アトランティス伝説は、オカルティストたちに注目されたり、ナチスに利用されたりしたせいで怪しげなイメージがつきまとうが、アトランティスという国の実在はともかく、本来はこれらとはまったく関係のない話だ。
熱い空気、照りつける太陽、心地よい風、青い海、色鮮やかな花々、たわわに実るおいしそうな果物。これはわたしたちが持つ南国のイメージだ。南国の楽園という言葉があるように、わたしたちはしばしば南国を理想の土地と考える。
フランツ・リストのピアノ曲『エステ荘の噴水』は、リストの晩年の作品で『巡礼の年第3年』の第4曲である。これは『巡礼の年第1年:スイス』や『巡礼の年第2年:イタリア』と比べて演奏される機会の少ない『巡礼の年第3年』のなかでは例外的によく演奏され、耳にすることの多い曲だ。
昔の人は夢を何か不思議な力を持つものだと考えていた。聖書や古代ギリシア・ローマ文学では、夢は予言や神の意志を伝えるものであったし、バビロニアや古代ギリシア、中国など各地で夢解釈や夢占いが行われていた。
ローマ帝政期の作家ルキアノスの『カロン』は、死者を運ぶ冥界の川の渡し守カロンが主人公だ。この、カロンと伝令の神ヘルメスの対話からなる短い対話篇では、普段は冥界に住むカロンの地上見物が語られる。
ルキアノスは紀元後2世紀の作家で、シリアのユーフラテス河畔の町、サモサタで生まれ、エッセイ、演説、手紙、対話篇、物語といったさまざまなスタイルの風刺的な散文作品を書いている。
美しいピンク色のバラの名前にもなっているピエール・ド・ロンサールは、フランスルネサンス期最大の詩人で、フランス近代抒情詩の父と讃えられている。
ガイウス・ウァレリウス・カトゥッルスは紀元前1世紀の詩人で、ヴェローナの裕福な家庭に生まれた。彼は若いときにローマへ出て、キケロが揶揄をこめてhoi neoteroi 「若者たち」やnovi poetae 「新詩人たち」と呼んだ詩人たちのグループに参加した。
プラトンの対話篇にしばしば現れるミュートス(物語)は、かつてはプラトン研究においてあまり重要視されなかったものであるが、近年の研究により、プラトンの哲学において重要な役割を果たしているとみなされるようになった。
古代ギリシアの哲学者プラトンの著作には、しばしばミュートスと呼ばれる物語が現れる。キケロの「スキピオの夢」のモデルになった『国家』の末尾に置かれた「エルのミュートス」もその一つだ。
古代末期の新プラトン主義者マクロビウスは、おそらくアフリカの生まれであると考えられているが、彼の生涯についてはあまり分かっていない。
ピュタゴラス派の人々は、宇宙の火の周りを天体が回っていると信じていた。そして、天体は動くときに音を発するが、各天体は違った速度で動くためそれぞれ違った音を発し、それらが調和して人間の耳には聞こえない音楽をつくりだしていると考えた。
夢の門 ホメロスの『オデュッセイア』第19巻には、夢について興味深い記述がみられる。
夢の神 古代ギリシア・ローマ文学では、夢はしばしば擬人化して表現され、神々のうちの一人であるとされる。