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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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記事一覧

言葉が増えれば世界も広がる —私が多言語に携わることとなったのは

青木隆浩 第四回:多言語を通して見えてくる文化 1.言語から文化を知るみなさん、こんにちは。今回は多言語を学ぶことで見えてくる文化や歴史的背景についてお話いたします。 私はこれまでに中国語、韓国語、モンゴル語、ロシア語などを学んだことがあります。これらの言葉が話されている国は互いに国境を接していることから、それぞれの言語を比較したり、その変遷をたどったりしていくことで、相互の関係が見えてくることもあります。 まず、単独の言語の話から始めましょう。 各言語の語彙から、そ

Hi!story〜歴史カードゲームで歴史教育を変える〜

2023/02/21追記: Hi!story、ついに販売開始しました…!✨ 本編は下にあります! こんにちは、こんばんは。Hi!story(ハイストリー、略してハイスト)です! 1.今回のnoteで何を語る? 今回のnoteはHi!storyの自己紹介になります!(今更かい。) というのも、ビジコンに出場したり、メンバーが5人に増えたり、AIの描いたイラストを使ったり・・・と様々な遍歴を経て 結局今のハイストはどうなってるんだ?という ”いまの”Hi!storyに

『そのレシピが生まれた訳』:エリックサウス稲田俊輔さんに聞く、食べても腑に落ちなかったミールスをメニュー化した理由

稲田さんとミールスとの出会いーー稲田さんがミールスと出会ったのはいつ頃ですか。 「2000年代の前半だったと思うんですけど、岐阜でタイ料理を中心とするエスニックカフェみたいなお店をやっていたんですね。 そこに元バックパッカーのスタッフが入ってきて、色々アジアの話とかを教えてくれる訳ですよ。 その中で『ミールスって知ってます?』って、まったく知らない言葉が出てきて。彼がそのミールスとは何かを熱く伝えようとするんですけど、行動力はあるけど言語能力には長けていない人だったので

【教育ニュース最前線】教育格差ワーキングチーム発足/なぜ夜間中学が必要なのか/北海道への教育移住

こんにちは!代ゼミ教育総研note、編集チームです。 今週も「教育のイマ」を2日にわたってお届けします☺ :::【教育ニュース最前線! 】::: 日々報じられる教育関連情報から、 教育業界への影響が高いと思われる内容を、 代ゼミ教育総研 研究員が厳選してピックアップ。 それぞれの分析・私見を述べます。 本日は「教育格差とその解消に向けて」がテーマ。 教育・学校・入試について関心がある方々の、 考えるヒントとなりましたら幸いです。 ::::::::::::::: 🔽

探究 加速する自治体 -寄付で柔軟な学び-

教育長の高橋洋平です。 鎌倉スクールコラボファンドについて、令和6年(2024年)5月27日の日本経済新聞に寄稿文が掲載されましたので、許可を受けてこちらに掲載させていただきます。 未来を生きる子どもたちのためには、未来の視点に立って学びを創造する必要がある。SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けたリアルな社会課題に基づくプロジェクト型学習、人工知能(AI)をはじめとするデジタル技術を活用した個別最適で協働的な学びなどはその一例だ。 しかし、学校現場は未来に向けた教

「人材育成」についての個人的学習目標

今年は、新しいことを学ぶ機会を増やす1年にしようと、あれこれと機会をつくるようにしています。インタープリテーションの単発の基礎講座などを受講してみたのもその一環。 学習する力というか、習慣のようなものが弱まっている感じがしていたので、そのあたりのリハビリも兼ねて、いろいろと学んでいこうと思っています。学び筋のようなものが鍛錬できてきたら、さらにいろいろと学びを積み重ねていきたいところ。 そんな背景もありつつ、今週からスタートしたラーニングコミュニティ「EDUCATORS」

自分の常識を捨てるためにフィールドノートの技法を学ぼう

マーケティングリサーチで大切にしたい態度がまとまっている記事を、日経クロストレンドの連載で見つけました。 赤ちゃん向けの玩具を開発するピープル株式会社が運営する「ピープル赤ちゃん研究所」という、赤ちゃんの行動観察を行う専門組織の取り組みが紹介されていました。 研究所のコンセプトが素敵です。 記事の中で、このような行動観察の「心得」が紹介されていました。 調査前に決めつけていないか?私も、普段の仕事で行動観察(エスノグラフィーと呼ばれるもの)をプロジェクトで取り組むこと

