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【アニメ考察】アンパンマンは正義なのか

こんにちは、けいごです。

最近、様々な作品を福祉的視点で見ることを楽しんでいます。
そこで「人を助ける」という視点で思いついたアニメとして代表的な、アンパンマンを取り上げて、前提を追って分析したいと思います。


バイキンマンの事情

アニメではバイキンマンが資源を奪い悪者と言われ、アンパンマンにパンチで吹っ飛ばされる、という構図で作品が作られています。

しかし、バイキンマンは本当に悪者なのでしょうか?何故色々なものを奪いに来るのか、仮説を広げて想像してみましょう。

アンパンマンの視点

アンパンマンが住んでる国の画像をお借りします。

周辺環境に着目

この画像から、緑豊かで果物などの食料も豊富なことが想像できます。
それゆえに集まってきた人も沢山いて、とても豊かな国であることがわかります。

バイキンマンの視点

バイキンマンが住んでる国の画像をお借りします。

周辺環境に着目

周りはゴツゴツした岩で囲まれていて、食糧を取るのは苦戦しそうです。それが理由なのか、バイキンマンはよくアンパンマンの国の食糧を奪いに来ることがありますね。
とても貧しい国であることが想像できます。

アンパンマンの思想

以上の要素から見てみると、アンパンマンの思想は、以下の価値観で成り立っていることが想像できます。

「自国の貧民は助ける」
「貧しい他国には干渉しない」
「乗り込んで悪事を働いた時には肉体的に痛めつけて罰する」

ここまで分解してみると、これらが果たして本当に正義なのか疑問に思えてきます。

自己犠牲度

バイキンマンの自己犠牲

貧しい国であるバイキンマンの国では、食べ物を確保するのが非常に大変であることが想像出来ます。そんな国では、何らかの形で食料を入手するしかありません。

そこで国民を助けるために、バイキンマンが何度もアンパンマンの国の資源をとりにいき、その資源を国民に配分しようと考えているのかもしれません。ここまでの仮説があっていれば、バイキンマンはバイキンマンの国のヒーローということになります。

ボコボコにされながらも、何度も自国民を助けるために乗り込んでいく、本当の自己犠牲の精神があるのはもしかしたらバイキンマンの可能性があります。
飢えに苦しむ人達なので、今この瞬間の生活を維持することで精一杯なのでしょう。それが、「奪いにいくしかない」という思考になるキッカケかもしれません。

アンパンマンの自己犠牲

アンパンマンはいくらやられても、アンパンを補充すれば元に戻ることが出来ます。
つまり、「セーフティネットがあるのでやられてもある意味ダメージがない」ということです。その安心感があれば、ヒーロー活動も安心して実行することができるでしょう。

誰かにアンパンをあげることは、豊富な食材があることと、アンパンを新たに作ってくれる人の存在がいるから可能になります。
ここまで来ると、アンパンマンに自己犠牲の精神はそこまでないのかもしれません。

何故バイキンマンは勝てないのか

アンパンを補充してくれる存在がいるアンパンマンと違い、バイキンマンはなんでも自分でやっています。機械を作ったり修理したりする傍ら、他国の食糧を奪いにいくことを両立しています。
つまりアンパンマンは、ヒーロー活動に専念することが出来ます。

バイキンマンはボコボコにされながらも機械いじりをしており、ハードワークで倒れるような気がしてきます。そんな状態で戦っていれば、バイキンマンが勝てないのは当然に思えます。

事情は無しに考察

では、それぞれの事情を無視して考えるとどうなるでしょうか。

バイキンマンはアンパンマンの国に違法に侵入して、盗みや暴力をしていきます。
ここでは、「侵入」と「暴力」か「盗み」などの罪があることがわかり、一回で2つ以上の罪を犯していることがわかります。

一方でアンパンマンは、正当防衛的には見えますが、バイキンマンに対しては空へ吹っ飛ばすほどの力で過剰防衛をしています。
これをどう捉えるかにもよりますが、アンパンマンの罪は1つか0かのどちらかです。

単純に数と罪の内容で考えると、アンパンマンは正義ではなく「正当防衛」と判断できそうです。

アンパンマンは正義なのか

ここまでの要素を全体的に見て、アンパンマンが正義かを導き出してみると、「正義ではなく、正当防衛をしてるだけ」となります。

正当防衛では、根本的な問題解決にはならないですね。
私的には、もしも正義なら「悪者さえも良い方向に持っていく力がある」と考えます。
もっと本質的に、バイキンマンを良い方向に巻き込んでしまうような、そんな行動をして初めて正義といえます。

送り返すだけ送り返して終わり、というのが本当の正義でしょうか?
皆さんはどう考えますか?

バイキンマンがとるべきアプローチ

ここまで分析した上でバイキンマンがとるべきアプローチを自分なりに考えたので、以下にまとめていきます。

それぞれの国の強みを活かす

アンパンマンの国では食糧が豊富でバリエーション豊かなキャラクターが、天丼などの様々な料理を提供しています。

一方でバイキンマンの国では、アンパンマンに何回壊されても新たに作り直したり、新しく様々な機械を生み出しています。鉄鉱石やエネルギー原料などの工業的資源は豊富で技術力も高いことが強みでしょう。

資源を交換する仕組み構築

それぞれの国の強みから、「バイキンマンは自身の技術を活かして機械と食料を交換するアプローチを取ること」が、両者にとって良い道ではないかと考えます。

更に機械を売り出し、定期的に何かを補充する仕組みをバイキンマンの国から提供するビジネスモデルを構築すれば、食料自給率の低いバイキンマンの国も維持できる可能性が高いです。

追加してそれをインフラ化してしまえば、「相互依存国家」として、仲のいい国同士になりバイキンマンを安易にボコボコに出来なくなるでしょう。

本当の正義とは、弱者に干渉しないでもなく、主観的な悪を暴力で排除するでもなく、「相互の状況を踏まえ、お互いにとって良い関係性を構築出来ること」ではないかと考えます。

以上、アニメを真面目過ぎるほど考察してみましたが、これはただのネタ記事なのでご了承下さい。
ひねくれ者認定いただきます。(笑)

具体と抽象を行き来する

書きたいように書いてきましたが、考察は楽しいですね。
抽象化すると全て同じように見えてきますが、この思考遊びが出来るのはこの本のおかげです。

個人的に、思考強化系の本でこの本に勝るものはないと思っています。
この本のおかげで人生が楽しくなったといっても過言ではないくらいです。

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