古代ギリシア

アンティークコインマニアックス パート2 〜崩れゆくローマ帝国 セウェルス朝時代〜

さあ、旅の準備はもういいかい?これからコインで歴史を辿る長い冒険が始まるよ。当時の人間はコインに刻んだ図像や文字で何を伝えたかったのだろうね?当然、そこにはひとつひとつ深い意味があって、バックグラウンドとなる歴史や神話が存在するんだ。

それじゃ、早速見てみよう。「アンティークコインマニアックス パート2」では、ローマの帝政中期以降のコインから歴史を見ていく。パート2のシリーズ第1回目にあたる今回

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アンティークコインの世界 〜古代ローマのミステリーコイン〜

図柄表:ガレー船
図柄裏:ローマ軍旗
発行地:ローマ
発行年:168年
額面:デナリウス
材質:銀
直径:20mm
重量:3.32g
分類:RC5236, RSC830, RIC443

五賢帝マルクス・アウレリウスとその共同統治帝ルキウス・ウェルスがアクティウムの海戦の二百周年を記念して発行したデナリウス銀貨。二人の連名で発行されたことが刻印されたラテン語銘文から読み取れる。連名での発行は、かな

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マークの大冒険 「アントニーとの別れ」

***前回までのあらすじ***

元老院派のブルートゥスらを殲滅したアントニウスたちだったが、今度は同じ派閥内での権力闘争がはじまった。カエサルの後継の地位を狙い、元副官アントニウスと大甥オクタウィアヌスの仲が険悪なものとなっていた。

二人の不仲を解消するため、アントニウスはオクタウィアヌスの姉オクタウィアと政略婚することになった。だが、同盟国エジプトの女王クレオパトラに恋したアントニウスは、妻

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塩野七生「日本人へ」 危機を甦生に

文・塩野七生(作家・在イタリア)

 帰国して日本にいると、やはり面白いことに出会う。「桜を見る会」もその一例。参院の予算委員会での田村智子議員の、質問を重ねることでの追及ぶりは見事だった。

 まず、この種の席ではありがちな感情的なところは少しもなく、声も荒らげずに理路整然と追及するところがよい。しかも、首相がそれに答えるやただちに別の角度から球を投げてくる論法に至っては、この人、文章が書けるな

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世界の中央

この海が死ぬことはないだろう 
今以上に大きくなることも
この青さをやめることもないだろう
夜明けとともに
丘を持ち上げてやることを
やめることだってないだろう

これからも細くて黒いディオニュソスの船は
ぶどうの蔓の絡む帆柱を立てて航海し
イルカは飛ぶだろう

どうでもいいことだ
P&O海運だの、オリエント・ライン社だのの煙を吐く船が
あるいはもっと醜悪なものがこのミノアの
遠い海を
時計の真似

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ありがとうございます
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K-135 獅子冠女神胸像(ヘラクレス)

石膏像サイズ: H.60×W.28×D.22cm(原作サイズ)
制作年代  : 古代ローマ時代(原作は紀元前5世紀頃)
収蔵美術館 : ルーブル美術館
出土地・年 : 

この石膏像は、旧来から“女神”の名で呼ばれてきましたがそれは誤りで、正しくは「獅子の皮を被ったヘラクレス」の彫像です。

ヘラクレスは古代ギリシャ神話上の英雄です。ヘラの策略によって狂気に陥ったヘラクレスは、自身の子供たちと妻

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石膏像に興味を持ってくださって、ありがとうございます。
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N-021 円盤投げ全身像(小)

石膏像サイズ: H.41.5×W.23.5×D.13cm(縮小像)
制作年代  : ローマンコピー(原作はB.C.5世紀のブロンズ像)
収蔵美術館 : ローマ美術館・マシモ宮
原作者   : ミュロン(Myron B.C.480-445)

紀元前5世紀頃の古代ギリシャ・エレウテラエ(Eleutherae アッティカ地方北部)で活躍した彫刻家ミュロンの作品で、ディスコボロス(Diskoborus)

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K-151 ホーマー胸像

石膏像サイズ: H.52×W.32.5×D.29cm(原作サイズ)
制作年代  : ローマンコピー(原作は紀元前2世紀頃)
収蔵美術館 : ルーブル美術館
出土地・年 : ローマ

古代ギリシャでも最古の詩人とされるホメロス(Homerus , Homer B.C.800-750年頃の人物と推定されている “ホーマー”は英語読み)の彫像です。紀元前2世紀頃のオリジナル作品のローマンコピーと推定され

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アンティークコインの世界 〜コインと共に神話を追う〜

古代ギリシア・ローマコインには、神話に登場する神々や英雄が描かれている。当時の人々にとって、神話は先祖たち、そして自分たちの出生の秘密を知る大切なものだった。

古代ギリシアの世界観
ギリシアの神は2回ほど人間に反省のチャンスを与えたが、人間は世代が変わると全てを忘れてしまう馬鹿で無脳な者たちとわかったので、愛想を尽かして皆天界に上り接触を避けるようになった。現在は「鉄の時代」と呼ばれる史上最悪な

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アンティークコインの世界 〜ニュースタイルアテナ〜

アテナイが発行したアテナとフクロウを刻む4ドラクマ銀貨は、アンティークコイン収集家の中で最も人気の高いコインのひとつである。ギリシア関連のあらゆる書籍、学校の教科書でも紹介される古代ギリシアを代表するコインだ。だが、一般的に紹介されるアテナイのコインは前5世紀の繁栄期に発行されたタイプで、本当は少しずつデザインを変容させながら前1世紀まで発行されている。今回紹介するコインは、アテナイがローマに造幣

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