テクノロジーとテクネー
新しい問題について考えるとき、問いの対象と同じくらいに問いを立てた動機が気になる。問題意識といってもよい。今日考えるのはいわゆる技術論についてなのだが、私としては「職業知識人はテクニテースだとこの前(ジャック・ルゴフの本を読んだ時に)考えたけれど、そもそもテクネーが何なのかうまく説明できないな」というくらいの気持ちでこの問いを始める。
今回読んだのはマルティン・ハイデガー 著、森一郎 編訳『技術とは何だろうか』(講談社学術文庫)。ハイデガーが技術について語る時、その問題意識は