【シラス報告】#30【読書】『縁食論-孤食と共食のあいだ』藤原辰史

こんにちは! 放送プラットフォーム「シラス」で配信中の「唐澤頼充のかやぶきコモンズ」。3月18日に#30【読書】『縁食論-孤食と共食のあいだ』藤原辰史を配信しました。 冒頭無料部分はyoutubeにもアップしましたので、ぜひご覧ください。 概要 かやぶきコモンズの読書回です! このコーナーではコミュニティづくりやまちづくり・地域づくり等に関係がありそうな本をピックアップして紹介します。 今回紹介するのは、藤原辰史さんの『縁食論-孤食と共食のあいだ』(ミシマ社)です。

近未来の学校教育 ~夢が現実になる時代~

近未来の学校教育は、急速に進化するテクノロジーと共に、私たちの想像を超える革新をもたらすでしょう。これから紹介するアイデアが実現すれば、教育の現場はこれから大きく変わるはずです。その魅力を感じていただけるように分かりやすく解説します。 (1)タイムトラベル授業①過去への旅が学びを変える 近未来の教室では、VR技術を活用して歴史的な出来事をリアルに体験することができます。例えば、古代エジプトのピラミッド建設現場を見学したり、ルネサンス期のフィレンツェでレオナルド・ダ・ヴィン

「ヒルドイドの自己負担増加」が注目されることで抜け落ちる、本当に考えるべき「論点」とは

皮膚炎などの治療のために、保湿剤として使われる「ヒルドイド」が10月から自己負担引き上げが話題になっています。 ヒルドイドとは「ヘパリン類似物質」を有効成分とする、血行促進・皮膚保湿剤です。ヒルドイド関連製品は皮膚薬大手の「マルホ」が販売しており、アトピー性皮膚炎を抱える人の保湿剤として良く用いられています。 記事ではヒルドイドを利用している患者から「なぜこのタイミングで負担が増えるのか」といった問い合わせが患者団体などに相次いでいると報じ、さらに「今回の自己負担増は厚労

【ニッポンの世界史】#36 世界史が語る国際政治や文明の衰亡:高坂正堯と塩野七生

世界史化する時事論壇  1980年代以降、論壇誌や政府関係の刊行物、ビジネス系の雑誌に引っ張りだことなった女性がいます。  小説家・塩野七生(1937〜)です。  たとえば1989年に安田信託銀行調査部の発行した刊行物に塩野のインタビューが載っています。    もちろん塩野は国際政治の専門家ではありませんし、歴史学を修めたわけでもありません(先行は池田理代子とおなじく哲学)。本人がアイデンティティとするように、彼女は西洋をモチーフとする物語を編む作家です。  少し前の時代

大学教員として,授業設計について勉強した本を列挙します.

(自分が通った)博士課程には授業の設計方法についてのコースワークはありませんでした.今はどうかよく知りません.授業を他者から観察されて批評される,という機会もありませんでした.こわいですね. 本棚を見ていたら,現職赴任前後で授業設計を勉強しようと思って読んだ本がいくつかあったのでまとめようと思います.ただ,内容は忘れてしまっているので,非定番だったりエキセントリックなものも混ざっているかもしれません.また,教育工学(テスト理論)を研究テーマにしていた時期があり,そのために買

なんとなく言語 (学) に興味がある人のためのブックガイド

「なんとなく言語 (学) に興味がある人のためのブックガイド」をつくりました。 「なんとなく言語 (学) に興味があるのでもうちょっと読んでみたい」 「言語学にどんな分野があるのか知りたい」 「専門的に勉強したいというほどではないのだけれど、もうちょっと何か読んでみたい」 という人のために、言語 (学) についての入門的な本を紹介します。 これらの本を読んで言語 (学) っておもしろいなと思ったら、ぜひ大学などで言語学の授業を受けたり、専門的な入門書を読んだりしてく

きみは「追浜」を正しく読めるか? ~『大陸の誕生』の誕生秘話~

弊社のT.W.が、4月のブルーバックスの新刊『大陸の誕生 地球進化の謎を解くマグマ研究最前線』の編集を担当しました。その制作過程のエピソードを披露します。(本記事はブルーバックスのメールマガジンに掲載した文章に加筆したものです。) 初めてのやり方『大陸の誕生』の制作には、当初想定していたよりも時間がかかってしまいました。おおよそ5年がかりです。本書の著者、田村芳彦先生にとって初めての単著でしたので、じっくりと執筆を進めていただきました。 書きたいこと、書くべきことがあらか