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くりおね徒然草

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心にうつりゆくよしなしごとなど。
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東京大学 学費値上げに思うこと

東京大学 学費値上げに思うこと

 2024年5月27日、学費値上げに関するアンケートに書いた私の文章を載せておこうと思いました。

 私は、東京大学の学生として、東京大学の授業料の値上げに反対します。そして、もし値上げをする場合は、学費減免措置の拡充に賛成します。

 しかし、「授業料を値上げするが、学費減免措置の拡充をすれば問題はない」という論理は、大切なことを見落としていると考えます。

 まずは私の置かれている状況を説明し

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優生思想と伴走した知能検査(立命館大学総合心理学部教授:サトウタツヤ) #誘惑する心理学

優生思想と伴走した知能検査(立命館大学総合心理学部教授:サトウタツヤ) #誘惑する心理学

学問が社会のためになる、ということに反対する人はいないだろう。

役にたつことだけが学問ではないとか、いつか役に立つことを考えれば良いのであって今役立つかどうかだけを考えてはいけない、などという考えもありうるだろう。社会のため、というとき、私たちは社会がまっとうなものだという前提を置いている。しかし、社会がまっとうでないとすればどうだろうか? 社会に役立つということ自体、それほどお気楽に宣言できる

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何度も蘇る「嫌な記憶」「つらい記憶」には、対処法があるのか(春日武彦:精神科医)#立ち直る力

何度も蘇る「嫌な記憶」「つらい記憶」には、対処法があるのか(春日武彦:精神科医)#立ち直る力

【記憶のゾンビ】 幸いにも、わたしは人生観や世界観が一変してしまうような恐ろしい出来事や、途方もなくつらく悲しい事件に遭遇したことはありません。もしそういった出来事や事件と出会っていたら、それらは忘れたくても忘れられない「おぞましい記憶」として頭の中に居座り、たとえ忘れたつもりになっていたとしても、何かの拍子にいきなり(まるでゾンビのように)蘇って心を苦しめるに違いありません。

 比較的平穏に人

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主なきホテル(著述家・編集者・写真家:山本高樹) #流離人のノート 第10回

主なきホテル(著述家・編集者・写真家:山本高樹) #流離人のノート 第10回

 二日以上の旅に出れば、誰もがほぼ必ず、宿に泊まる。すべての夜を夜行の列車やバス、船、飛行機で過ごすとか、自分の車で寝るとか、キャンプ場でテントを張るとか、あるいは野宿をするという人も、中にはいるかもしれないが。
 僕自身、これまでの旅の中で、それなりにいろんな種類の宿に泊まってきた。予算がいつもかつかつなので、高級なホテルに泊まった経験は、あまりない。以前、ある国の観光局が主催するメディア向けツ

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Book 「成瀬は天下を取りに行く」

Book 「成瀬は天下を取りに行く」

久し振りに小説を読みました。「成瀬は天下を取りに行く 」です。

この作品を知ったのは、鈴木保奈美がホストをつとめるBSテレ東の「あの本、読みました? 」。この番組にたどり着いたのは、万城目学さんが「鈴木保奈美氏から「二十年来、大好き(な作家)」と打ち明けられる日がくるとは、『東京ラブストーリー』を見ていた中学生の己には想像だにできない未来ですよ。」とツイートされていたのを見て・・・という、流れ流

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大炎上したスクールフォト業界で勤めてたんだが、もう学校写真のカメラマンは限界かもしれない

大炎上したスクールフォト業界で勤めてたんだが、もう学校写真のカメラマンは限界かもしれない

・スクールフォト業界にて炎上事案発生2024年2月28日、Twitterに書かれたとある投稿が、学校カメラマンや写真業界を超えて、SNSで大炎上してしまった。

「カメラマン大大大募集です
現在3名しか決まっておらず、あと100名くらい来ても大丈夫です。詳細は下記をご覧下さい。
もし経験が無くて不安な方は3/16(土)、23(土)に同様の撮影があるので私や他のカメラマンの撮影に同行して教えます。ど

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「大変さ」は人と比べるものではない

「大変さ」は人と比べるものではない

数日前、ボクは「鮨職人引退します。【昨日の「ふつう」が今日の「ふつう」にならない時の過ごし方】」という note を読んでちょっと震え、それに感化されて以下の note を書いた。

