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学びて習う、学びて富む ―悠久の賢者たちとの終わりなき対話―

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机を挟んで賢者と交わす一回の対話は、 一ヶ月かけて本を読むのと同じ価値がある。  ――古代中国の格言   文明開化の時代、福沢諭吉は世界人の素養たる実学の重要性を説き「学びて富… もっと読む
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2023年10月の記事一覧

情報元の取捨選択について

あんまり海外メディアを賛美したくはないのだが・・・
私はニュースに関してはBBC、AFP、ロイターの日本語版を主にチェックしている。これらの配信記事はほぼ全て無料で閲覧できる。
AFPは情報が早いし、BBCとロイターは解説が充実している上にニュース動画も多くて、本当に読み応えがある。
もちろん価値観の違いなどは理解した上で読む必要はあるが、むしろ「彼の国々の考え方」が読み取れたりするのも興味深い。

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「おっさん」が大人であり続けるために

「おっさん」が大人であり続けるために

おっさん おっさん 僕はもうおっさんになった
だからこそ更新 更新 素敵に歳をとりたい
今を 未来を 学べる人になりたい♪
(岡崎体育「おっさん」より)

幾つになっても「更新」が必要だと高らかに歌う岡崎さんの「おっさん」。毎日の散歩でプレイリストから流れるこの曲は、おっさんである自分自身が「更新」をしているかどうかを確認する良いきっかけとなっている。

31歳でこの曲を作った岡崎さんは、自分自身

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おじさんと承認について

おじさんと承認について

 ひとはなぜ「認められたい」のか を読んだので感想を書きたいと思います。

 私もいい年であり、おじさんです。もう一昔前ならおじいさんにちかいです。おじさんの評判は悪いです。曰く、成功体験にあぐらをかき、アップデートができずに足手まとい。そのくせ威張っている。権威を振りかざす。さんざんな言いわれかたです。でもどうしてこうなっているのかといえば規範の体現者だからではないでしょうか。少し長いですが引用

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哲学を誇ると「知を嫌う」を招く

「哲学」考。
昨今、哲学の中でも反省が進んでるらしいけど、あえてこれまでの日本の哲学を誇る人たちのイケスカンところを考えてみたいと思う。
哲学は本来、「知を愛す」もの。哲学の英語名、フィロソフィーは、フィロ(愛す)+ソフィー(知恵)から来ている。知を愛すことが哲学であったはず。なのに。

専門用語を駆使し、難しそうな話をより難しく話して、一般人には分かるまい、という態度をとるのが哲学、というイメー

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哲学から愛智へ

大学で受けた哲学の講義は、言葉が難しくてチンプンカンプンだった。専門用語が理解できないとダメなのかと絶望。でもソクラテスはロバとか鍛冶屋とか靴職人、なめし皮革業者とか、身近な人の話ばかり。哲学って本来、日常の中で日常用語で考えるものだと思う。

難しい言葉を難しいまま使ってる人の話はあまり聞かなくてよいくらいに思っている。たぶんその人も理解できてないから。日常用語に変換できないなら、ご当人も自分の

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「気づき」考

同じものを見ても「気づき」が得られない人がいる。気づいていることはあるのだけど、それがことごとく以前から知ってるもの、エビデンスがとっくに得られているものだったりする。そういう人は「自分の知っているもの」を探しているだけだったりする。

ナイチンゲールに次のような言葉がある。
『経験をもたらすのは観察だけなのである。観察をしない女性が、50年あるいは60年病人のそばで過ごしたとしても、決して賢い人

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歴史の言葉No.24 リン・ハント『人権を創造する』 「彼らはわたしたちなのだ」

歴史の言葉No.24 リン・ハント『人権を創造する』 「彼らはわたしたちなのだ」

18世紀に書簡体小説が欧米で流行した。ルソーの『ジュリ(あるいは新エロイーズ)』やサミュエル・リチャードソンの『パミラ』など、作者の視点のみによって書かれた小説ではなく、小説の登場人物の手紙をとおして、あたかも登場人物みずからが語っているかのように感じられる仕掛けをもった小説だ。

おなじ18世紀後半には、アメリカとフランスで革命が起きた。革命では、人間は平等であるということがうたわれた。それ以前

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「エビデンス」考

阪神大震災から日が浅いにも関わらず、新聞やテレビは一斉に「復興の槌音」という報道を始めた。もう被災地は復興に向けて歩みだしたのだ、とばかりに。現場のリポーターが「それどころではない」と言ってるのに、東京のスタジオで座ってる人たちは「復興は始まってるんですね」。

東京は当初、2種類の話しか求めなかった。復興が早速始まってるという証拠と、感動エピソード。被災地で被災者が何に困っているかはスルー。現場

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質問に答えられない人が増えた。なぜ?

質問に答えられない人が増えた。なぜ?

琵琶湖の西の桂浜に、彼岸花が群生する。毎年、この風景を撮りに行くのが好きだった父が、今年は一緒に湖畔に行けない。しかし彼岸から此岸の彼岸花を観に来ているだろうか

9月に急逝した父に事後手続きのため
諸所に連絡をとっているが
気になることがある

ご愁傷様です
お悔み申しあげます

という言葉がなく
淡々と事務的に
手続きが始まることが意外に多い

とりわけ若い人が窓口に出てきたときに
その傾向が

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ありたい姿が明確になると、視点が自然と変わっていく

ありたい姿が明確になると、視点が自然と変わっていく

創業してから10年が過ぎ、目指す経営者像が全く変わってきたという話を、以前にnoteで書いた。

ぼくのあり方を振り返ると、チームを引っ張ろうという考えが以前は強かった。率先して先頭を走り、みんなを力強くリードしていく。率先垂範。それが経営者としても、リーダーとしても、あるべき姿だと思っていた。

でも、ぼくがコルクで目指したいのは、一人ひとりのメンバーが個性を発揮し、ぼく一人では想像もつかなかっ

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楽器上達する人は
教則本の
「目次を熟読する」

逆に万年初心者は
「頭からやろう
として挫折する」

要領の良さとは即ち

【全体像の把握】

全体を理解せずに
細かい具体練習に
囚われると

人間の脳と心と体は
本領を発揮できない!

音楽以外にも
勿論当てはまる
物事の本質