記事一覧
産屋敷の「人の思いは永遠」は本当か。宇宙の巨大数をめぐる科学史
『鬼滅の刃 柱稽古編』について。産屋敷と無惨の会話で気になったので、ツッコミを入れたいと思います。
産屋敷の「その事実は今、君がくだらないと言った人の思いが不滅であることを証明している」というセリフを少し細かく見てみましょう。
何を証明しているのか。 「人の思いが不滅であること」を証明している。
何が証明している? 「その事実」が証明している。
その事実とは? 「この千年間、鬼殺隊が無
暁美ほむらは、どう説明すべきだったか。説得力のある忠告について
『魔法少女まどか☆マギカ』が面白い。きらびやかな美少女の戦いもの(『プリキュア』とか『おジャ魔女どれみ』)かと思いきや、退廃的で悲壮・苦痛のダークな展開と世界観。どちらかというと『魔法騎士レイアース』をもっと暗くした感じに見えます(似たような小動物が出てくるし)。
1.暁美ほむらの言葉不足 で、一通り見て、今は劇場版(再編集したもの)を見ています。
改めてストーリーを最初から見ているのだけれ
論理的なのはカナデだった。北宇治吹奏楽部の鬱憤を考える
シーズン3。北宇治高校吹奏楽部には多くのトラブルがありました。特にエピソード9から10(夏合宿から関西大会)にかけては生徒どうしの悩みや愚痴や言い合いも多く、議論にこだわる私としては記事ネタとして「どれを取り上げようか」と迷うほどです。
が、たしかに生徒どうしの言い合いが多くはありましたが、すべて一つの基準で解決できたはず。
それは……論理。
論理ですべて解決できたのです。黒江マユの悩
二宮尊徳をたまに思い返すべき。経営コラムニストの非論理性
Yahooニュースの公式コメンテーターによるコメント。それの揚げ足をとる記事です。今回、揚げ足をとるのはこちらのコメント。ニュース記事「障害者5000人が解雇や退職 事業所報酬下げで329カ所閉鎖」への、経営コラムニストによるコメントです。
このコメントは非論理的な内容になっています。というのも、自信も根拠もない、ただの思いの吐露になっているのですから。詳しく見ていきましょう。
1.「たま
では高坂麗奈に何と言うべきだったのか。「おかえりオーディション」反論例
アニメ「響け!ユーフォニアム」が面白い。「涼宮ハルヒの憂鬱」から京アニ繋がりでユーフォニアムを見始めたのだけれど、これが正解でした。
北宇治高校吹奏楽部の生徒は、若者らしく部活に一生懸命で好感がもてます。が、彼女らは一生懸命なだけに言い合いも多く、高校生だけに議論の中に誤謬が目立ちます。気になった誤謬を見ていきましょう。
⒈「自分たちの意思で決めてください」〜議論における誤謬例(1)全国大
それなら、私は誰にも罪を犯してないのだ。論理的アントニーと非論理的ブルータスの対比
論理的に相手を説得するのは難しく、その理由の一つは具体例をうまく提示できないことにあります。
言いたいことはすぐに浮かんでくるが、それに説得力をもたせられるだけの具体例がなかなか浮かんでこない。たとえ関係の有りそうな具体的場面が浮かんできたとしても、主張とうまく整合性がとれない。「この具体例はなんか違う」「この具体例もちょっと違う」とえり好みしているうちに、当初の構想が頭から薄れてくる。主張そ
ケンカの必要条件。民度の定義
1.「民度」をいかに定義するか 民度の定義について考えています。というのも、こちらの記事を聞いたから。
「民度の高低を感じるのはどんな時? そもそも民度ってなに? あなたにとっての民度の定義は?」です。私も仕事の中でよく「民度」という言葉を使っていたので、この音声記事が引っかかりました。仕事というのは警察の仕事、です。「まったくすぐにバイクで暴走行為しやがって。ここいら地域の人間は民度が低いな
モンテッソーリよりもデータ教。「生まれながらの力」すら凌ぐ、思想の威力
1.モンテッソーリ教育とは
先日、幼児を持つ友人からこんな話を聞きました。「モンテッソーリ教育の学校に子どもを入れようと思ってるんだよね」と。
まあ、この友人は、純粋に子どものためを思ってモンテッソーリ教育を視野に入れているのでしょう。自分の子どもを「かわいい」と思う気持ちには抗しがたいもの。自然淘汰で自身の子に愛着をもつ個体がDNAを繋いできたので、今生きている生物の多くには子に愛着を持つ
「セロリが好きな人もいる」から抜け出せない。思想の魅力
「何の本をよく読んでいるんですか?」
と聞かれて
「思想が好きで、よく読んでるよ」
なんて答えた会話を最近したので、そのことについて書きます。
私は思想関係の本をよく読みます。というのも、思想が興味深いから。どのように興味深いのかというと、無限ループのような恐怖を感じるのです。「どうあがいても出られない」とでもいうような恐怖が、私の興味を思想に向かわせます。
その車は左折したのか直進するのか