この note に対して、その方が返歌をくれた。

この中の一文。
別にボクをポジに書いてくれているからピックアップしたのではなく、これを読んで「あー、えーと、なんだっけなぁ」って何かが記憶に引っかかった。

公表ブ

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数千件の面接をしてきた私が自分の転職活動時に実践した転職活動方法

数千件の面接をしてきた私が自分の転職活動時に実践した転職活動方法


はじめにみなさん、こんにちは!國司です。
突然ですが、私は15年勤めた会社を退職し、2024年3月から株式会社ESESで働いています。

今日は、これまで数千人の転職面接の対応をしてきた私が、実際にどんな形で転職活動をしたのかを公開していきたいと思います!

題して、「数千件の面接をしてきた私が自分の転職活動時に実践した転職活動方法」
です!

これまでの経験や知識をフル活用し、けっこう色々と考

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【面接見送りでへこんでるあなたへ】元気が出る人事目線の話

【面接見送りでへこんでるあなたへ】元気が出る人事目線の話

みなさん、こんにちは!國司です。
突然ですが、私は15年勤めた会社を退職し、2024年3月から新たな環境で働いていきます。

詳細はこちらです。

いろいろと転職活動をする中で、とても強く感じたことがあります。

それは、

「面接不合格になるとつらい」です。
もう、これまでの人生すべてを否定されたかのような感覚になります。
2.3日は何も手につかない感じになりますね。苦笑

そんな気持ちを味わっ

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退職×思い出×抱負

退職×思い出×抱負

はじめに

みなさん、こんにちは!國司です。

タイトルはちょっとHUNTER×HUNTERっぽく書きましたが、笑
新卒から15年勤めたAKKODiSコンサルティング株式会社を2024年2月末をもって退職することといたしました。

今回は退職エントリーという形で、
「退職理由」「AKKODiSでの思い出」「新天地」をまとめていきます。

また、後日となりますが、今回の転職活動を通じて考えた國司なり

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【AIR】仁義なきトップが地域を潰す〜真なる地域格差はトップの人格格差〜

【AIR】仁義なきトップが地域を潰す〜真なる地域格差はトップの人格格差〜

地方衰退の原因は多数ありますが、マクロ的な地方の不利な状況はさることながら、個別問題というものも多数存在しています。

例えば、女性や若者をこき使ってきた地域は、女性が流出、若者も出ていって戻ってこないことで、少子化が決定的になり詰んでいます。子育て支援とかいいながらも、実際に共働き2/3の時代になってもなお女性管理職は少なく、女性議員も少ない地域においてはますます女性や若者は出ていってしまうでし

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AI生成で30万枚作ってわかったこと

AI生成で30万枚作ってわかったこと

2022年の8月ころから生成AIとの付き合いを開始して、最初はMIDJOURNEY(初期バージョン)から始まり、NAIに移行し、MIDJORNEYのバージョンが上がって、NIJI-JOURNEYを少し触ったあたりで、RTX4090を買ってStable-Diffusionのローカル環境に場所を移しました。

2022年8月から2023年2月まで、だいたい一年と200日(約565日)
生成枚数は32万

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1/100を作ろう

1/100を作ろう

10年くらい前から、若い人たちにいつも伝えていることがあります。

それは「 1/100(100分の1)をいくつか作るといいよ 」ということ。

ほとんど同じようなことを藤原和博さんも言っていて(たぶんボクと同じころに言い出されたと思う)、その後それを受けてキンコンの西野亮廣さんも言及し話題になりました。

ボクはこの考え方をとても大事にして生きてきたんです。

特にこの「変化の激しい時代」におい

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型を固めることで、「オルタナティブ」は生まれる

型を固めることで、「オルタナティブ」は生まれる

どうやって編集者が育つ組織をつくりあげていくか?

ぼくのnoteで何度も触れているが、コルクの経営者として、いま最も力を入れていきたいテーマだ。

そして、その取り組みの一環として、編集者としての実務における知見を型化して、共有する試みをはじめている。このことは『編集者が育つ環境を整えるべく、自分の「べき」を棚卸し』というnoteに詳しく書いた。

例えば、取材対象者へ依頼メールを送る際には、ど

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