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世界史&日本史、世界&日本をつなぐ公立高校教員。 通訳案内士(英語)合格。歴史を深く、わかりやすく翻訳。まずは総目次からどうぞ → https://note.com/sekaishi/n/nf718813a5362

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    "教育系" noteのまとめです。

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【全文無料】総目次 世界史/日本史のまとめ

基本コンセプト  昔と今を、今と未来をつなぐ。  世界の中の日本、日本の中の世界をつなぐ。  世界史を26ピースに「輪切り」にし、     深く、たのしく、わかりやすく”翻訳”する。 コンテンツの一覧 【1】ゼロからはじめる世界史のまとめ(世界史×ゼロから) 【2】同時に学ぶ! 世界史と地理(世界史×地理) 【3】世界史のまとめ × SDGs(世界史×未来) 【4】"世界史のなかの" 日本史のまとめ(世界史×日本史) 【5】世界史の教科書を最初から最後まで(

    • 【作業用】授業でつかえそうな青空文庫 約50選

      青空文庫(著作権が消滅した作品や著者が許諾した作品のテキストを公開しているインターネット上の電子図書館)から、歴史総合や日本史探究・世界史探究で使えそうな史料をピックアップしてみました。これら新科目は、ともすれば文字優位となりがちですが、ビジュアル資料と組み合わせたり、適宜言い換えたり、さらに「やさしい日本語」化することも含め、ものは使いよう。一貫性はありませんが、結構いろいろあるぞ、ということで、今後も追記していきます。 1. アルベルト・アインスタイン(石原純・訳)『相

      • 謎解き世界史 「2番目に多く話されている言語」 【カリブ海編】

          2017年のgigazine.netの記事で、マックス・ハロウェイ氏による世界各地で「2番目に最も使われている言語」のインフォグラフィックが紹介されていました。世界の歴史に対する「勘所」が養える、すぐれた地図であると思う反面、ほんとうに実情を反映したものなのだろうかと疑問に感じる点もありました。  そのあたりも含め、今回はカリブ海のいくつかの島国・島々に注目して紹介したいと思います。  今回は中央アメリカの注目ポイントを簡単に眺めてみましょう。 言語の分布に影を落と

        • アケメネス朝の世界観 "今"と"過去"をつなぐ世界史のまとめ(6) 前600〜前400年

          よみがえるアケメネス朝(1971年) 1971年、イランに世界各国から王族をはじめとする賓客を招き、盛大な式典が開かれた。 前550年から前330年までの間、古代オリエントに君臨した巨大な帝国、アケメネス朝を記念し、イラン国王モハンマド・レザー・パフラヴィーの開いたものだ。 式典のとりおこなわれたペルセポリスという旧都には、かつてアケメネス朝の国王が信仰していた神々をまつる祭壇や王宮の跡がある。 そのなかにある謁見の間には、支配された各地の民族が、国王に貢物を差し出す様

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          伊藤敏『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』の読み方

          各所で話題になっている伊藤敏先生の『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』をご恵贈賜りました。 具体的なところに目がいってしまう質なので、特に読みでがあったのは、「より深い理解へ導く見方」とうたう第Ⅲ部である。 さらに読み進めていくと、なんと「モヒの戦い」が! モヒの戦いなんて、高校世界史の教科書には載っていない。 じゃあモヒの戦いなんて必要ないんじゃないのか? 単にマニアックなのではないのか? さらにその後には、イギリスでもフランスでもなく、なんとスイス(盟約者団)

          西平等『グローバル・ヘルス法―理念と歴史』名古屋大学出版会、2022年

          この3年、国際保健協力については色々と読みあさる機会があったが、その集大成というか、総整理にふさわしい書籍だった。 おそらく初めに読むものとしては、偶然COVID-19の初期に刊行された下記がよい。 アジア(特に日本と中国)の果たした役割については下記。 むしろ、マラリア対策については、マラリア対策中心に国際保健協力の手法をたどった、下記所収の脇村氏論文を先に読んでおいたほうが、理解がすすみそうだ。 テクノロジーか社会改革か さて、本書を踏まえてシンプルにいえば、国際

          新科目「歴史総合」入門(5)参考になるもの

          さて、ここからは「近代化」「国際秩序の転換と大衆化」「グローバル化」のそれぞれについて順を追ってみていく前に、参考となる書籍をちょっとだけ紹介しておきたいと思います。 よみやすいもの 個別のテーマや歴史学、歴史教育について、どのような問題意識があるのかをつかむには、これがおすすめ。1冊120ページ程度で、読みやすいです。山川出版社のリブレットは高校生向けのつくりではないので、この清水書院のシリーズのレベル感で間口をひろげたシリーズがあればいいなあと思います。 観やすいも

