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諸悪と悲劇の根源=「奪う文化」と「負の連鎖」に立ち向かう

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人が奪う理由は、飢餓や喪失感に根差す本能のため。そして奪われた者は、恨みの矛先を奪った者、または他者に向ける。その繰り返しが、恩(pay)ではなく苦(pain)を送る(forwa… もっと読む
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2022年7月の記事一覧

千葉雅也の炎上から考える「知識のあるバカ」の作り方

千葉雅也の炎上から考える「知識のあるバカ」の作り方

新進気鋭の若手思想家、千葉雅也氏が大炎上している。

ただし筆者の場合、「炎上している」などと他人事のように書くのは不適切かもしれない。千葉雅也氏が炎上したのは紛れもなく筆者のツイートが切っ掛けだからだ。

7月6日の昼過ぎ、千葉雅也氏は「サイゼリヤの注文方式が気に食わない」旨をTwitterにて連続投稿する。千葉氏によれば、現在のサイゼリヤの注文方式は「旧共産圏的な情緒」すら漂う「非人間的な情報

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なぜそれがハラスメントではないのか。平等うたう巨大企業にも「内なる優生思想」裁判で表面化

なぜそれがハラスメントではないのか。平等うたう巨大企業にも「内なる優生思想」裁判で表面化

「障害者はいなくなればいい。周囲の負担になり、不幸を作るだけだ」

2016年7月26日に起きた神奈川県相模原市の障害者施設殺傷事件で、実行犯の植松聖死刑囚が強硬に繰り返した。この主張に被害者家族は刑事裁判を通して強く反論。「社会にメッセージを送りたい」という家族は次々現れた。

裁判では死刑判決が下り、植松死刑囚は社会的制裁を受けるべくして受けたものの、判決文では施設運営の問題、ヘイト犯罪として

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CO2削減・現代社会にはびこる有害な毒

突然ですが地球環境のために人類は滅びた方がいいと思いますか?私はそうは思いません。理由は単純。まず、自分が死にたくないし、周りの人にも死んで欲しくないからです。

仮に人類が滅びた方がいいと思っていたら、そのように思い続けながら何となく生きていくよりは、スッパリと自分が死ぬか生きるかを決めるでしょう。中途半端に人類滅びろ、と思いながら生きていくのは私ならごめんですね。反出生主義になったりテロリスト

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目の前で絶滅する時、何が出来るかの一考察

目の前で絶滅する時、何が出来るかの一考察

“絶滅”は身近な存在になった現在は第6の大量絶滅の時代に突入しているんだそうです。今の人間が引き起こしている大量絶滅は、数億年前の生物種全体の90-95%が絶滅した史上最悪の大量絶滅イベント、ペルム紀のP-T境界の時の6倍のスピードで絶滅が進んでいるのだとか。
実感がわかない規模の話ですが、それだけ多くの生き物が絶滅に瀕している、もしくは絶滅していっているということでしょう。

最近日本で絶滅した

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我は求め訴えたり(三年ぶり二回目)

我は求め訴えたり(三年ぶり二回目)

まさか再びこのタイトルで記事を書く日が来るとは思わなかった。
勘弁してくれ。

2022/07/17
TLにこんなツイートが流れてきた。

https://twitter.com/cat_hasehase/status/1548262780369006592?s=21&t=S2kciwIOV5TstLJnpK9_Ng

物書きの端くれとして見過ごすわけにはいかず
「わぁーこんな無秩序な世界あるんだ

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社会的排除

社会的排除

独紙
「日本の多くの人は、実は集団社会のためになる営みのみに関心があり、社会的な議論、マイノリティなどには関心がない。そのため、人と違ったり、成功できなかったり、ルールやヒエラルキーに適応できない人はこのシステムのなかでは急速に、かなり孤独な状態に陥ってしまう。
そして、政治もこの問題の解決のためにほとんど動いていない。自民党が率いる与党は伝統的に、社会問題や分断をほとんど気にかけていない。そのた

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読み放題対象「なぜ“良識”ある知識人たちは“あべしね”にとりつかれたのか」

読み放題対象「なぜ“良識”ある知識人たちは“あべしね”にとりつかれたのか」

さすがにそれはないんじゃない?

