若月房恵

自分の言葉で、イエス・キリストと暮らす現実について書きたいと思っている、ただの本の虫な…

若月房恵

自分の言葉で、イエス・キリストと暮らす現実について書きたいと思っている、ただの本の虫なクリスチャン。海辺に住んでいる信州マニア。

マガジン

  • キリストと生きる日常について (散文)

    ただイエス・キリストと生きているわたしの日々を、誠実に、飾ることなく、じぶんの言葉で書くことが出来たなら。

  • お寺の国のクリスチャン (小説)

    留学先のアメリカでイエスキリストに出会い、人生を変えられてしまった真木さんは、じつは信州の旧家の跡取りだった。故郷で彼を待ちかまえている、封建的な家制度から逃亡すること二十年。ついに帰国を余儀なくされた真木さんは、まわりからの冷たい視線に曝されながらも、苦しみながらキリストに従う道を選んだ。じぶんの屋敷を伝道所として開放した真木さんと、その教会のひとびとについての一連の連作小説。ふふふ。

  • 本の虫12カ月

    2024年、今年こそは読んだ本をぜんぶ記録する(たぶん)

  • 恋に落ちれば (短編集)

    キリストと恋に落ちれば、というテーマの短編集。

  • 日本語訳

    日本語に訳したメッセージなど

最近の記事

  • 固定された記事

若い友人への手紙

 生きていたくない、というのね。お気持ち、分かります。分からないでしょ、と思うかもしれないけど。  あなたとは幾つ年が違うのかな、一回りくらいかな? 初めて会ったときのこと、いまでも覚えてます。あなたは可愛い小学生だった。お母さんに連れられて、集会に来た日のこと。まるでおとなしいふうに見えて、反抗精神にあふれてた。  ええ、分かっていましたとも。あなたはちょっとずつ、わたしを試した。こんなことしても、受け入れてもらえるかなって。規則々々の堅苦しいのは、わたしも大嫌い。

    • 教会通訳の告白

       まだはたちにもならぬころ、必要にかられて、見様見真似ではじめた通訳。さいしょは顔を覆いたくなるような、惨憺たる出来だった。だれかに教えてもらったこともなく、ただ米原万里の本を先生に、手さぐりでやってきた、そろそろ「魔女の1ダース」  じぶんが信じている聖書の教えを、日本語に訳しだすという、とっても特殊で、ちいさな世界しか知らない、しろうと教会通訳の、とっても狭い経験のはなし。   *    通訳をしていると、どうしても暗記しなくてはいけない聖句というのがあって、使

      • マゼンダのようふく

         本を入稿した日は、ホームスクーリングを休んで、ふたりともだらだらしていた。だらだらしながらもわたしは、藤本和子の「ペルーからきた私の娘」を読みおえた。でもそれで頭が茫然としてしまい、もっとだらだらになった。  なにかをするには、ソファでだらだらする時間がたっぷり必要だ、とふたりのひとが同じことを言っていた。ナタリア・ギンズブルグと、たしか藤本和子。かれらの靴紐を結ぶこともできないわたしだけれど、まあ、おんなじ体質のひとがふたりも、とうれしかった。    夕がたになって

        • 苦しみと祝福の混ぜもの

             あのころアラバマには、たびたび聖霊が降った。濃霧のように、キリストにつつまれた礼拝は、あの教会のひとたちに、フランキンセンスの匂いのような、目にはみえない香りをつけた。地層みたいに、かさなって、かれらに染み込んだ。  ひとりひとりを見れば、その人生や性格に、いろいろ難はあったけれど、共同体をつつみこむように、ふしぎな祝福が、あの赤土の丘のうえに、垂れこめていた。 『天から畏れがあふれだし 主の雰囲気が染みこんで わたしを深く 洗い浄める 祝福と苦しみの混ぜものを

        • 固定された記事

        若い友人への手紙

        マガジン

        • キリストと生きる日常について (散文)
          77本
        • お寺の国のクリスチャン (小説)
          37本
        • 本の虫12カ月
          8本
        • 恋に落ちれば (短編集)
          12本
        • 日本語訳
          12本
        • 信州マニア
          13本

        記事

          わたしの誕生日に、牧師からいただいたタンブラー。わたしの本のタイトル、 Fall in love with Jesus と彫ってある。色味も、表紙にすこし似てる。こないだ前作を「つたない」と書いてしまったので、彼の名誉挽回に……。本のオリジナルグッズみたいで、とってもうれしい。

          わたしの誕生日に、牧師からいただいたタンブラー。わたしの本のタイトル、 Fall in love with Jesus と彫ってある。色味も、表紙にすこし似てる。こないだ前作を「つたない」と書いてしまったので、彼の名誉挽回に……。本のオリジナルグッズみたいで、とってもうれしい。

          理不尽なこと

           一年まえのこと。  礼拝のおわりに、義母とわたしをよびとめて、牧師がはずかしそうに、誕生日プレゼント、といって、包みをさしだした。  夏の終わりにうまれた母娘は、そんなご丁寧に、と手をふった。けれども牧師が、過剰におもえるほどに、いや、ほんとうに、あげるのが恥ずかしいんだけれど、もうしわけないんだけど、と謙遜しつづけるので、こちらが申し訳なくなって、いえいえ、うれしいですよ、と明るい声をだして、受けとることにした。  しろいマグカップだった。  「いやあ、なんかAm

