【本】ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」。ある家族の一日とその十年後を描く。素晴らしい、完璧な小説だと思う。移り変わる自然、人々の繊細な感情。時間が無慈悲に押し流す、二度と現れない日常の瞬間。ウルフはその瞬間を言葉によって永遠に刻みつけるばかりでなく、過ぎ去る時間の儚さも美しく描く。