          新科目「歴史総合」入門(6)1つ目のしくみ:近代化

          ■「近代化」の時代の大前提 では、ここからは各論です。 まずは、1つ目のしくみである「近代化」について見ていきましょう。 これまでの日本史の教科書では、近代という時代のはじまりは「開国」に設定されていました。 ところが、世界史の教科書では、産業革命が近代のはじまりとなっています。 歴史総合では、「近代」という時代がいつ始まったのか明示されているわけではありませんが、産業革命が大きな意味を担っていることはたしかです。 ではどうして産業革命が、そんなに重要なできごとだと言

          【目次】 新科目「歴史総合」入門

          「歴史総合」の重点は、定型的な知識を教授することよりも、生徒が歴史を使える(歴史する=doing history)力を育てるところにあります。  ひとりだけで授業を受け持つのではなく、チームで担当する現場も多いはずですが、それを新科目でやるのですから、やはり共通前提、目線合わせが肝心になると思います。  得意な人や苦手な人もいる中で、教員の側も協働しながら、問いを喚起する授業をどうやって組み立てていけばよいか、考えながらすすめていきたいと思います。 2023/04/01 公

          歴史総合入門(12)3つ目のしくみ:グローバル化 1970年代〜

          ■1970年代の地殻変動  高度経済成長をむかえた先進国とは反対に、途上国ではなかなか思うように経済成長がはじまりませんでした。  どうしてそうなってしまうのか?  それは途上国から先進国が富を吸い取っているからじゃないか?  そんな問題意識から、途上国が団結して、先進国を中心とする世界のしくみを変えていこうという動きが生まれます。  この動きが盛り上がるきっかけとなったのは、1970年代の石油危機。  石油を産出する産油国が欧米諸国に反旗をひるがえし、先進国の高度成長

          歴史総合入門(11)3つ目のしくみ:グローバル化〜1970年代

          ■歴史総合における「グローバル化」とは?  これまで、18世紀後半以降の世界を、「1.近代化と私たち」と「2.国際秩序の転換と大衆化と私たち」の2つに分けて眺めてきました。  1つ目のしくみは「近代化」、2つ目のしくみは「国際秩序の転換と大衆化」でしたね。  そしていよいよ、3つ目のしくみとなる「グローバル化」が作動しはじめます。  でも、「グローバル化」って、一体何を指しているのでしょうか?    歴史総合でいうグローバル化は、「経済のグローバル化」を指します。  つ

          歴史総合入門(10)2つ目のしくみ:冷戦の開始

          ■冷戦の開始  第一次世界大戦とともに現れた「大衆」を戦争に動員するしくみは、世界に第二次世界大戦という破局をもたらしました。  しかし戦争の終結とともに、新たなしくみが出現します。  「大衆」を経済成長のために動員するしくみでした。  これはまったく新しい代物ではなく、前者の体制の多くが引き継がれていたという視点が重要です。  戦争への動員を可能にする総力戦体制では、戦場で傷を追った軍人や、のこされた遺族を救うために、厚生労働省が中心となってさまざまな年金制度が整えら

          歴史総合入門(9)2つ目のしくみ:世界恐慌と第二次世界大戦

          ■世界恐慌と「大きな政府」  このように第一次世界大戦は、国際秩序を大きく転換させましたが、1929年に世界経済の中心地に躍り出ていたアメリカで世界恐慌という史上最悪の不景気が勃発すると、世界各地で不穏な空気が立ち込めます。    中学校でも習うように、植民地などの勢力圏をたくさん持っていた国(持てる国)は、比較的はやく立ち直っていきました。けれども持っていない国(持たざる国)の状況はなかなか苦しい。  「こんなひどい状況になったのは、第一次世界大戦の戦勝国のせいだ」「みん

          歴史総合入門(8)2つ目のしくみ : アメリカとソ連と日本の台頭

          ■アメリカとソ連、そして日本  「イギリスとフランスよ。委任統治領とかいって、やってることは植民地と大差ないじゃないか」「これじゃあ、あいかわらずだよ」とクレームをつけたのが、当時としては新興国であったアメリカ合衆国とソ連です。  2か国は、言ってみれば20世紀の2大役者。  しかし、なんでもかんでも西ヨーロッパに中心の置かれていた当時の世界においては、アメリカもソ連も伝統に挑む ”異端児” 的存在です。  今後の両国は新しい国際秩序の主導権をにぎろうと、20世紀を通して

          歴史総合入門(7)2つ目のしくみ : 戦争が変わり、社会や国際秩序が変わる

          ■国際秩序の転換と大衆化 20世紀の初めからは、2つ目の「しくみ」がうごきだします。 18世紀後半にイギリスではじまり、次第に世界中にひろがっていった「近代化」のしくみも、同時進行で存続しますが、ある3つの変化をきっかけに、2つ目のしくみ(国際秩序の転換と大衆化)が作動する、というイメージです。 ■変化① 総力戦 1つ目の変化は、総力戦という、第一次世界大戦(1914〜1918年)にはじまるまったく新しい戦争の形です。 どのような点が新しかったのでしょうか? そも