちなみに、TRUEの言葉のルーツをたどると古代インド・ヨーロッパ語で「固い

    • ロザムンダ 5月6日〜365日の香水

      薔薇の5月 鈴蘭祭のこともありミュゲ(muguet)〜鈴蘭の香水の紹介が続いたけれど、5月は薔薇の季節でもある。 この時期に咲く香料用途のローズセントフォリア種は南仏グラースでは「ローズ・ド・メ」(rose de mai) の名で呼ばれる。メイローズ(may rose)、5月の薔薇という意味だ。 毎年、5月には「バラ」をテーマにイベントを開催している。 その時は、香料用の二大ローズであるダマスクローズとローズセントフォリア、それに加えて多くの人が庭先に咲くものや花屋の薔薇を通

      • "5" 5月5日~365日の香水

        1921年の5月5日、今でも「世界で一番有名な香水」シャネルの五番が(N゜5/chanel)が誕生した。 この香水について、香りに携わる者として私は何を言えばいいのだろう。あまりに多く語るべきことがあり、実に多くがこれまで語られてきた。 調香師、革新性、シャネル自身、そういうことと少し離れて、この香水を考えたい。 奇跡のロングセラーとその危機 100年以上も香水としての命が続くことは稀有だ。 大幅に香りをリニューアルしてその伝説的な名だけを冠するか、あるいは一度途絶え、”現

        • グリーンティ・エコロジー5月4日〜365日の香水

          ティーフレグランス グルマン同様にすっかり定着したティーフレグランス。台湾発の中国茶の香りに特化したブランドもある。 その先駆けになったのが、今日の香水、みどりの日の香水はブルガリ(Bvlgari)のオパフメ(eau parfumee)である。実はラグジュアリーブランドのブルガリが香水を手掛けたのはかなり遅く、第一号にあたるこのオパフメが登場したのは1990年代に入ってからだった。 ブルガリが初の香水のテーマにしたのが「日本の緑茶」だった。これを皮切りに、ブルガリはジャスミン

        TrueLove 5月7日〜365日の香水

        マガジン

        • adamsfragrancefamilyのサロンについて
          14本
        • 星座・干支と香水について
          17本
        • 香りの歴史、人物と香りの物語
          21本
        • 週刊お題note
          25本

        記事

          エメラルド 5月3日~365日の香水

          1921年登場の名香たち 1921年といえば、シャネルの五番(cahnel NO,5)が世に出た年。ほかにも4711からトスカ(TOSCA)や、スペインのミルヒヤ(myrurgia)からマハ(maja)など365日シリーズで紹介した香水も同年のデビューだ。 フランソワ・コティはこの時すでに、ラリックをボトル製造のパートナーに迎え香水商として地位も名誉も獲得していた。 自身のファッションのための香水を創りたいと考えていたシャネルと親しかったコティは、マドモアゼルに香水製造につい

          エメラルド 5月3日~365日の香水

          森の鈴蘭 5月2日〜365日の香水

          muguet des bois/coty/1941~時代背景 昨日に続いて、muguetミュゲ~スズランの香水。 1941年のリリースということはパリはナチスドイツの占領下にあった。 一般市民が屈辱と物資の不足に耐える一方で、いわゆるセレブたちはナチスの司令部が置かれたホテル・リッツのラウンジに出入りが許され、シャンパン片手に談笑もできたいたという。 (この中には、シャネルやコクトーもいた。) muguet des bois/coty/1941~調香師 そのような時代に”森

          森の鈴蘭 5月2日〜365日の香水

          幸福のスズラン 5月1日~365日の香水

          5月1日 今日、5月1日は「スズランの日」としてフランスでは大切な人や好きな人にスズランの花を贈り、相手の幸せを祈るという日だ。 「幸福の帰来」「聖母の涙」などスズランの花言葉は幸せと慈悲に関するものが多い。 香りの良い花として愛されてきたから、香水としても、この日にスズランを贈りあうように、香水をまとう人の幸せをイメージしているものが多いのだと思う。 幸せの概念 英語のHAPPYの語源は古語の「HAP」でこれは偶発性のような原義があり、「運がいいこと」が英語での幸せという

          幸福のスズラン 5月1日~365日の香水

          ミスサイゴン 4月30日~365日の香水

          悪いお父さん ベトナム戦争をテーマに米兵と現地女性との間に生まれた子どもたちのその後を追うドキュメンタリーを見たことがかなり前だけれどある。 支援団体などの尽力で戦後、父親が判明しアメリカに引き取られる子供たちもいた。半分敵国の血を引くとしてホーチミン政権下で虐げられた子どもたちだったという。 今でも覚えているけれど、その中の一人は母親の行方もわからず、ある農家に拾われて確か14〜5歳になっていた。 父親がわかり引き取ってもらえることになった、明日がアメリカへの旅立ちという夜

