精神性の高低はルネサンスとピューリタリズムの妥協の結果であり、これが近代の心の姿勢を決定した。
文化の読書会ノート
ホイジンガ『中世の秋』(堀越孝一訳)第一版緒言 I はげしい生活の基調 II 美しい生活を求める願い
<要旨>
冒頭の本のコンセプト説明は、1919年のホイジンガ自身の次の言葉に凝縮されている。
「この書物は、14,5世紀を、ルネサンスの告知とはみず、中世の終末とみようとする試みである。中世文化は、このとき、その生涯の最後の時を生き、あたかも思うがままにひろがり終えた木のごとく、たわわに実をみのらせた。古い思考の諸形態がはびこり、生きた思想の核に