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ご覧くださってありがとうございます。 日常で感じた事を書きとめております。

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  • 硝子玉の部屋

  • ご機嫌で帰れる

    ありふれた日常で、ご機嫌になれたことを是に…

  • つぶやき

    つぶやきとも言えないです。私の 思うところは、こんなことです。

  • 昔の話

    過去に書いた事や、昔にあった出来事を書いております

  • 徒然に和で長閑

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昔話

昔語り ~迷い猟犬が居た日々~ ※これは全文読めます。 最後まで読んで気に入って頂けたら♡押してください。 気が向いたら投げ銭とか、おひねりの感覚でお願いします。私が張り合い出て、ご機嫌で過ごせます。 昔話  *…**迷子の猟犬が居た日*…* 冬が近づく季節になると、ふと思い出すことがある。優しい”ジョン”と言う名の家族。 …狩猟解禁… 山の広葉樹と、唐松の葉が落ちて 少しだけ見通しが良くなる山林では 文化の日を境に狩猟が解禁される。 枝の隙間から見上げる晩秋の

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      アーク

      • 六月の空

        この街の6月は時々、子供の頃の夏休みのような気配と空を感じさせる 不思議なもので、懐しさとか追憶とか、現状の色々な気持ちがかき混ぜられる ざわつく胸が、少しだけ痛む 沈めておいたものが、撹拌される そして、そんな時にそっと降りだした、柔らかい雨の匂いが心に注がれると、体が布団に溶けるように微睡んでゆく 胸の中の水溜まりのように広がる、蓄積されたあらゆる思いが、カクテルのように変化する 空に手は届かないけれど、過去から未来に繋がっていることを、この街の現在から定点観測す

        • 光を見送る

          珈琲を飲んでいる時、足元にスッと風が触る。スマホを見ている時、視界の端を、小さな光の粒がかすめる。 それはしばらくの間、部屋の中を行ったり来たりした後、窓ガラスをスッと抜けて空へ向かうように見えた。 あぁ、今日がお別れの時ですかと、見送る。 部屋でいつも一緒に過ごす魚達は、 「おかえり!ご飯食べよう」 と、水槽の中から人を見ている。 何年間かを一緒に過ごしたある日、お別れの時が来る。 魚は、水槽の中に肉体を置くと、小さな光になって水槽を抜け出す。そして、それまでずっと

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        記事

          平野の田んぼ

          ふと、代かきや田植えの後の田んぼが見たくて、あえて田園地帯を通るルートを選んで電車に乗った。 棚田の山間部を降りて、上京してから見た関東平野の田んぼに感動したのを思い出す。 広々としたます目の田園風景は、初めて海を見た時と似た驚きと感動があった。 鷺達が餌を食む穏やかな昼さがり 田植え機がなかった頃は、この広さを手植えしたのだとすると、本当に頭が下がる そしてこの広々とした風景の一部になることが、少しこわくなる。つかまる所がない感じ。 日陰もなく、ただ日の下に照ら

          平野の田んぼ

          白い薔薇

          良い匂いがする風が通り抜けた ぼんやりと浮かぶ白薔薇 見えない加減がもどかしいながらも綺麗だった 闇とも光ともつかない 曖昧な花の白 薄い雲の中に浮かぶ月に 地上のそこここにある闇が照らし出される 新緑は濃い黒 風が吹くと月光を受けてうごめく樹影から 白い花弁がはらはらと地に落ちる 歩道に落ちる花の白と アスファルトの灰色 樹影が落とす影の黒 ああ、夜もまた柔らかな光に満ちている 静けさを壊さぬように そっと歩く

          白い薔薇

          皐月の夜

          新緑が美しい季節 青葉越しに見上げる夜空に星は無い それがまた、なんとも綺麗だと佇む歩道 その先の視界の端っこを そぉっと渡って行った猫のシルエットが愛しい 家路を急ぐ人 夜のお出かけする人 こんなに人が居るのに みんな各々に独りなの でも 地球の引力と言う見えない力や 社会的な柵で 無関係ながら関係して繋がっている そんな蜘蛛の糸より細い繋がりに揺らめく 一抹の寂しさ 一縷の希望 なんともちっぽけな自分は 大きな世界を彷徨う迷い人 何一つ罪のない人は この世に