          理不尽なこと

          本の虫12ヶ月 8月

          月の初めはハイペースだったのに、 後半はほぼ読んでない。 これからどうなるかなあ。

          本の虫12ヶ月 8月

          からっぽ

           もはや胃のなかには、なにも残っていない。 (という書き出しを思いついて、なんと無駄に壮大な、と愉しくなる)  なぜだかわからないけど、二日前から、わたしと息子はとつぜん吐くようになった。伝染るわけでもないらしく、ほかの家族は無事でいる。さいしょはちょっと、つわりか、と疑った。けれどつわりなら、息子まで罹るはずはなく、これは本の悪阻だろう、と思っている。  胃もおなかも、からっぽです。  本を作るのは三度目だが、いつも目に見えない妨害が入る。いままでは扁桃腺がやら

          日々、死ぬこと

           猛暑お見舞もうしあげます。  太陽は地上を焼くことをゆるされた……という聖書の一節が、あたまに木霊している夏、ふたたび、です。去年も暑かったから、今年は暑いねえ、とも言えない。みなさま、ご無事でいらっしゃいますか。  なにも書けないなあ、と思って、なにか下書きに眠っていないかしら、と探していたら、下のエッセイが見つかりました。自殺願望と勘違いされたら困るな、と思って、投稿するのをためらっていたらしいのです。  でも、そういえば、きょうの牧師の説教も、おなじテーマだっ

          日々、死ぬこと

          ジェーン・オースティンはお好き?

          *  ジェーン・オースティンはお好きですか? どのくらいお好きですか? プライドと偏見の映画を見た? あら、そう、本はお読みになった?   え、長ったらしすぎるって? たしかにそうね…… あれにはね、コツがあるんです。  まずは映画かドラマを見るんです。それから原作を読みなおすの。そうすればエンパイアドレスにカントリーハウスに、ブロンドやブルネットの女の子たちが頭に浮かんでくるでしょ。そしたらあの冗長さも、あまり苦にはならなくなりますわ。  *  なにをきっかけ

          ジェーン・オースティンはお好き?

          幻を書き記せ ⑤ スティーヴン・L・シェリー (日本語訳) 完

          アメリカ、アラバマ州にある New Hope Revival Ministries の スティーヴン・シェリー牧師が 1990年代に出版した手記です。 五回目になる今回で、 手記のなかの自伝部分は 最終回を迎えます。 この手記が書かれてから、 もう三十年が経ちます。 その後シェリー牧師は、 ステイシー夫人と結婚し、 四人の子どもたちに恵まれ、 つい最近、初孫が誕生しました。 わたしの母が、 エルサレムに住む姉妹の紹介で この教会に出会ったのは、 2005年のことでし

          幻を書き記せ ⑤ スティーヴン・L・シェリー (日本語訳) 完

          本の虫12ヶ月 7月

          ↓6月のぶん

          本の虫12ヶ月 7月

          「アメリカを支配する女」 ウィリアム・ブランハムの予言 (日本語訳)

          アメリカの選挙戦が、 どんどんドラマチックになってきて、 この予言を思い出すよねえ、 と牧師と話していました。 いっそのこと、訳してみようかな、 と軽々しく言ってみたものの、 思ったよりも長くって、 ひいひい言いながら訳しました。 わたしの訳はあやふやなので、 疑問におもわれる部分がありましたら、 どうか原文をご覧ください。    【以下は、ウィリアム・ブランハム(1909-1965)の説教から引用した言葉に、日本語訳をほどこしたものです】 1960年7月16日 オレゴン

          「アメリカを支配する女」 ウィリアム・ブランハムの予言 (日本語訳)

          まなざしを重ねる

           まなざしを重ねる。そんなことを、考えている。キリストと、まなざしをひとつにすること。  「イエスさま、ついにあなたと、恋に落ちてしまったかもしれません。でもわたしは、なにをして生きていったらいいんでしょう?」  そんなふうに問いながら、生活をしていた。この日常のなかで、わたしはどうやったら、あなたに愛を示せるんでしょう。  「こころを尽くし、思いを尽くして、あなたの神である、主を愛しなさい」  「あなたの近くにいるひとを、あなた自身のように、愛しなさい」  ふた

          まなざしを重ねる

          神様からのラブレター ウィリアム・ブランハムの説教より (日本語訳)

           毎週木曜日の夜、オンライン聖書講座の通訳をしています。そこで使う説教の引用を、いつも前もって訳すようにしていて、その訳文が貯まっているので、ここで公開してみようとおもいます。  いつも開始15分前に、牧師がMessengerで送りつけてくる文章を、やっつけで訳しているので、いろいろお察しください。  以下は、William Branham (1909-1965、アメリカ) の説教からの引用です。  *  そういう気分になったから、救われるっていうものじゃないんです。

          神様からのラブレター ウィリアム・ブランハムの説教より (日本語訳)

          Matsumoto mania

           住んでもないのに、ほぼ毎日、市民タイムスのWEB版をチェックしている、なぞのまつもとマニアが、ただ愛を語る、なぞの記事。8回めの松本旅行を記念して。 信濃毎日新聞  ホテルのロビーで読む。読めなかったら、買って帰る。市民タイムスも読めたら、尚良い。知りもしないおばあちゃんのお悔やみ欄を読む。新聞にお悔やみ欄があることが、わたしにとって新鮮である。  【中信地方】「地元自治体、国道19号の拡幅を要請」  あー、ぜったい、さっさとやった方がいい。   テレビ松本

          Matsumoto mania