田中美帆|『高雄港の娘』春秋社10/31発売

台湾ルポライター|翻訳家|在住11年|勝手口から見た台湾を発信|stand.fm + …

田中美帆|『高雄港の娘』春秋社10/31発売

台湾ルポライター|翻訳家|在住11年|勝手口から見た台湾を発信|stand.fm + note 台湾ひとり研究室|Yahoo!ニュースエキスパートオーサー|編集者→40歳で留学→国際結婚→台湾師範大学台湾史研究所修士

マガジン

  • 台湾書籍、翻訳中!

    台湾書籍の翻訳者が毎週月曜日に、作品情報から翻訳の進捗、翻訳出版の裏側まで、幅広くお伝えしていきます。台湾旅行に行ったことのある方から翻訳や書くことに興味のある方にも楽しんでいただける内容を目指します。なお、購読料による収益は、取材費や刊行後の告知活動に使わせていただく予定です。

  • 台湾ひとり研究室:映像編

    台湾ドキュメンタリー映画を中心に、中華圏の映画やドラマについての記事をお届けしています。

  • 台湾ひとり研究室:本屋編

    台湾の本のこと、本屋のことをご紹介するコーナーです。

  • 台湾ひとり研究室:台所編

    市場やレシピ、食材など、台湾におけるごはん周りを軸に、わが家の義母がつくる料理のレシピとよもやま話も含めて、ご紹介します。

  • 台湾ひとり研究室:取材メモ

    各マガジンには入らないけれども、台湾ルポライターとして見聞きした取材メモをお届けします。

ウィジェット

最近の記事

  • 固定された記事

台湾ひとり研究室:翻訳編「#01台湾の時代小説《大港的女兒》を翻訳することになりました。」

こんにちは。台湾ルポライターの田中美帆です…と表看板に「ルポライター」を掲げる身ですが、その実、フリーランスでいろいろな種類のお仕事をいただきます。そしてこのたび、台湾の時代小説《大港的女兒》の日本語訳を担当することになりました。文芸作品の出版翻訳を1冊丸ごと行うのは初めてです。お話をいただいた時には(えっ!?私?)と思いましたが、できるかどうかよりも、ぜひ!という答えが先に立っていました。 本書は、台湾の作家である陳柔縉(チェン・ロウジン)さんという方が、初めて手掛けられ

    • 台湾ひとり研究室:翻訳編「#58 ご購入いただく準備、着々と進んでいます!」

      再校ゲラの確認作業。 最終の原稿チェックがそろそろ終わります。この記事が公開される頃には、戻し終わって乾杯できているといいなと思っているのですが、今いまでは、終わっていません。 読み直せば読み直すほど、 (あー、この一文、あんまりうまく流れていないな) (これは、こっちの表現がいいな) 気になるところが出てきて、遠い目になります。それをひとつずつ、検討して決めていく。初校でも読んだはずなのに、まるで終わらないモグラ叩きです。 昔、編集の大先輩と話していたんですが、「

      • 台湾ひとり研究室:翻訳編「#57タイトルと定価が決定!&ゲラを読んでコメントくださる書店員の方を大募集します!」

        タイトル、価格決定! 「発売は10月下旬、2750円です。タイトルも高雄港の娘でいきます」

        • 台湾ひとり研究室:映像編「顏蘭權監督《種土》が投げかける希望の行方。」

            国破れて山河あり   城春にして 草木深し 2024年9月20日から劇場公開される台湾映画《種土》は、中国の詩人・杜甫が書いた「春望」という名の漢詩のようだった。 1本の映画が、観た人の心を大きく揺さぶり、その人生を突き動かすことがある。本作は、そんな希望に満ちた阿仁の顔から始まった。阿仁は、2004年に公開された台湾のドキュメンタリー映画《無米樂》(英文タイトル「Let it be」。日本未公開)を観て、新竹サイエンスパークに勤めるエンジニアの職を辞し、41歳で農業