安倍晋三氏の非業の死をうけて多くの人たちが語り始めた。

「なぜ彼らは“アベしね”など、『死すべきもの』として、執拗に安倍というキャラクターを毀損し続けたか」についてである。その前近代的な怨念力はなになのか――そして私達が彼らの行為に「本質的なおぞましさ」を感じる理由とはなにか。――あなたのモヤモヤをすっきり解明するニワカちゃんです。

彼らはまるで前近代的な呪術

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邪教集団の勧誘に、御用心。全国あちこちで、心の隙間を狙っている。声を掛けられたら、無視して、その場を立ち去るが懸命。

邪教集団の勧誘に、御用心。全国あちこちで、心の隙間を狙っている。声を掛けられたら、無視して、その場を立ち去るが懸命。

<心の隙間を狙う邪教集団>

 取材先の公園などで、二人組の年配女性たちが近寄ってくる。「こんにちは。何処か痛いところがありませんか?痛いところを治してあげますよ!」と言ってくる。如何にも怪しいオーラが漂っている。身なりも小綺麗には見えず、口調だけは穏やかさを含んでいる。

 背後から近寄ってきた一人へ「何の御用ですか?仕事中ですが。」と少々キツめの言い方で遮断する。そうすると「あ、失礼しました。

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白饅頭日誌:7月14日「批判ぎらい」

白饅頭日誌:7月14日「批判ぎらい」

 昨日リリースした記事「あなたの《批判》』と、かれらの〈批判〉」は、多くの人から読まれ、いまも多くの反響が寄せられている。私のもとに寄せられたいくつもの声を見ていると、やがてひとつの疑問が浮上してきた。

「ではなぜ、若者たちが『批判ぎらい』になってしまったのか?」である。
 

結果を出させない、出した結果を押しつぶすのをやめろって言ってるんだ

結果を出させない、出した結果を押しつぶすのをやめろって言ってるんだ

男女格差の話の際に「女性だって結果を出せばだれも文句を言わないんだから結果を出せ」ということを書いている人がいて(もちろん男性で)、「そこ!そういう背景や状況を全く理解していない『平等意識』が構造の中でより格差を助長してるんだよ!!!」と叫んでしまった。

ややこしいんだけど、女性は結果を出せないような社会になっている。
賃金も低い。それに女というだけで軽くバカにしている人たちが山ほどいる。山ほど

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悪意に対抗するのって無理ゲーだよね。

悪意に対抗するのって無理ゲーだよね。

電車に乗ってたり、信号待ちしてる時にいつも思います。「死なない確率をなるべく上げよう」って。いわゆる「かもしれない運転」的なリスクヘッジ。電車だとおかしな挙動の人はいないか注意し、信号待ちなら車が突っ込んできた時に致命傷を負わないよう障害物が守ってくれる位置に立ちます。

ただ、こういう心構えでいたとしても、本当の悪意に対抗するのって不可能に近いんですよ。こちらで出来るのは「悪意に遭遇しないことを

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いい加減、「敵を作って自己正当化」の手法は止めませんか?

いい加減、「敵を作って自己正当化」の手法は止めませんか?

なかなか小説が進みません。
原因は分かっています。
明治編の西南戦争における「別働第三旅団」の実態の特定が複雑過ぎて、まだ登場人物を動かせないから(・_・;)

現在メイン史料として使っているのが「征西戦記稿」という西南戦争の史料なのですけれど、基本的に「オール漢語調」。
例えば、2/19の抜粋記録は、こんな感じです。

これでも抜粋記録なので、抜粋記録から別働第三旅団(警察官だけで編成された部隊

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競争社会という「呪い」が無視、無関心を生む

この記事にも「努力」という言葉が出てくる。竹中平蔵氏が新著でも語っているらしいキーワード。竹中氏がこれまでに日本に染み込ませた「呪い」が、日本中で孤独を生んでいる。
もう、この妙に説得力のある、それだけに強力な「呪い」を解除すべき時がきているように思う。
https://t.co/T1jMWW0YK6

竹中氏は大臣になる前から「この世は競争社会、努力しないもの、勉強しないものは落伍し、置いていか

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