苦しみが苦しみを呼び、穴また穴から抜け出せない状態の苦しみ、まるで溺れている状態を味わい、人は自分のほんとうの小ささを知る。しかし人生って、そんな状態のときこそ本当の美しさや大切なこと、意義深いこと、必要なことを習う。それは人に対する思いやりであり、紛れもなく愛のことだと思った。
良い気持ちでしあわせでいることと、よく生きることは時に重ならない。 誰かの悲しい出来事を他人のものとして線を引き、忘れてしまったほうが、ポジティブに生きていけるかもしれない。でも隣人の痛みを忘れず、記憶を引き受けて生きることは、とても尊いと思うのです。