        • 固定された記事

        台湾ひとり研究室:翻訳編「#01台湾の時代小説《大港的女兒》を翻訳することになりました。」

        マガジン

        • 台湾書籍、翻訳中!
          初月無料 ¥500 / 月
        • 台湾ひとり研究室:映像編
          30本
        • 台湾ひとり研究室:本屋編
          24本
        • 台湾ひとり研究室:台所編
          7本
        • 台湾ひとり研究室:取材メモ
          26本
        • 台湾ひとり研究室:貓咪編
          3本

        記事

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#56訳者あとがきのその後の七転八倒とマガジンの終わり方を考えた話。」

          ちょうど1年前…とは、アラフィフ 以上の方はご存じ、爆発的にヒットした1曲の最初にもあったフレーズですが、このnoteで定期購読のできる有料マガジンを始めたのも例の曲同様、1年前のことでした。以来、50回を超えて翻訳書制作の裏側をお届けしてきました。 書籍のほうは修正後の「再校」と呼ばれるゲラが組み上がり、下旬に編集さんに確認を終えたものを渡すことになっています。事前に伺ったところでは、9月に行われる社内会議でタイトルや定価が決まるとのこと。いよいよ、本格的に印刷が近くなり

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#56訳者あとがきのその後の七転八倒とマガジンの終わり方を考えた話。」

          台湾ひとり研究室:映像編「徐漢強監督《鬼才之道》に見るコメディホラーの最高峰。」

          映画のジャンルとしては「コメディホラー」というらしい。「らしい」というのは、私自身が映画の専門家でもなければ単なる観客の一人に過ぎないから。画面としてはホラーなんだけども、内容は全くコメディで、四六時中、笑っていた。時に笑い泣きするほどに。 今回観た《鬼才之道》、「Dead Talents Society」という英題のついた本作は、今月7日に台湾で、15日には香港マカオ、来月にはマレーシアで劇場公開する1本だ。直訳すれば、死後の社会、向こうの社会、といったところだけれど、そ

          台湾ひとり研究室:映像編「徐漢強監督《鬼才之道》に見るコメディホラーの最高峰。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#55note定期購読マガジン収益の使い途について。」

          まず前回、刊行後の施策として、一時帰国で関係各所訪問、オリジナルパンフ作成、Instagram発信という3本柱をお伝えしました。とにかく私のできる限りをやってみよう、と考えています。今回は、何はともあれ、マガジンの収益状況のご報告と、その収益をどうしようと考えているかについて皆さんにお伝えします。 改めて購読御礼と収益の現状

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#55note定期購読マガジン収益の使い途について。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#54作業の現在地と刊行後にやる具体的な施策を3つ、考えてみました。」

          前回まで3回、リベンジ準備シリーズと題して作品のあらすじ、舞台、魅力を再考してきました。この間にも並行して本の制作は着々と進んでいました。今回は具体的な作業状況のご報告と今後の動きについてシェアしていきます。最後までお付き合いくださいませ。 初校ゲラを戻しました! まずは今の作業状況ですが、初校ゲラを戻しました!……といっても本の制作工程をご存じない方のために専門用語のご説明から。

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#54作業の現在地と刊行後にやる具体的な施策を3つ、考えてみました。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#53作品の魅力についてどう説明するかもう一度じっくり考えてみました。」

          今回も引き続き、近藤弥生子さんのVoicyでうまく回答できなかった、という反省から次に向けて準備する、七転び八起き、転んだことを題材にしようシリーズの第3弾、今回は作品の魅力を掘り下げていこうと思います。 先の反省として、こんなふうに書いていました。 では、改めて本作の魅力について以下、言語化を試みてみましょう。 訳者の考える本作の魅力

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#53作品の魅力についてどう説明するかもう一度じっくり考えてみました。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#52作品の舞台をどう説明するかもう一度じっくり考えてみました。」

          先日お邪魔した弥生子さんのVoicyでうまく回答できなかった、という反省から次に向けた準備をしてしまおう、という七転び八起き、転んでもそれを題材にして考えてみよう、というシリーズとして前回はあらすじを再考しましたが、今回は舞台設定の言語化を試みてみます。 まず、反省の回で書いたことを、もう一度掲載しますね。 「語れる」「説明できる」ということのためにはその材料が揃っていてはじめてできる行為です。その意味では、まず1930年代についての史料を探し出して読んでみました。 1