          ミスサイゴン 4月30日~365日の香水

          メタル 4月29日〜365日の香水

          未来的な御三家 前にも書いたけれど、パコ・ラバンヌ、アンドレ・クレージュ、ピエール・カルダンはデビュー当時にスペースエイジとカテゴライズされ、未来、宇宙時代を思わせるファッションでライジングしていった。 ミニスカートや幾何学模様、これまでファッションに用いられることのなかった素材、中でもパコラバンヌの代名詞といえばメタル。 幼少期にスペイン内線が始まり、父は処刑され残された一家はパリに亡命した。そんなパコ・ラバンヌのキャリアのスタートはバレンシアガへのアクセサリーの提供であっ

          メタル 4月29日〜365日の香水

          夜明け 4月28日〜365日の香水

          夢 なかなか扉が閉まらず上昇しないエレベーター、橋桁が欠損して遥か下に川が覗く吊り橋、把手が高い場所にあって手が届かないクローゼット。やがてエレベーターは一つ上のフロアに着く。薬とスナック菓子の売店。案の定、高い吊り橋から落下する、川の中で死にかけるけれど川岸に辿り着き助けられる。把手には手が届かないけれど、扉の下を持って開けたクローゼット、中身は空だった。 ここ数週間ほどの私の夢のいくつか。 夢の分析 chatgptに分析を頼むと、「次の場所」「足りない何か」「リスクと克

          夜明け 4月28日〜365日の香水

          エゴイスト 4月27日〜365日の香水

          由緒正しいわがまま 「私はわがままですけれど、由緒正しいわがままなんです」聞いていて心地よく、刺激もあった言葉だった。 その人の美意識に基づいて貫きたい我。 わがままにしても由緒正しいということを言えるセンスや自信やユーモアが好きだった。 嫌味を感じなかったのと、独りよがり感もなかった。 私も何かに対して、由緒正しくわがままでありたいと思ったけれど、そう簡単にはいかない。 執着ではなくこだわり、押し付けではなく自己完結、言ってるだけではなく説得力を伴う、裏打ちされたものがあっ

          エゴイスト 4月27日〜365日の香水

          ビバリーヒルズ 4月26日〜365日の香水

          香りのトレンド 車、ファッション、エンタメ、他の多くのものがそうであるように香水にも社会情勢に影響されたトレンドがある。 年代でくくると微妙なズレもあるけれど、それでも香水のトレンドは特に70年代、80年代、90年代、2000年代あたりまでは、特徴を掴みやすい。 2010年代からは多様化ニッチ化が深化する。エンタメと同様で、徒花的なヒットはあっても時代を支配するようなトレンドというのは難しくなった。 2000年代はイメージの若年齢化、kawaii(可愛い)がそのまま世界で通じ

          ビバリーヒルズ 4月26日〜365日の香水

          アッター 4月25日~365日の香水

          ATTAR この言葉がさすものは、中東の地でおそらくは水蒸気蒸留によって抽出された花精油のことのようだ。 蒸留器は中世のイスラム社会で発明されたもの。これにより香りのよい植物からその芳香成分だけを取り出すことに成功し、人と香りの関りは飛躍的に発展した。 ATTRAはペルシア語で香料や香水商を意味する言葉だったらしく、「中東で抽出された香料」を他と差別化する意味でアッター(あるいはアッタール)と命名するようだ。 この地域原産といえばダマスクローズがすぐに想像される。 黒澤路可の

          アッター 4月25日~365日の香水

          自由を謳歌して 4月24日~365日の香水

          希望 率直に言うと”ぎょっとする”絵画の複製に出会ったことがある。 盲目の詩人が竪琴をつま弾いている。竪琴には一本しか弦が残っていない。それが希望だと、言われていると受け止めたのだ。 寓意的な作品で解釈はいろいろあるようだけれど、テートギャラリーにも所蔵のあるワッツの「希望」だ。 (「希望」は同じ構造で2枚描かれ個人蔵とテートギャラリー蔵になっているようだ) この絵のことを過去にNOTEで触れていて、その時の私にとってワッツの希望における最後の弦のように、ゴルティエ(Jean

          自由を謳歌して 4月24日~365日の香水

          アクセント 4月23日〜365日の香水

          アクセントは、目立つ。他と違う趣きの中で異彩を放つ。 白いドレスに赤い靴、バニラアイスのミント、全体に対して何らかの変調をもたらす。 関係性 アクセントに必然的に注目が集まるから、この役割は重要で、そして良くも悪くも際立つ。 白いドレスの赤い靴がアクセントになる理由、 それは赤だからではない、白の中の赤だからだ。 赤いドレスに赤い靴なら、その時は同調、調和をもたらす。 何かがアクセントになるのは他との関係性の中で、なのだ。 バニラアイスのミントは甘さに冷涼感、ミントのアイス

          アクセント 4月23日〜365日の香水

          カラー 4月22日〜365日の香水

          ベネトンの広告 ベネトンの広告はよく物議を醸す、気がする。 記憶に新しいのは宗教上や政治上の対立者同士がキスしてる合成写真の広告、「un hate」(反ヘイト)だろうか。ドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領の時代だったから、10年以上前になるかもしれない。 イスラム指導者アフマド・アッ・タイイブ師とローマ法王のキスのご正社員に際しては、ローマ教皇庁が掲載中止を要請したと記憶している。 ベネトンの広告キャンペーンはこれまでも、人種差別、戦争、環境破壊、難民など様々な世

          カラー 4月22日〜365日の香水