          皐月の夜

          鯉のぼりに思うあれこれ

          私が子供の頃、父は集落でも指折りの高い矢車をたてて、鯉のぼりを揚げた。長い丸太を営林署経由で買って、自分で矢車を付けて、庭先に立てた。そうしている父は、何だかとても嬉しそうだった記憶がある。 貧乏なれど場所はある。祝い事だ、跡取り息子生まれたぞ!景気よく揚げるぞ!みたいな感じかと。 上げ下ろしが面倒だと、祖母が笑っていたような記憶もうっすらよみがえってきた。 戦中、戦後を山村で、祖父と開拓した田畑を残され、小学生にして一家の大黒柱になり、生き抜いてきた父。当時に叶わなか

          鯉のぼりに思うあれこれ

          春の夕暮れ

          塀に夕陽色の花が咲く道 ゆっくりと沈む夕陽の中で出会う 沢山の愛されしペットと主人の方々 夕焼け色に溶け込むシルエット そして笑顔 幸せの余韻のような薔薇色に 残照が雲を淡く染めた

          春の夕暮れ

          桜吹雪はもう少し先に

          今年の桜は短めだと思いつつ、街の桜を見ながら歩く。 氏神様の境内の桜がはらはらと散っていた。拝殿で手を合わせてから、お賽銭箱の方まで舞っていく桜を見ていた。 ひいたおみくじには、『山ざくら』の文字が入っていて、何ともまあ粋な計らいだ。これは桜を見て帰ろうと、しばし佇む。 1枚、2枚とこぼれる花弁を楽しみつつも、もう少し強く風が吹けば、見ごたえのある桜吹雪になるのに、と思った。 『そんなに早く散らなくてもいいじゃないか』 拝殿の方から背中越しに、そう聞こえた気がした。

          桜吹雪はもう少し先に

          道すがら春を楽しむ

          通勤途中も、買い物の途中でも、見ているのは花、生き物、木、空、であることが多いのは、私の日常的な行動だ。どこに住もうと、旅行に行ったとしても、それが通常。だがそれは、個性的でもあると、最近それとなく人から言われた。変わり者とは言いにくかったらしい。 芝桜が咲いた 鉢植えの薔薇が越冬して花を咲かせた 道端に生えたホトケノザに、ピカピカのななほしてんとう達が居た 染井吉野が咲き始めたのとさほど変わらずに梨が開花したのは、違和感。いつもは染井吉野が散る頃に梨の花、のタイミン

          道すがら春を楽しむ

          スクランブル交差点の上の方

          横断歩道の信号待ちをしながら私は、街の季節を感じつつ、空を見上げていることが多い。 そんな時に、周りの人々の会話が耳に入ってくることもある。 男の子とお母さんの会話 ある梅雨の晴れ間の日 「ママ、虹、虹があるよ!」 「どこにあるの?」 「そこ、そこ、上のところ!」 子供の指さす方を見る母親と同じように、周囲の信号の待ち人達が、それぞれ何となく、然り気無さを装い空を見上げるが、虹は無い。 「ママ見て見て、あそこだよ!」 「どこ、どこ?」 子供の声がよく響く。しかし空に

          スクランブル交差点の上の方

          お彼岸なのでおはぎ

          お彼岸なのでおはぎ

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          春の風景

          春の風景

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          子供から聞いた、お腹の中に居たときのお話

          「あのね~、僕がママのお腹の中に居たときね~、一回しんじゃったんだよ~。ね~」 「そ~だよね~」 「それからね~、僕ね~雲の上に行ったんだよ~。それからね~、もう一回雲の中を通ってね~、降りてきたの~。ね~」 「ね~」 と、いきなり始まった、双子さんのカミングアウト。 「そうだったんだ~。なんか大変だったんだね~。それ、覚えてるの?」 「うん、そうだよ~」 「ママにもお話したの?」 「うん、ママがそうだったって言ってた」 「お空から降りてきたの~」 「雲の中

          子供から聞いた、お腹の中に居たときのお話

          落花

          地に臥してなお気高く 実を結ぶことなくして終える花の儚さ 草の上にその身を横たえて微笑む 落花 その美しき終焉を 月と共に見送る夜半