ガエ・アウレンティの拘りと辛辣さ
今日、今週からトリエンナーレ美術館ではじまったガエ・アウレンティ(1927-2012)の回顧展をみてきた。やっと、アウレンティのことが分かってきたというか、もっと分かろうとする動機を自覚した、という感じだろうか。
走り書きだがメモしておく。
20年ほど前、東京のセレクトショップであるメトロクスの社長、下坪さんとガエ・アウレンティの事務所でインタビューを行った。当時、メトロクスは彼女のデザインした照明器具もイタリアから輸入していたのだ。ヴィンテージのソファも買っていた。そのときの彼女の印象は「怖い人」に尽きる。皮肉や批判の言葉を吐くにまったく躊躇がない(ようにみえた)。
パリのオルセー美術館を手掛けるくらいの有名な建築家であるのは分かるが、こんなにも辛辣だと、こっちの質問のレベルがあまりに低かったのかと案じる。そう思うのが当然でしょう?
後日、イタリアのテレビ番組をたまたま見ていたら、彼女がスタジオで出演していた。そしたら、インタビューアーに対してけんもほろろなのだ。思わず、笑ってしまった。あれが普通なんだ!
変だがほっとした。
でも、苦手意識はずっとあった。だから彼女のデザインしたものが良いと思っても、買おうとは思わなかった。だって、何か引きずるじゃない。しかし、なんと、回顧展をみた直後、ぼくは彼女の照明器具を買おうかと値段をネットで確認したのだ。
これは、大きな進展だ!
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