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#52作品の舞台をどう説明するかもう一度じっくり考えてみました。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#51あらすじをどこまで説明するか、もう一度じっくり考えてみました。」

          自分の準備不足を痛感し、その課題を洗い出した前回に続いて、具体的に言語化の準備をしていきます。おさらいとして前回、課題として感じた点を再掲します。 1)作品概要 2)舞台設定 3)作品の魅力 このうち今回は「作品概要」について考えていこうと思います。 作品概要をさらに因数分解

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#51あらすじをどこまで説明するか、もう一度じっくり考えてみました。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#50Voicyゲスト出演。アレレ?うまくできないぞ…で気づいたこと」

          近藤弥生子さんのVoicyに出演しました。 今月初旬。台湾在住ライターの片倉真理さん、近藤弥生子さんとお目にかかる機会があり、原稿を納品したばかりの私に弥生子さんから「美帆さん、よかったらVoicyで話しませんか」と声をかけていただきました。ありがたや……感謝しきりです。 これまでも何度か弥生子さんのVoicyにはお邪魔していて、いろいろとお話ししています。何度も読み直しては書き直せる文章と違って、声で何かを伝える、というのは書き直しやストップができない。それはわかってい

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#50Voicyゲスト出演。アレレ?うまくできないぞ…で気づいたこと」

          台湾ひとり研究室:映像編「李幼喬監督《導演你有病》に見る台湾のユーモアセンスの背景にあるもの」

          2024年9月6日から台湾で公開予定の李幼喬監督《導演你有病》の試写会に参加してきました。会場になったのは、台北101に近い松仁威秀MUVIE CINEMAS。日頃あんまり行かないエリアなので遠回りしてしまい、ギリギリに入ると大きな会場は8割近く埋まっていて関心の高さが伺えた。 「うまくいけば次は本格的に映画を撮らせる」という出資者の下、製作費10万元(50万円)という超低予算で始まった映像撮影は、夜間にライブ配信しながら廃墟で行われることになった。ところが撮影が終盤を迎え

          台湾ひとり研究室:映像編「李幼喬監督《導演你有病》に見る台湾のユーモアセンスの背景にあるもの」

          台湾ひとり研究室:本屋編「近藤弥生子著『心を守りチーム力を高めるEQリーダーシップ』に見る異文化スキーマの取り入れ方。」

          これって異文化理解のプロセスを語った本だなあ、とちょっと違った視点で読み終えたのは、今年5月に刊行された『心を守りチーム力を高めるEQリーダーシップ』(日経BP)である。 著者は近藤弥生子さん。2019年にYahoo!ニュース特集でオードリー・タン(唐鳳)さんを取材した記事が大いに読まれ、今や取材執筆に編集を含めると年に1冊以上を刊行、という驚異的なペースで出版を続ける台湾在住のノンフィクションライターだ。プロフィールに取材のカバー範囲を「オードリー・タンからカルチャー界隈

          台湾ひとり研究室:本屋編「近藤弥生子著『心を守りチーム力を高めるEQリーダーシップ』に見る異文化スキーマの取り入れ方。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#49納品後の作業あれこれとルビの話。」

          訳稿を出した後の日々 前回の投稿で訳稿を出した、とご報告しました。その後、略歴とあとがきと、一通りこちらから出すべきものを出して、今は編集さんとアレをどうする、コレはどうしようか、といった各方面での詰めを行い、直しの指摘などなどもらい……という段階です。 この10日ほどは、入稿作業を優先させてできていなかった、作品上には出てきていない項目について、図書館や書店をハシゴして確認する、という作業で終わりました。 最近の台北は、午前中は厳しい日差しが照り付け、昼過ぎから雲が出

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#49納品後の作業あれこれとルビの話。」

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#48ついに、訳稿を納品しました。」

          ついに、納品。 先ほど、編集さんに原稿と資料を送りました。本当は先月末に送る予定だったのですが、最後の最後で思いついたことがありまして、その作業ついでに印字して読み直したら……

          台湾ひとり研究室:翻訳編「#48ついに、訳稿を納品しました。」