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私の人生の目標を作ってくれた患者さん2

以前にもひとつ、記事を書いた。


皆さんは「愛」を目の当たりにした事があるだろうか。


家族、自分の配偶者、自分の子供…
愛は身近に満ち溢れている事が多い。


ただ、「他者の愛」を目の当たりにする機会が、病院という場所では多い気がする。


(厳しい現実を目の当たりにする機会も多いが)


私が今回書きたかったのは、90代半ばの男性の話。
私のいた病棟は療養病棟なので、ご高齢の患者さんが多いが、男性で90代、更にこの方は認知症の方も多くいる中、会話ができる珍しい方だった。


身寄りはおらず、生活保護を受けてらっしゃり、住所は施設になっていた。


だが、この方は内縁の奥様がいらっしゃる。(籍を入れていない)


コロナが流行し始めてからは、基本面会謝絶だが、私の病院は危篤時やその前兆が見られた際は面会を短時間で許可されている方のみOKとなっていた。


その男性は最初は会話もしていたが、だんだんと衰弱していった。


何回か内縁の奥様が面会に来られる事になった。


男性で認知症も少なく、90代となるとメンタルは本当に強く、気丈に振る舞う患者さんだった。


内縁の奥様は、住所が施設となっており、期限が3ヶ月しかいれない場所だった為、「私の家の住所に移します」と言ってこられた。

(結局それは叶わなかったのだがコンプライアンス的に省略。)


言い方は悪いが、生活保護となると財産は持てない。
なのでこの患者さんは、所持しているお金は保護費のみなのだ。
それも入院していると入院代に当てられる為、お金は持っていない状態に近いはず。


それでも、結婚をしていなくても、そこまで患者さんの事を考えてくれ、行動しようとしてくれた。


でも人間寿命は必ず来るものである。
ついに危篤時寸前での連絡を内縁の奥様にする事となった。


患者さんは言った。内縁の奥様に見守られながら。
「俺、死ぬんかなぁ…」


このタイミングで、内縁の奥様とお会いさせてあげれたのは、今思うと本当に良かったと思う。


この次の日、患者さんは亡くなった。


私は今まで現在の職場で丸6年勤務しているが、この出来事は物凄く心に残ることになった。


私は離婚している。個人的に特に再婚は望んでいない。


だけど。


年齢差がすごくあったって
お金がなくたって
籍を入れていなくたって

人生最後の時、私は誰か愛してくれた人がそばに居てくれるのだろうか。
もしくは、最後の時に一緒にいてあげられる愛した人を作れるだろうか。


私は心底憧れたのだ。その光景に。
本物の愛だと思った。


私には子供が2人いる。
でもこれから先、どういう関係性に変化を遂げていくかはわからない。


子供は完全に家族だが、私は人を愛し愛される事に本当に憧れている。


患者さんに改めて思わされた。
人生悔いのないものにしたい。
最後の時は愛される人に見守られたい。もしくは愛した人の最後に寄り添いたい。


noteを始める寸前まで、私はマッチングアプリを登録したり辞めたりを繰り返していた。


彼氏ができたこともあった。
だが今は自分と次男の事があり、それだけで精一杯なので恋に向けての活動は一切遮断状態である。


もう少し自分が元気になった時、自分の愛する人を見つけられるようにしたい。


ま、子供達は言わずもがな無条件で愛してます💓


自分で望んだ離婚を選んでおいて子供がいるのにそれ贅沢だと、マッチングアプリで会った人に言われたことがある。(じゃあなんで会ってんねんと思った。笑)


そうかなあ。私はその時は「うーん…」と思ったが、やっぱり人生1度きり。自分の悔いのない、でも子供達は優先しながら、自分の人生を生きたい。


それでは皆様今日も良い一日を✨

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